2017年 06月 06日 ( 1 )

特発性間質性肺炎急性増悪の治療では、ステロイドパルス療法後プレドニゾロン0.6mg/kg/day以上維持を推奨

e0156318_7331272.jpg 当院からの報告です。

Arai T, et al.
High-dose prednisolone after intravenous methylprednisolone improves prognosis of acute exacerbation in idiopathic interstitial pneumonias.
Respirology. 2017 May 15. doi: 10.1111/resp.13065. [Epub ahead of print]

背景および目的:
 IPF急性増悪は予後不良の疾患である。急性増悪は他の特発性間質性肺炎(IIPs)でも報告されている。IIP急性増悪の治療効果については限られたデータしかない。この研究の目的は、IIP急性増悪に対するプレドニゾロンの初期投与量が与える影響を明らかにすることである。

方法:
 2004年~2013年の間に、85人のIIP急性増悪の患者が登録された(日本呼吸器学会基準で診断)。IPF63人、非IPF22人だった。多変量Cox比例ハザード回帰分析を用いて、予後不良因子を同定した。IIP急性増悪発症時の胸部HRCTパターンを、びまん性あるいは非びまん性に分類した。他の予後因子で補正し、初期プレドニゾロン投与量が予後に与える影響を評価した。

結果:
 生存期間中央値は、IIP急性増悪の診断から49日だった。IPF急性増悪および非IPFのIIP急性増悪の生存期間中央値はそれぞれ39日、49日だった。急性増悪診断時におけるびまん性の胸部HRCTパターン、IgG低値、SP-D高値、長期酸素療法患者、急性増悪に対する陽圧換気療法(NPPVおよび挿管人工呼吸管理)の使用は全患者の予後不良因子であった。高用量プレドニゾロン(0.6mg/kg/day以上)は、他の予後因子で補正すると、陽圧換気療法を受けていない患者に対して有意な予後予測因子であった。
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(文献より引用:Table4)

結論:
 高用量メチルプレドニゾロンの後、プレドニゾロン0.6mg/kg/day以上を用いることは、IIP急性増悪では推奨される治療である。


by otowelt | 2017-06-06 00:37 | びまん性肺疾患