2017年 10月 03日 ( 1 )

SUMMIT試験サブ解析:心血管系リスクの高いCOPD患者に対する吸入薬は安全

e0156318_1633480.jpg 有名なコホートにおける、CVDリスクが高いCOPD患者のサブ解析です。

Brook RD, et al.
Cardiovascular outcomes with an inhaled beta2-agonist/corticosteroid in patients with COPD at high cardiovascular risk.
Heart. 2017 Oct;103(19):1536-1542.


目的:
 心血管系疾患(CVD)およびCOPDはしばしば共存する。われわれは、COPDでCVDリスクが高い患者における吸入COPD治療がCVDアウトカムの効果を検証した。

方法:
 多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照試験であるSUMMIT試験の被験者である中等症COPD患者16485人を対象とした。治療中のCVDイベント複合(CVD死、心筋梗塞、脳卒中、不安定狭心症、一過性脳虚血発作)と主治医報告によるCVD有害事象の発生を記録した。患者は4群あり、1日1回のプラセボ吸入群(4111人)、長時間作用性β2刺激薬(LABA)吸入群(ビランテロール25μg、4118人)、吸入ステロイド薬(ICS)群(フルチカゾンフランカルボン酸エステル100μg、4135人)、ICS/LABA合剤群(4121人)の内訳である。

結果:
 患者は中高年に多く、平均年齢65±8歳、男性が75人だった。明らかなCVDが存在していたのは66%だった。CVD複合エンドポイントは688人にみられた(突然死35%、ACS37%、脳卒中あるいはTIA23%)。治療群とプラセボ群では有意な差はみられなかった(LABA:ハザード比0.99、95%信頼区間0.75-1.14、ICS:ハザード比0.90、95%信頼区間0.72-1.11、ICS/LABA:ハザード比0.93、95%信頼区間0.75-1.14)。動悸や不整脈などの有害事象も両群同等だった。

結論:
 CVDリスクの高い中等症COPD患者において、LABA、ICS、ICS/LABA治療は安全性プロファイルが高く、CVDアウトカムに直結しない。


by otowelt | 2017-10-03 00:19 | 気管支喘息・COPD