真菌関連喘息におけるイトラコナゾールの有用性


Ⅰ型アレルギー検査のために使用可能な皮膚テスト用真菌アレルゲンとして、
屋外空中飛散真菌として主要な菌種であるCladosporium、Alternaria、
Aspergillus、 Penicillium、Candidaの5種が広く臨床に使われている。
また、血中IgE 抗体測定が可能なアレルゲンとしては、これらに加えて
Malassezia(Pityrosporum), Mucor 等数種類がある。
近年、屋内環境中の真菌もアレルゲンとして重要であることが認識されており、
この論文では真菌感染がアレルゲンと思われる患者において、
抗真菌薬が喘息を改善させるかどうかをみたものである。

Randomized Controlled Trial of Oral Antifungal Treatment for Severe Asthma with Fungal Sensitization: The Fungal Asthma Sensitization Trial (FAST) Study. Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2009; 179: 11-18.

皮膚テストあるいはRASTにおいて、
 Aspergillus fumigatus
 Cladosporium herbarum
 Penicillium chrysogenum (notatum)
 Candida albicans
 Trichophyton mentagrophytes
 Alternaria alternata
 Botrytis cinerea

のいずれか1種に陽性のステロイド依存性喘息に対して抗真菌剤の効果を検討した。

治療薬は、2 armで
oral itraconazole (200 mg twice daily) or placebo for 32 weeks
の比較検討。

結果として、抗真菌剤投与群の喘息症状は有意に改善した。

真菌に関係する喘息といえば、ABPAであるが
これ以外でははっきりとしたエビデンスはまだ存在しない。
この論文もそれをすっ飛ばして、治療の観点から入っているので
実際のところこの皮膚テストやRASTが陽性だからといって
抗真菌薬をホイホイと投与することはどうなのだろう・・・・

by otowelt | 2009-01-11 15:18 | 感染症全般

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