2017年 01月 13日 ( 1 )

強皮症関連間質性肺疾患における咳嗽は治療により軽減

e0156318_1521417.jpg ILDの咳嗽治療ほど悩ましいものはありません。

Donald P. Tashkin, et al.
Improved cough and cough-specific quality of life in patients treated for scleroderma-related interstitial lung disease (SSc-ILD): Results of Scleroderma Lung Study II
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.11.052


背景:
 咳嗽はよくみられる強皮症関連間質性肺疾患(SSc-ILD)の頻度の高い症状であるが、他のSSc-ILDの特徴との関連性、咳嗽特異的QOL、治療反応性については詳しく検討されていない。

方法:
 われわれは、Scleroderma Lung Study II(ミコフェノール酸モフェチル[MMF]あるいは経口シクロホスファミド[CYC]のILD治療効果を比較したランダム化比較試験)に登録されたSSc-ILD患者142人の咳嗽について調べた。
 頻繁な咳嗽がQOLに及ぼす影響はLCQスコアを用いて治療に反応して咳嗽頻度が変化したかどうかを調べ、またGERDと咳嗽の関連性について調べた。

結果:
 ベースラインで頻繁に咳嗽がみられたのは61.3%であった。彼らは有意に呼吸困難症状が強く、胸部HRCTでILDの分布が広範囲であり、DLCOが低く、GERD症状が多かった。咳嗽特異的QOLは咳嗽がみられた患者ではやや阻害されていた(総LCQスコア15.4±3.7)。頻繁に咳嗽がみられる頻度は2年間の治療においてCYC群44%、MMF群41%にまで減少した。この減少はGERDやILDの重症度と相関がみられた。

結論:
 SSc-ILD患者では頻繁に咳嗽がみられ、GERDやILDと相関がみられ、治療によって咳嗽の頻度が減少することが分かった。頻繁な咳嗽はSSc-ILDの臨床試験における治療反応性の有用なサロゲートマーカーになるかもしれない。


by otowelt | 2017-01-13 00:42 | びまん性肺疾患