イマチニブ1日400mg服用した患者の98%で、GIST術後1年間の再発がみられなかった

e0156318_16244393.jpg
グリベック。
STI571、メシル酸イマチニブ。
私が医師国家試験を受けた時には
分子標的薬といえばコレだった。

この分子標的薬が消化管間質腫瘍(GIST)術後
の再発リスクを大幅に抑制することがわかった。

●GISTとは
 消化管間質腫瘍(GIST)は、通常は消化管から発生する軟部肉腫
 と呼ばれる粘膜下腫瘍の一種であり、もっとも多い発生部位は胃、
 ついで小腸。EUでは推定で年間5,000例以上が新規に発症するとされ、
 そのうち約95%がKIT陽性である。外科切除後の再発までの期間は約2年。
 KITはCD117としても知られており、変異すると、GIST発症の主因の
 1つになることが確認されている蛋白質である。
 イマチニブ(グリベック)はKITを含む数種のタンパクの活性を阻害する。

Adjuvant imatinib mesylate after resection of localised, primary gastrointestinal stromal tumour: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. The Lancet. Published online March 19, 2009. Accessed March 2009.

デザイン:
 アメリカとカナダで行われた二重盲検・無作為化・多施設協同の試験

方法:
 GIST(最低でも3cm以上)の切除がなされ、KIT陽性の症例をeligibleとした。
 外科切除の手術を受けたGIST患者713名を対象とし、1年間
 イマチニブ400mg/日の投与を受けた群(n=359)または
 プラセボ投与群(n=354)のGIST患者の無再発生存率(RFS)をITT解析。

結果:
 平均フォローアップ期間は19.7か月。
 術後1年間の無再発生存率は、プラセボ群の患者の約83%に対し、
 イマチニブ投与群の患者では98%であった(P<0.0001)。
 アジュバントのイマチニブは忍容性もあり、
 有害事象としては皮膚炎が最もよくみられ、(11 [3%] vs 0)
 次いで腹痛(12 [3%] vs 6 [1%])、下痢(10 [2%] vs 5[1%])など。

結論:
 イマチニブ1日400mg服用した患者の98%で、
 GIST術後1年間の再発がみられなかった。

by otowelt | 2009-03-24 05:21 | 肺癌・その他腫瘍

<< 気管支鏡のリスクを詳しく説明す... 抗癌剤投与なく転移性乳癌で死亡... >>