2017年 09月 20日 ( 1 )

喫煙ステータスとIPF

e0156318_21341355.jpg Miia Kärkkäinen, et al.
Effect of smoking and comorbidities on survival in idiopathic pulmonary fibrosis
Respiratory Research201718:160

背景:
 喫煙はIPFのリスクを増加させると言われている。合併症が生存期間を短縮させるが、喫煙者は非喫煙者よりも生存期間が長いことがいくつかの研究で示されている。これらの関連についてはいまだ報告はない。

方法:
 後ろ向き研究で、IPF患者から性別、喫煙歴などの情報を収集した。合併症や治療内容についてもデータを集めた。死亡を予測する因子は、Cox比例ハザード解析によって同定した。

結果:
 登録されたIPF患者のうち、45人が非喫煙者(53.3%が女性)、66人が既喫煙者(9.1%が女性)、17人が現喫煙者(17.6%が女性)だった。現喫煙者は、ベースラインの年齢が非喫煙者(58.1±8.74歳 vs 71.4±8.74歳、p<0.001)や既喫煙者(58.1±8.74歳 vs 72.5.4±7.95歳、p<0.001)よりも若かった。非喫煙者や現喫煙者の生存期間中央値は、既喫煙者よりも長かった(55.0ヶ月、52.0ヶ月 vs 36.0ヶ月)(p=0.028、0.034)。年齢および重症度を補正すると、喫煙は生存とは関連していなかった。心血管系疾患はもっともよくみられた合併症だった。現喫煙者は、既喫煙者よりもCOPDや肺癌を有している頻度が高かった。心血管系疾患、COPD、インスリンの使用は補正解析において生存期間の短縮と関連していた。

結論:
 現喫煙者の発症が若年であることから、喫煙はIPFの経過に影響を与えるだろう。しかし、喫煙そのものは生存には寄与していなかった。


by otowelt | 2017-09-20 00:33 | びまん性肺疾患