2016年 11月 11日 ( 1 )

小児喘息に対する岩塩療法は有効か?

e0156318_1336485.jpg 4年ほど前に当ブログでも喘息の洞窟療法について取り上げました。

気管支喘息における洞窟療法(岩塩)

 岩塩豊富な洞窟に出かけるのは研究デザインとしては厳しいので、最近はhalogeneratorを用いてその環境を再現するHalotherapyが考案されています。これは、岩塩洞窟さながら、その部屋に微細な塩粉を発生させるというものです。

Bar-Yoseph R, et al.
Halotherapy as asthma treatment in children: A randomized, controlled, prospective pilot study.
Pediatr Pulmonol. 2016 Oct 10. doi: 10.1002/ppul.23621. [Epub ahead of print]


背景:
 喘息は間欠的あるいは持続的な抗炎症治療が必要な慢性炎症性疾患である。患者はしばしば従来の治療の補完的および代替的な治療を希望することがある。われわれは、気道過敏性検査、FeNO、QOLの検査によりハロセラピー(Halotherapy:岩塩療法)の効果を調べた。

方法:
 軽症喘息と臨床診断され、抗炎症治療を受けていない5歳~13歳の小児を登録した。患者はランダムにhalogeneratorのある岩塩部屋(治療群)あるいはhalogeneratorのない岩塩部屋(コントロール群)に割り付けられた。気道過敏性、FeNO、スパイロメトリー、QOL質問票で評価した。治療は7週間継続され、合計14セッションが設けられた。

結果:
 ランダムに両治療群に割り付けられた。29人がhalogenerator岩塩療法群、26人がhalogeneratorのない群に割り付けられた。気道過敏性は治療群において有意に改善がみられ、コントロール群では変化がみられなかった。スパイロメトリーあるいはFeNOレベルには群間差はなかった。またQOL質問票については、治療群の方に良好な改善がみられた。

結論:
  halogeneratorを有する岩塩部屋は喘息小児には有効と考えられる。大規模なランダム化比較試験で長期フォローアップした研究の実施が望まれる。

by otowelt | 2016-11-11 00:18 | 気管支喘息・COPD