2017年 03月 22日 ( 1 )

子癇前症は出生児の喘息・湿疹・アレルギーのリスクを上昇させる

e0156318_1471568.jpg 子癇前症という用語は古いようですが、この記事では直訳して子癇前症のまま書きます。

Jakob Stokholm, et al.
Preeclampsia Associates with Asthma, Allergy, and Eczema in Childhood
AJRCCM, DOI: http://dx.doi.org/10.1164/rccm.201604-0806OC


背景:
 子癇前症(妊娠高血圧腎症)は妊娠中の全身性の炎症を起こす病態である。

目的: 
 COPSAC2000コホートにおいて、子癇前症と喘息・アレルギー・湿疹には関連がみられるかどうか調べた。
 
方法:
 COPSAC2000は411人のオランダ人のハイリスク出生児を対象としたコホートである。喘息、アレルギー、湿疹が前向きに診断され、1歳時点および7歳時点での肺機能を測定した。感作は出生6ヶ月時、18か月時、4歳時、6歳時にプリックテストおよびIgE測定によって調べられた。一方、レジストリベースのコホートとして170万人のオランダ人小児を対象とした35年の大規模コホートを用いた。
 これらコホートにおいて、子癇前症のある母親から出生した小児について喘息・アレルギー・湿疹リスクを解析した。

結果:
 COPSAC2000コホートでは、5.6%(23人)が子癇前症と診断された。子癇前症は7歳時の吸入ステロイド使用のリスクを増加させ(補正オッズ比4.01、95%信頼区間1.11-14.43、 P = 0.0337)、メサコリンによる気道過敏性を増加させ(補正回帰係数 log-μmol -0.80、95%信頼区間-1.55 to -0.06、P = 0.0348)、アレルギー性鼻炎のリスクを増加させた(補正オッズ比4.83、95%信頼区間1.58-14.78、P = 0.0057)。さらに、大気中アレルゲンおよび食物アレルゲンの両方の感作リスクが増加し、総IgEレベルも小児期で高値を示していた。
 レジストリベースのコホートでは、3.7%(62728人)が子癇前症の母親から出生していた。子癇前症は、喘息・湿疹・大気中アレルゲンと食物アレルゲンに対するアレルギーと関連しており、特に子癇前症が14日以上続いた場合に明白な関連がみられた。また、母親の喘息は子癇前症のリスクを増加させた。

結論:
 子癇前症は、新生児に対する喘息・湿疹・アレルギーのリスクである。




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by otowelt | 2017-03-22 00:49 | 気管支喘息・COPD