2017年 10月 30日 ( 1 )

市中肺炎においてクラミドフィラは本当にコモンなのか?

e0156318_12513269.jpg 京都の感染症学会で発表されていたように記憶しています。足を運んだのでよく覚えています。
 実臨床では、自信を持ってクラミドフィラ肺炎ですと言える人に遭遇しません。

Shingo Noguchi, et al.
Frequency of detection of Chlamydophila pneumoniae using bronchoalveolar lavage fluid in patients with community-onset pneumonia
Respiratory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2017.08.003


背景:
 Chlamydophila pneumoniae(クラミドフィラ)は、下気道感染症の病原微生物であり、健康で若年の患者によくみられるとされている。しかしながら、病原体を保菌している例もあり、気道検体や喀痰検体を用いて急性クラミドフィラ肺炎を評価することは困難である。市中肺炎におけるC. pneumoniaeが同定される頻度についてはデータが不足しており、この研究では気管支肺胞洗浄液を用いてC. pneumoniaeの存在を評価した。

方法:
 147人の肺炎患者のBALF検体を後ろ向きに調べ、C. pneumoniaeはPCRを用いて評価された。

結果:
 異なる2セットの特異的プライマーを用いてもC. pneumoniaeのPCRが陽性になった検体がなかった。
 これらの患者のうち、92人に血清抗体価が測定されているが、シングル血清のクラミドフィラ肺炎の基準を満たした人が8人(14.8%)いた。ただし、ペア血清で評価可能だった37人のうち抗体価の上昇がみられていたのは1人(2.7%)だけだった。しかも、その1人は培養からインフルエンザ桿菌が生育した。
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結論:
 下気道検体の評価によれば、市中肺炎においてC. pneumoniaeは頻度の低い病原微生物であると考えられる。。


by otowelt | 2017-10-30 00:09 | 感染症全般