ビデオによる吸入手技トレーニング

e0156318_17372357.jpg 発売されている全デバイスの吸入手技ビデオをオンラインだけでなく、実臨床で簡単にアクセスできる方法があればよいなといつも思っています。高齢者はYouTubeが見られないから。

Müller T, et al.
Optimizing inhalation technique using web-based videos in obstructive lung diseases.
Respir Med. 2017 Aug;129:140-144. doi: 10.1016/j.rmed.2017.06.009.


背景:
 吸入薬は慢性気道疾患の治療に広く用いられている。適切に吸入薬を沈着させるためには、正しい吸入手技が必要である。しかし、吸入手技不良はよくみられる。この研究は、German Airway Leagueのビデオによって吸入手技の改善がみられるかどうか調べたものである。

方法:
 不適切な吸入手技があった大学病院呼吸器科クリニックの外来患者に、ビデオを見た後にもう一度手技をおこなってもらい、その後さらに4~8週間後に手技を追跡した。吸入手技は、研究担当ナースがチェックリストを用いて評価した。

結果:
 慢性気道疾患に対して吸入気管支拡張薬あるいは吸入ステロイド薬を使っている112人の患者が登録された。半数以上の51.8%が少なくとも1回の吸入手技不良を有していた。このうち、88%の患者がトレーニングビデオを理解し、76%が直後に正しい吸入手技が実践でき、4~8週間後の追跡時にも72%が正しい手技を実践できた(p = 0.0008)。ビデオトレーニングの後に、ミスを犯す数も有意に減った。

結論:
 German Airway Leagueの吸入手技トレーニングビデオは理解しやすく、慢性気道疾患患者の吸入手技を向上させる上で効果的である。


by otowelt | 2017-08-09 00:27 | 気管支喘息・COPD

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