SUMMIT試験サブ解析:中等度気流閉塞のCOPD例ではICSは肺炎リスクを増加させない
2017年 10月 18日
SUMMIT試験のサブ解析多いですね、最近色々目にします。
Crim C, et al.
Pneumonia risk with inhaled fluticasone furoate and vilanterol in COPD patients with moderate airflow limitation: The SUMMIT trial.
Respir Med. 2017 Oct;131:27-34.
背景:
COPDにおける吸入ステロイド薬の肺炎リスクは、中等度の気流閉塞がある患者ではあまり検証されていない。
目的:
心血管系リスクが高い、中等度の気流閉塞のあるCOPD患者で、吸入ステロイド薬が肺炎のリスク因子になるかどうか調べた(SUMMIT試験サブ解析)。
方法:
SUMMIT試験では、16590人の中等度の気流閉塞があり(%1秒量が50~70%)心血管系リスクが高いCOPD患者をランダムに1:1:1:1に以下の治療群に割り付けた。吸入ビランテロール25μg、吸入フルチカゾンフランカルボン酸100μg、吸入ビランテロール25μg+フルチカゾンフランカルボンさん、吸入プラセボ。事前に規定された基準に基づき、研究者が報告した肺炎イベントを記録し解析した。
結果:
研究薬を投与された患者の安全性解析に16568人が組み込まれた。肺炎は合計842人・1017イベント観察された。プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、ビランテロール、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールのそれぞれでは5%、5%、4%、6%だった。治療開始時期で補正をしても、イベント発生率は全群同等であった(プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールで100治療年あたりれぞれ3.84、4.24、3.95)。しかし、ビランテロール単独群では有意に低かった(100治療年あたり2.77)。
肺炎のリスク因子には以下の要素が報告された。すなわち、強い気流閉塞(%1秒量60%未満)、過去の増悪歴、BMI25未満。
結論:
過去の重度のCOPD患者に対する研究とは異なり、中等度の気流閉塞があり心血管系リスクの高い患者では肺炎のリスクは上昇しなかった。
Crim C, et al.
Pneumonia risk with inhaled fluticasone furoate and vilanterol in COPD patients with moderate airflow limitation: The SUMMIT trial.
Respir Med. 2017 Oct;131:27-34.
背景:
COPDにおける吸入ステロイド薬の肺炎リスクは、中等度の気流閉塞がある患者ではあまり検証されていない。
目的:
心血管系リスクが高い、中等度の気流閉塞のあるCOPD患者で、吸入ステロイド薬が肺炎のリスク因子になるかどうか調べた(SUMMIT試験サブ解析)。
方法:
SUMMIT試験では、16590人の中等度の気流閉塞があり(%1秒量が50~70%)心血管系リスクが高いCOPD患者をランダムに1:1:1:1に以下の治療群に割り付けた。吸入ビランテロール25μg、吸入フルチカゾンフランカルボン酸100μg、吸入ビランテロール25μg+フルチカゾンフランカルボンさん、吸入プラセボ。事前に規定された基準に基づき、研究者が報告した肺炎イベントを記録し解析した。
結果:
研究薬を投与された患者の安全性解析に16568人が組み込まれた。肺炎は合計842人・1017イベント観察された。プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、ビランテロール、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールのそれぞれでは5%、5%、4%、6%だった。治療開始時期で補正をしても、イベント発生率は全群同等であった(プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールで100治療年あたりれぞれ3.84、4.24、3.95)。しかし、ビランテロール単独群では有意に低かった(100治療年あたり2.77)。
肺炎のリスク因子には以下の要素が報告された。すなわち、強い気流閉塞(%1秒量60%未満)、過去の増悪歴、BMI25未満。
結論:
過去の重度のCOPD患者に対する研究とは異なり、中等度の気流閉塞があり心血管系リスクの高い患者では肺炎のリスクは上昇しなかった。
by otowelt
| 2017-10-18 00:44
| 気管支喘息・COPD