2017年 10月 25日 ( 1 )

静岡CEP研究:慢性好酸球性肺炎における遷延性肺機能障害

e0156318_2331765.jpg 日常臨床でよく経験することです。CEPで有名な浜松医科大学からの報告です。

Suzuki Y, et al.
Persistent impairment on spirometry in chronic eosinophilic pneumonia: a longitudinal observation study (Shizuoka-CEP study).
Ann Allergy Asthma Immunol. 2017 Sep 21. pii: S1081-1206(17)30649-X. doi: 10.1016/j.anai.2017.08.009.


背景:
 慢性好酸球性肺炎(CEP)は、肺に好酸球の集積を伴う原因不明の肺疾患である。全身性ステロイド投与が劇的な改善をもたらすが、半数近くがCEPの再発を経験し、肺機能の遷延性低下をきたす患者もいる。しかしながら、遷延性の肺機能障害を予測する因子は同定されていない。

目的:
 CEPにおける遷延性の肺機能障害の発生を調べ、その予測因子を同定すること。

方法:
 CEPと診断され1年を超えて追跡された連続133人を登録した観察研究である。スパイロメトリーが診断時と追跡時に実施された。

結果:
 観察期間(6.1±4.1年)の間、75人(56.4%)が再発を経験した。特筆すべきは、最終評価において42人(31.6%)が遷延性の肺機能低下をきたしていたことである(27人:閉塞性、10人:拘束性、4人:混合性)。ロジスティック解析では、再発はこの肺機能障害とは関連していなかった。遷延性の閉塞性換気障害は、CEP診断時の喘息合併と閉塞性換気障害と有意に関連していたが、遷延性の拘束性換気障害は、診断時の胸部HRCT網状影と拘束性換気障害と有意に関連していた。

結論:
 CEPでは遷延性の肺機能障害はよく起こる。診断時の喘息合併と閉塞性換気障害は、その後の遷延性閉塞性換気障害の予測因子であり、また診断時の胸部HRCT網状影と拘束性換気障害は、その後の遷延性拘束性換気障害の予測因子であった。CEPのマネジメントにおいてこれら遷延性肺機能障害に注意すべきである。


by otowelt | 2017-10-25 00:49 | びまん性肺疾患