2013年 09月 21日 ( 1 )

メタアナリシス:サイクロセリンの副作用発現率は9.1%で、半数以上が精神症状

e0156318_1258644.jpg 多剤耐性結核で使用することが多いセカンドラインの抗結核薬はツベルミン®、サイクロセリン®、アルミノニッパス®あたりだと思いますが、いずれも副作用はそれなりに多いです。
 サイクロセリンは副作用予防のためにピリドキシンの補充が必要です。

T. J. Hwang, et al.
Safety of cycloserine and terizidone for the treatment of drug-resistant tuberculosis: a meta-analysis
INT J TUBERC LUNG DIS 2013, 17(10):1257–1266


背景および方法:
 サイクロセリンは、WHOが推奨する多剤耐性結核のセカンドライン治療薬であるが、安全性についての懸念がある。テリジドンはサイクロセリンの構造アナログであり、忍容性がより高いかもしれない。われわれは、結核治療に対するサイクロセリンとテリジドンの安全性をアセスメントするため、システマティックビューとメタアナリシスをおこなった。

結果:
 2011年12月までの27研究2164人の患者をサイクロセリンのレビューに組み込んだ。何らかの薬物有害事象は9.1%(95%信頼区間6.4~11.7)の患者にみられ、5.7%(95%信頼区間3.7–7.6)が精神的な副作用、1.1%(95%信頼区間0.2–2.1)が中枢神経系の副作用だった。
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(文献より引用:精神的副作用)
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(文献より引用:中枢神経系副作用)

 サイクロセリンと比較可能な3試験において、テリジドンはサイクロセリンと有害事象の報告率に差がみられなかった。

結論:
 サイクロセリンは精神症状や中枢神経関連の副作用が他のセカンドライン抗結核薬よりも多い。忍容性は地域や試験期間や併用薬によって差はみられなかった。ガイドラインで推奨されているように、サイクロセリンは多剤耐性結核の治療において不可欠なものである。しかしながら、その副作用について患者や家族、医療従事者に正確な情報を提供することが肝要である。


by otowelt | 2013-09-21 00:30 | 抗酸菌感染症