COPD増悪時のネーザルハイフローと通常酸素カニューレの比較

e0156318_135223100.jpg 単施設・小規模というlimitationだけでなく、ウォッシュアウトについてちょっとあやふやな気がします。

Pilcher J, et al.
Physiological effects of titrated oxygen via nasal high-flow cannulae in COPD exacerbations: A randomized controlled cross-over trial.
Respirology. 2017 Aug;22(6):1149-1155.


背景および目的:
 PaCO2の上昇は、COPD急性増悪の重要な合併症である。COPD増悪患者のPaCO2に対するネーザルハイフロー(NHF)の効果、および当該治療がこの臨床的状況で用いられるべきかどうかという問題については不確かである。われわれは、COPD増悪のために入院した患者に対するNHFがPaCO2に与える効果について調べた。

方法:
 単施設で実施されたランダム化比較クロスオーバー試験である。通常酸素カニューレで酸素投与を要したCOPD急性増悪患者24人を対象とした。患者は、NHF35L/分および通常酸素カニューレを30分ずつ投与され、至適SpO2になるようタイトレーションされた。それぞれは12人ずつでクロスオーバーで投与され、15分のウォッシュアウト時間を介入の間に設けた(ウォッシュアウトは通常酸素カニューレで介入前と同一酸素流量[図])。プライマリアウトカムは、30分時点でのPtCO2とした。
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(文献より引用:SUPPLEMENTARY FIGURE1)

結果:
 PtCO2の差は、NHF開始30分後の方が通常酸素カニューレよりも低かった(-1.4mmHg、95%信頼区間―2.2~-0.6、p=0.001)。SpO2に群間差はなかった(-0.02%、95%信頼区間-0.8 to 0.7、P = 0.96)。NHF開始から30分後の呼吸数も統計学的な有意差はなかった(-2.0呼吸/分、95%信頼区間-4.5 to 0.4、P = 0.099)。

結論:
 COPD急性増悪患者における短期的なNHFの効果は通常酸素カニューレよりもPtCO2のわずかな減少に寄与した。しかし、臨床的に意義があるのかは不透明である。


by otowelt | 2017-08-04 00:46 | 気管支喘息・COPD

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