2017年 10月 27日 ( 1 )

腹臥位CTの追加は放射線科医のUIP診断一致率を向上させるか?

e0156318_7331272.jpg 被曝とコストの問題がありますが、初期評価にはよいかもしれませんね。ただ、スペシャリストだけで観察者間一致が上がってもあまり意味がなさそうに思います。

Kim M, et al.
Added value of prone CT in the assessment of honeycombing and classification of usual interstitial pneumonia pattern.
Eur J Radiol. 2017 Jun;91:66-70. doi: 10.1016/j.ejrad.2017.03.018.


目的:
 腹臥位CTが蜂巣肺の同定とUIPパターンの分類において、病理学的な結果をリファレンススタンダードに位置付けて比較検討し有用かどうか後ろ向きに調べること。

方法:
 胸部HRCTを受けた病理学的UIP、NSIP、CHPと診断された患者86人を登録し、8人の観察者によって評価した。観察者には、仰臥位のみの画像と、仰臥位+腹臥位の画像を読影してもらい、蜂巣肺とUIPの診断(UIP、possible UIP、inconsistent with UIP)の存在診断をゆだねた。診断は、CTにおけるUIPパターンが病理学的UIPを正しく診断できているかどうかで評価した。

結果:
 蜂巣肺の観察者間一致は、仰臥位単独評価と仰臥位+腹臥位評価のいずれでも同じだった。しかし、UIPの分類においては腹臥位評価を追加した方がκ値が上昇した(0.25 →0.33)。ただし、トレーニングを受けた放射線科医においてはκ値の上昇が有意にみられたが(0.10 → 0.34)、放射線認定医では有意ではなかった(0.35 → 0.31)。病理学的なUIP診断精度については仰臥位単独評価と仰臥位+腹臥位評価に有意な差はなかった(78.8% (145/184) vs 81.3% (179/220), P=0.612)。

結論:
 腹臥位CTを追加することで、特に経験を積んだ放射線科医ではUIP分類の観察者間一致の向上が見込めるかもしれない。ただし、蜂巣肺の評価には影響を与えない。


by otowelt | 2017-10-27 00:09 | びまん性肺疾患