2017年 09月 01日 ( 1 )

ワイヤレスDisposcope®による気管挿管

 Disposcope®は、要はスタイレットのかわりにマイクロカメラを通してリアルタイムに挿管するためのツールです。驚くべきことに、ワイヤレス。時代はここまで来たのですね。

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(YouTube:「DISPOSCOPE ENDOSCOPE INTU SYSTEM 」https://www.youtube.com/watch?v=fotgoFjyAO4より)

Chen PT, et al.
A randomised trial comparing real-time double-lumen endobronchial tube placement with the Disposcope® with conventional blind placement.
Anaesthesia. 2017 Sep;72(9):1097-1106. doi: 10.1111/anae.13984.


背景:
 ダブルルーメン気管内チューブの挿入は時に難しい。この研究は、ワイヤレスDisposcope®を用いて挿管する有用性を調べたものである。

方法:
 正常な気道を有する患者で、胸部外科手術前に挿管を要する人をランダムにワイヤレスDisposcope®群あるいは通常挿管群に割り付けた(各群27人)。挿管できたかどうかは気管支鏡を用いてその後確認した。

結果:
 Disposcope®群は有意に挿入までの時間が短かった(18.6±2.5秒 s vs. 21.4±2.9秒、p < 0.001)、また喉頭鏡使用から処置後聴診までの時間(83.4±3.0秒 vs. 93.9±5.7秒, p < 0.001)およびトータル処置時間(130.7±6.1秒 vs. 154.5±6.3秒, p < 0.001)も有意に短縮できた。Disposcope®群では全例正しい位置にチューブが留置できていたが、通常挿管では挿管位置不良が7.4%にみられた(胸部外科手術患者なので留置位置は通常とは異なる)。

結論:
 ワイヤレスDisposcope®はダブルルーメン挿管チューブを正しい位置に留置することができ、時間も短縮できる。


by otowelt | 2017-09-01 00:47 | 集中治療