2017年 10月 10日 ( 1 )

メタアナリシス:肺血栓塞栓症予防のためのIVCフィルター

e0156318_1015674.jpg IVCフィルターの永久留置については海外では長期的合併症が懸念されています。

Bikdeli B, et al.
Inferior Vena Cava Filters to Prevent Pulmonary Embolism: Systematic Review and Meta-Analysis.
J Am Coll Cardiol. 2017 Sep 26;70(13):1587-97.


背景:
 下大静脈(IVC)フィルターは肺血栓塞栓症(PE)の予防に広く用いられている。しかしながら、その効果と安全性は長らく不確かである。

目的:
 IVCフィルターの効果と安全性に関するシステマティックレビューおよびメタアナリシスを立案した。

方法:
 PubMedなどの電子データベースから2016年10月3日まで、IVCフィルターのPE予防に関するランダム化比較試験あるいは前向き観察研究を抽出した。逆分散固定効果モデルを用いた。主要アウトカムは、その後の続発PE、PE関連死亡率、総死亡率、その後の続発深部静脈血栓症(DVT)とした。

結果:
 1986の試験のうち、11試験が適格基準を満たした(6つのランダム化比較試験、5つの前向き観察研究)。ランダム化比較試験のエビデンスの質は低~中だった。IVCフィルターを留置された患者は、その後のPEの発症が少なかったが(オッズ比0.50; 95%信頼区間0.33 to 0.75)、DVTは多かった(オッズ比1.70; 95%信頼区間1.17 to 2.48)。PE関連死亡率(オッズ比0.51; 95%信頼区間0.25 to 1.05)や総死亡率(オッズ比0.91; 95%信頼区間0.70 to 1.19)には影響はなかった。ランダム化比較試験の結果のみにしぼっても、同様の結果だった。
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(文献より引用)

結論:
 前向き比較試験が少なく限られたデータのエビデンスによるが、IVCフィルターはその後のPEリスクを減少させるが、DVTリスクは上昇させた。死亡リスクには有意な影響はなかった。


by otowelt | 2017-10-10 00:13 | 呼吸器その他