LABA+ICSでコントロール不良の喘息患者に対するテゼペルマブの有用性

e0156318_224778.jpg 血中好酸球数などのバイオマーカーに依存しない、というのは喘息の抗体医薬品で重要なポイントになってくるでしょうね。

Jonathan Corren, et al.
Tezepelumab in Adults with Uncontrolled Asthma
N Engl J Med 2017; 377:936-946


背景
 中等症~重症の喘息で、とりわけ非好酸球性炎症がみられる患者には、いまだ喘息コントロールが得られにくいものがいる。本研究では、長時間作用性β刺激薬(LABA)と中~高用量の吸入ステロイド薬(ICS)による治療を導入してもコントロールが不良である喘息患者を対象に、上皮細胞由来のサイトカインである胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に特異的なヒトモノクローナル抗体であるテゼペルマブの有効性と安全性を評価した。

方法:
 この研究は、第2相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験である。52週の投与期間中に3用量のテゼペルマブ皮下投与とプラセボ皮下投与を比較した。プライマリエンドポイントは、52週時点での喘息増悪の年間発生率(1人年あたり)に設定した。

結果:
 テゼペルマブ70mg4週ごとの投与(低用量群145人)、210mg4週ごとの投与(中用量群145人)、280 mg2週ごとの投与(高用量群146人)は、52週時点の年間増悪率はそれぞれ1人年あたり0.26件、0.19件、0.22件であったのに対し、プラセボ群(148人)では0.67件だった。ゆえに、各々のテゼペルマブ群の増悪率はプラセボ群と比較してそれぞれ61%、71%、66%低かったと言える(P<0.001)。また、登録時の血中好酸球数を問わず同様の結果が得られた。52週時点での気管支拡張薬吸入前1秒量は、テゼペルマブのすべての用量群でプラセボ群よりも高かった。中用量群の2人、高用量群の3人、プラセボ群の1人が有害事象のため試験を中止した。

結論:
 LABAとICSによる治療歴のある喘息患者では、テゼペルマブはプラセボと比較して血中好酸球数に関係なく臨床的に重要な喘息増悪率が低下させた。


by otowelt | 2017-09-13 00:02 | 気管支喘息・COPD

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