2017年 07月 03日 ( 1 )

5年以上生存したIV期非小細胞肺癌症例の検討

e0156318_8124310.jpg 少し前の論文ですが、調べ物をしていてとても参考になりました。

松崎達ら.
5年以上生存したIV期非小細胞肺癌症例の検討
肺癌 57 (2):88─95,2017


目的:
 5年以上生存したIV期NSCLC症例の臨床背景を調査し,長期生存に寄与する予後因子を検討する.

方法:
 2002年10月1日から2010年9月30日までの期間で,東京歯科大学市川総合病院で診断されたIV期NSCLC 66例を後方視的に調査した.

結果:
 5年以上の長期生存者(long-term survivor;LTS)は8例存在した.全生存期間が5年未満であった(non-LTS)58例と比較して,EGFR遺伝子変異陽性,N0及びN1,遠隔転移臓器が1つである症例が多かった.IV期NSCLC 66例を多変量解析したところ,75歳未満,N0及びN1,肝転移がないことは長期生存に寄与する独立した予後因子であった.LTS群はnon-LTS群と比較して,EGFR-TKIを使用した症例が多く,殺細胞性抗癌剤とEGFR-TKIの病勢制御率はともに高く,無増悪生存期間はともに長かった.

結論:
 IV期NSCLCであっても,75歳未満の症例,N0及びN1症例,肝転移のない症例であれば,長期予後の可能性があり,積極的な治療を検討する際の参考になると考えられた.


by otowelt | 2017-07-03 00:26 | 肺癌・その他腫瘍