気胸の治療は、胸腔ドレナージよりも針穿刺吸引の方がよい

e0156318_14441648.jpg 持続的エアリークがある場合は胸腔ドレナージの方がよい気がしますが、それを含めても総じて針穿刺吸引の方がよいのならば、気胸のプラクティスは大きく変わります。ただ、セカンダリアウトカムはやや恣意的な気がします。

A. Thelle, et al.
Randomised comparison of needle aspiration and chest tube drainage in spontaneous pneumothorax
European Respiratory Journal 2017 49: 1601296; DOI: 10.1183/13993003.01296-2016


背景:
 自然気胸におけるガイドラインは、針穿刺吸引(NA)と胸腔ドレナージ(CTD)の介入に関して矛盾がある。そのため、ガイドラインに遵守していないという研究も示されている。

方法:
 3つのノルウェーの病院で原発性自然気胸(PSP)および二次自然性気胸(SSP)の患者を登録した。患者はNAあるいはCTDを初期治療として適用された。プライマリアウトカムは入院期間とした。セカンダリアウトカムは、処置直後(CTD群:72時間以内の胸腔ドレーン抜去、NA群:悪化がみられないこと)および1週間後の治療成功率(両群とも退院)と合併症とした。
 NAでは、16GのSecalon-Tが用いられた。空気が引けなくなったところで処置終了としている。その後胸部レントゲン写真で悪化所見があれば、2回目の穿刺をおこなった。

結果:
 127人が登録され、48人がSSPだった。65人がNAを、63人がCTDを実施された。NAは、1回の穿刺で50%が治癒し、2回目の穿刺を受けた24人では46%が治癒し、最終的に胸腔ドレナージに転換したのが20人だった。
 入院期間中央値(IQR)はNA群で有意に短かった(NA:2.4日[1.2-4.7日]、CTD:4.6日[2.3-7.8日])(p<0.001)。
 処置直後の成功率は、NA69%、CTD32%だった(p<0.001)。NAの有効性はSSP・PSP・過去に気胸のエピソードがあったかどうかというサブグループでも同様だった。1週間時での成功率に差はなかった。
 合併症はCTD治療中にのみ観察された。

結論:
 われわれの研究では、CTDと比較してNAの方が短い入院期間で高い成功率をもたらすことがわかった。サブグループ解析では、PSPとSSPのいずれにおいてもNAの方に利益があることがわかった。


by otowelt | 2017-06-26 00:56 | 呼吸器その他

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