2017年 06月 21日 ( 1 )

IPF・CHPの咳嗽はSSc-ILDよりも強い

e0156318_11335545.jpg 少しニッチなテーマですが。先日のATSでも発表されていた内容ですね。

JASMINE Z. CHENG, et al.
Cough is less common and less severe in systemic sclerosis-associated interstitial lung disease compared to other fibroticinterstitial lung diseases
Respirology, in press.


背景および目的:
 この研究の目的は、IPF、CHP、SSc-ILDの咳嗽の頻度と特性を調べることである。

方法:
 咳嗽の重症度が、連続したIPF患者77人、CHP患者32人、SSc-ILD患者67人で評価された。10cmVASを用いて呼吸困難およびQOLを評価した。この咳嗽重症度をILDサブタイプで比較し、多変量解析で咳嗽重症度を予測する因子を調べた。

結果:
 咳嗽はIPFおよびCHPのほうがSSc-ILDより有意に多く(87%・83% vs 68%、p=0.02)。IPFコホートではVAS中央値は39(IQR17-65)、CHPコホートでは29(IQR11-48)、SSc-ILDコホートでは18(0-33)だった(P < 0.0001)。咳嗽はCHPおよびIPFでは湿性であることが多かった(63%・43% vs 21%, P < 0.001)。咳嗽重症度は、ILD診断や呼吸困難の強さとは独立していた。また、咳嗽重症度はその他のよくある咳嗽の原因疾患とは関連していなかった。年齢、性別、呼吸困難、ILD重症度で補正しても、咳嗽はIPF・SSc-ILDにおいて有意なQOL予測因子であった。しかしCHP患者では咳嗽はQOLとは関連していなかった。
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(文献より引用:Figure2引用改変)

結論:
 ILD重症度が同程度であったとしても、SSc-ILDの咳嗽よりもIPF・CHPの咳嗽の方がより強度である。咳嗽重症度は、呼吸困難や肺機能に独立して関連しており、IPF・SSc-ILDではQOLの障害に有意に寄与する。


by otowelt | 2017-06-21 00:05 | びまん性肺疾患