METREX試験・METREO試験:好酸球性フェノタイプを有するCOPDに対するヌーカラ®はCOPD増悪を抑制

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 ERS2017で話題の臨床試験です。

Ian D. Pavord, et al.
Mepolizumab for Eosinophilic Chronic Obstructive Pulmonary Disease
NEJM, September 12, 2017


背景:
 COPD患者で好酸球性フェノタイプがある人は、IL-5モノクローナル抗体であるメポリズマブ治療の恩恵を受けるかもしれない。

方法:
 われわれはランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間試験を実施し、メポリズマブ(METREX試験では10omg、METREO試験では100あるいは300mg)とプラセボを比較した(4週ごと52週まで)。患者はCOPDで、吸入ステロイド薬ベースのトリプル吸入療法を受けているにもかかわらず、中等症あるいは重症の増悪の既往があるものを登録した。
 METREX試験では、好酸球性フェノタイプがある非選択的な患者(修正ITT集団)を好酸球数によって層別化した(スクリーニング時150/mm3以上あるいは過去1年300/mm3以上)。METREO試験では、全患者が上記好酸球条件に合致するものとした。プライマリエンドポイントは年間の中等症あるいは重症増悪率とした。安全性についても評価された。

結果:
 METREX試験では、好酸球性フェノタイプのある修正ITT集団(462人)において、メポリズマブ群1.40/年、プラセボ群1.71/年の年間増悪率であった(率比0.82; 95%信頼区間0.68 to 0.98; 補正P=0.04)。フェノタイプを問わない修正ITT集団全例では有意差はみられなかった(836人) (率比0.98; 95%信頼区間0.85 to 1.12; 補正P>0.99)。
 METREO試験では、同平均増悪率は100mgメポリズマブ群1.19/年、300mgメポリズマブ群1.27/年、プラセボ群1.49/年だった(率比は100mg vs プラセボ群で0.80、95%信頼区間0.65 to 0.98; 補正P=0.07、300mg vs プラセボ群で0.86、95%信頼区間0.70 to 1.05; 補正P=0.14)。
 安全性プロファイルについてはメポリズマブとプラセボは同等だった。
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(文献から引用:METREX、METREO-修正ITT)

結論:
 好酸球性フェノタイプのあるCOPD患者において、プラセボと比較してメポリズマブ100mgは中等症あるいは重症のCOPD増悪の年間発生率を抑制する。これは、好酸球性気道炎症がCOPD増悪に寄与していることを示唆する。


by otowelt | 2017-09-13 12:49 | 気管支喘息・COPD

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