2017年 02月 24日 ( 2 )

奇静脈食道陥凹が深いと気胸になりやすい?

e0156318_11284919.jpg 二次性気胸と対比するため、ここでは一次性気胸と記載させていただきます。

Takahashi T, et al.
A deep azygoesophageal recess may increase the risk of secondary spontaneous pneumothorax.
Surg Today. 2017 Feb 15. doi: 10.1007/s00595-017-1482-1.


目的:
 奇静脈食道陥凹:azygoesophageal recess (AER)は自然気胸患者のブラ形成の原因として知られている。しかしながら、AERの深さに着目した報告はほとんどない。われわれは、AERの深さと自然気胸発症の関連を調べた。

方法:
 後ろ向きに外科手術を受けた80人の気胸患者を組み入れた。AERの深さを術前CT検査で評価した。

結果:
 AERに破裂ブラがあったのは二次性気胸の12人(52.2%)、一次性気胸の8人(14.0%)だった(p < 0.001)。AERに破裂ブラがあった患者のうち、二次性気胸の10人(83.3%)が深いAERを有し、一次性気胸の2人(25%)だけが深いAERを有していた(p = 0.015)。

結論:
 一次性気胸よりも二次性気胸の患者で深いAERが高頻度に観察された。深いAERは二次性気胸患者のブラ形成と破裂に寄与しているかもしれない。




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by otowelt | 2017-02-24 11:29

慢性肺アスペルギルス症の予後予測因子の検討

e0156318_8535280.jpg 他の感染症を併発していると予後が悪いようです。

Lowes D, et al.
Predictors of mortality in chronic pulmonary aspergillosis.
Eur Respir J. 2017 Feb 8;49(2). pii: 1601062. doi: 10.1183/13993003.01062-2016. Print 2017 Feb.


背景:
 慢性肺アスペルギルス症(CPA)は、非免疫不全患者においても肺組織を破壊する慢性進行性感染症である。5年死亡率は50~85%と報告されており、その予後予測因子はほとんど同定されていない。

方法:
 1992年~2012年の間に、387人のCPA患者がイギリス国立アスペルギルス症センターに紹介された。本コホートを2015年6月まで追跡した。客観的および主観的な因子(年齢、性別、既往肺疾患、呼吸困難スコア、QOL、血清アルブミン値、血清CRP値、放射線学的所見)が調べられた。CPA発症から紹介までの期間を後ろ向きに調べ、死因を解析した。
  
結果:
 1年生存率86%、5年生存率62%、10年生存率47%だった。死亡リスクは非結核性抗酸菌症のある患者(ハザード比2.07, 95%信頼区間1.22-3.52; p<0.001)、COPD患者(ハザード比1.57、95%信頼区間1.05-2.36; p=0.029)、高齢者(ハザード比1.053, 95%信頼区間1.03-1.07/年; p<0.001), 低活動性(ハザード比1.021, 95%信頼区間1.01-1.03/SGRQスコア活動性ドメイン1点上昇ごと; p<0.001)、両肺アスペルギローマ(p<0.001)で上昇した。
 アゾール感受性が高いCPAの10年生存率は68%だったが、アゾール感受性が低いCPAではその数値は46%にまで低下した(p=0.143 by log rank)。
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(文献より引用:Figure2)

結論:
 CPAの死亡にいくつかの因子が影響を与えた。これらはCPA予後を調べるツールとして評価されるかもしれない。





by otowelt | 2017-02-24 00:41 | 感染症全般