2017年 09月 16日 ( 1 )

グレイスケール反転胸部レントゲン写真は、気胸の診断に有用か?

e0156318_14441648.jpg これは日本でも一時期流行りましたが、あまり気胸の除外に有用とは言えないようですね。

Musalar E, et al.
Conventional vs invert-grayscale X-ray for diagnosis of pneumothorax in the emergency setting.
Am J Emerg Med. 2017 Sep;35(9):1217-1221.


背景:
 気胸は臓側胸膜と壁側胸膜の間に空気が貯留する病態である。臨床的に疑った場合には、診断や重症度評価のために、画像検査が必須である。PCASを用いて、通常の胸部レントゲン写真をグレイスケール反転させた画像は、多くの医師が好む気胸診断法の1つである。

方法:
 クロスオーバーデザインによる症例対照研究である。胸部レントゲン写真PA像を用いて、10人の医師(少なくとも3年の経験がある医師)に気胸の評価をしてもらった。診断は、通常の読影とグレイスケール反転画像の読影の両方をこころみた。

結果:
 268人の患者が登録された。そのうち、106人が気胸患者で、162人がコントロール群に割り当てられた。通常のデジタル胸部レントゲン写真は、グレイスケール反転胸部レントゲン写真よりも感度が高かった(p<0,01)。標準的気胸診断法に比べると、グレイスケール反転画像では診断の感度が低かった(p<0,01)。

結論:
 気胸の診断において、グレイスケール反転胸部レントゲン写真は通常デジタル胸部レントゲン写真読影より優れているわけではなかった。前向き研究によって、グレイスケール反転胸部レントゲン写真の評価を行うべきであろう。


by otowelt | 2017-09-16 00:16 | 呼吸器その他