IPF患者における重喫煙歴と気腫合併は肺癌発生のリスク
2018年 02月 26日
思ったよりも頻度が高いですね。胸部レントゲン写真ではなかなか早期発見が難しいので、どのくらいの頻度で胸部CTを撮影するべきでしょうか。
Kato E, et al.
Incidence and predictive factors of lung cancer in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
ERJ Open Res. 2018 Feb 2;4(1). pii: 00111-2016.
背景および方法:
IPFの患者の肺癌の頻度とリスク因子はまだよくわかっていない。われわれは、632人のIPF患者を後ろ向きに調べ、肺癌の発生とリスク因子を調べた。
結果:
70人の患者が追跡期間中央値3.8年のうちに肺癌を発症した。1000人年あたり25.2症例の頻度であった。もっともよくみられたのは扁平上皮癌(30%)であり、82.9%は肺末梢に発生し、75.7%はUIP病変に隣接して発生した。多変量Cox回帰ハザードモデルでは、喫煙歴35pack-years以上、気腫合併例は肺癌の発生に関連していた。肺癌診断後の1年、3年、5年死亡率は、それぞれ53.5%、78.6%、92.9%だった。 (肺癌発症のKaplan-Meier曲線:文献より引用)
結論:
IPF患者における肺癌は頻度が高く、喫煙歴が多く、気腫合併例において顕著だった。ほとんどの肺癌はUIPに隣接して発生した。
Kato E, et al.
Incidence and predictive factors of lung cancer in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
ERJ Open Res. 2018 Feb 2;4(1). pii: 00111-2016.
背景および方法:
IPFの患者の肺癌の頻度とリスク因子はまだよくわかっていない。われわれは、632人のIPF患者を後ろ向きに調べ、肺癌の発生とリスク因子を調べた。
結果:
70人の患者が追跡期間中央値3.8年のうちに肺癌を発症した。1000人年あたり25.2症例の頻度であった。もっともよくみられたのは扁平上皮癌(30%)であり、82.9%は肺末梢に発生し、75.7%はUIP病変に隣接して発生した。多変量Cox回帰ハザードモデルでは、喫煙歴35pack-years以上、気腫合併例は肺癌の発生に関連していた。肺癌診断後の1年、3年、5年死亡率は、それぞれ53.5%、78.6%、92.9%だった。
結論:
IPF患者における肺癌は頻度が高く、喫煙歴が多く、気腫合併例において顕著だった。ほとんどの肺癌はUIPに隣接して発生した。
by otowelt
| 2018-02-26 00:09
| びまん性肺疾患