2016年 11月 16日 ( 1 )

間質性肺疾患診断目的の外科的肺生検の死亡率(イギリス):1.7%

e0156318_1462333.jpg アメリカの症例についても同じ著者が同様の論文を書いています。ハイリスク症例に対しては、外科的肺生検が下火になるかもしれませんね。

間質性肺疾患診断目的の外科的肺生検の死亡率:待機的手術で1.7% 

 外科的肺生検の過去の死亡率に関する報告をまとめると、表のような感じでしょうか。
e0156318_13274362.jpg
Hutchinson JP, et al.
Surgical lung biopsy for the diagnosis of interstitial lung disease in England: 1997-2008.
Eur Respir J. 2016 Nov;48(5):1453-1461.


背景:
 国際的ガイドラインおよびIPFの新規表的治療の発展により、間質性肺疾患(ILD)の正確な診断の必要性が増している。この研究は、イギリスの患者の処置リスクを調べたものである。

方法:
 1997年~2008年の間にイギリスでILDの診断目的に外科的肺生検を受けた患者の病院統計データを用いて解析した。胸部外科手術を受けた患者は、ICD-10コードでILD症例を抽出し、OPCS-4で外科的肺生検症例を抽出した。肺切除症例や肺癌症例は除外した。われわれは、処置後の院内死亡率、30日死亡率、90日死亡率を調べた。

結果:
 12年間でILDの外科的肺生検を受けた2820人を同定した。期間を経るごとに生検数は増えていった。院内死亡率は1.7%、30日死亡率は2.4%、90日死亡率は3.9%だった。男性、高齢者、合併症の存在、開胸手術は死亡のリスク因子だった。

結論:
 ILDに対する外科的肺生検は肺癌の肺葉切除術と同様の死亡率であり、臨床医および患者はこのリスクを理解すべきである。

by otowelt | 2016-11-16 00:12 | びまん性肺疾患