2017年 08月 24日 ( 1 )

間質性肺疾患の死体肺移植待機中の患者の早期死亡リスク因子

e0156318_18552345.jpg ドナーが増えないと根本的な解決にならないのは明らかです。日本人の死生観が大きなハードルになっているように思います。

Hisao Higo, et al.
Clinical characteristics of Japanese candidates for lung transplant for interstitial lung disease and risk factors for early death while on the waiting list
Respiratory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2017.03.002


背景:
 肺移植は、日本における間質性肺疾患(ILD)のアウトカムを良好にする。しかしながら、ドナーがきわめて少なく、移植までに約2.5年待機をしなければならないため、移植までに多くの患者が亡くなる。われわれは、移植待機した日本のILD患者の臨床的特徴と移植前死亡のリスク因子を明らかにした。

方法:
 われわれは、日本臓器移植ネットワークに登録された患者の臨床データを岡山大学病院から抽出し、後ろ向きにレビューした。1999年から2014年までにILDで死体肺移植の希望登録をしたものを対象とした。

結果:
 53人のILD患者が対象となった(24人がIPF、29人がその他)。患者は重度の肺機能障害と低運動耐容能を有していた。移植待機期間中央値は462日であり、22人の患者が死亡した。移植を受けずに462日以前に死亡した患者は、462日以上待機した患者と比較して、重度の呼吸困難を有しており、6分間歩行距離が短く、パフォーマンスステータスが低かった。
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(文献より引用:Figure1)

結論:
 日本のILD患者において死体肺移植を待機している患者は、重度の肺機能障害がある。重度の呼吸困難、短い6分間歩行距離、低いパフォーマンスステータスは、待機リストにおける早期死亡のリスク因子であった。



by otowelt | 2017-08-24 00:01 | びまん性肺疾患