呼吸数は正しく測定されていない

e0156318_1713947.jpg テキトーに呼吸数を測定するな、ということです。

Jack Badawy, et al.
Is everyone really breathing 20 times a minute? Assessing epidemiology and variation in recorded respiratory rate in hospitalised adults
BMJ Qual Saf. 2017 Jun 26. pii: bmjqs-2017-006671. doi: 10.1136/bmjqs-2017-00667


背景:
 呼吸数は、入院成人患者の不良転帰や多くのリスク予測スコアを構成する重要な独立予測因子である。しかし、本当に正しく呼吸数が記載されているのかは不確かである。われわれは、もし正しく呼吸数が記載されているのであれば正規分布しているという想定のもと、そのばらつきを調べた。

方法:
 2009年から2010年に6病院に入院した連続患者の電子カルテ記録に基づく記述的観察研究である。われわれは、入院時の最大呼吸数の分布を、客観的に正しく記載されているであろう心拍数と比較して調べた。
また、生理学的変動が大きくなると予測された選択したサブグループ患者の呼吸数パターンを変動係数(標準偏差/平均)を用いて調べた。

結果:
 36966人の入院患者を調べると、呼吸数は正規分布していなかった(p<0.001)。しかし、右歪曲分布 (歪度=3.99)をとり18回と20回に偏って分布がみられた(尖度=23.9)。反面、心拍数は相対的に正規分布をとった。心肺疾患や低酸素血症のある患者のみが心拍数の変動が大きかった。一般病床からICUに入室した1318人では、入室時の呼吸数変動は入院時にみられた変動係数と同等だった(0.24 vs 0.26)。

結論:
 呼吸数は、心肺疾患を有する患者であっても不適切に記録されていることが示唆された。不正確な呼吸数記録は患者の重症度を誤認することにつながる。呼吸数を測定するトレーニングが必要と考える。


by otowelt | 2017-08-07 00:44 | 呼吸器その他

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