2017年 10月 05日 ( 1 )

バレニクリン・ブプロピオンはニコチン置換療法と比べ心血管系イベントや抑うつ・自傷のリスクを上昇せず

e0156318_23341270.jpg  禁煙外来の懸念が1つ払拭されそうですね。

Kotz D, et al.
Cardiovascular and neuropsychiatric risks of varenicline and bupropion in smokers with chronic obstructive pulmonary disease.
Thorax. 2017 Oct;72(10):905-911.


背景:
 バレニクリンとブプロピオンは、効果的な禁煙補助薬であるが、喫煙COPD患者における安全性には懸念がある。

目的:
 バレニクリンとブプロピオンが、喫煙COPD患者において心血管系および神経精神的な重篤な有害事象と関連しているかどうか調べること。

方法:
 後ろ向きコホート研究において、イギリス国内でCOPD患者14350人のデータベースを用いて調べた。われわれは、ニコチン置換療法(NRT)を受けたCOPD患者10426人、ブプロピオン治療を受けたCOPD患者350人、バレニクリン治療を受けたCOPD患者3574人を同定した(2007年1月~2012年6月)。心血管系(虚血性心疾患、脳卒中、心不全、末梢血管疾患、不整脈など)および神経精神系(抑うつ、自傷など)のイベント発症を6ヶ月まで追跡した。

結果:
 ブプロピオンもバレニクリンも、NRTと比較して上記有害事象のリスクを上昇させなかった。バレニクリンは有意に心不全リスク(ハザード比0.56, 95%信頼区間0.34 to 0.92)、抑うつリスク(ハザード比0.73, 95%信頼区間0.61 to 0.86)を減少させた。同様の結果は傾向スコア解析からも得られた。

結論:
 喫煙COPD患者において、バレニクリンおよびブプロピオンは、NRTと比較して心血管系イベント・抑うつや自傷のリスク増加とは関連していなかった。


by otowelt | 2017-10-05 00:19 | 呼吸器その他