低体温療法は不整脈を増加させる可能性がある



ヘルシンキ大学病院のICUの研究である。

Arrhythmias and heart rate variability during and after therapeutic hypothermia for cardiac arrest. Critical Care Medicine:Volume 37(2)February 2009pp 403-409

目的:
 CPAのあとの低体温治療における、不整脈、心拍数変化、予後について考察。
 RCT(the European Hypothermia After Cardiac Arrest study.)

患者:
 70人の成人男性における院外VF症例において、33℃の低体温治療と正常体温に
 romdomized

低体温治療:  
 低体温群にわけられた患者は、24時間クーリングデバイスで冷却され
 その後12時間かけて徐々に温度を上げていく。正常体温グループでは体温は常に
 38度未満におさえておく。全ての患者は最低でも2日間ICUに滞在

結果:
 来院24-48 hoursと14日目に心電図検査。
 臨床的アウトカムは6ヶ月後とした。
 premature ventricular beatsが低体温グループで増えた。
 しかしながら、VTおよびVFの頻度は両群ともに変化なかった。
 心拍数変動は低体温で多く(p < 0.01)、2週間後では両者とも差がなかった。
 また低体温グループでは、正常循環や調律に戻るのに少し時間がかかった。

結論:
 CPA24時間後の33℃の低体温治療は、不整脈を増やす可能性がある。
 


<現在のAHAのステートメントは以下の通り>
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心停止後蘇生して循環動態が安定している患者が、自然に軽度低体温(33℃)に
陥った場合、復温すべきでない。軽度低体温療法は、神経学的転帰に有利である。
病院外心停止で心拍再開した昏睡状態の成人患者には、初期調律がVFなら、
32から34℃に12から24時間で冷却すべきである(ClassIIa)。
病院外VF以外の心停止や、院内例でも、同様の治療が有益(ClassIIb)。
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1)心停止(不整脈の種類は問わない)後に蘇生
2)意識障害がある
3)心停止は目撃者がいるか推定5分間以内
4)胸骨圧迫は45分以内
こういった患者には32-34℃を目標にできるだけ早く低体温導入した方が
よいという意見が多い。
敗血症や頭蓋内病変・脳出血などは除外。

by otowelt | 2009-02-12 13:26 | 救急

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