2017年 10月 31日 ( 1 )

IPPFEは甲状腺機能低下症を合併しやすい

e0156318_23511973.jpg ホルモン値ではなく、病理学的に調べたことに大きな価値がある研究です。

Nobuyasu Awano, et al.
Is hypothyroidism in idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis a novel lung-thyroid syndrome?
Respiragory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2017.08.010


背景:
 IPPFEは弾性線維症に特徴づけられるまれな間質性肺炎の一型である。特発性間質性肺炎と同じくIPPFE患者はしばしば自己免疫性疾患を有しており、ときに甲状腺機能低下症を合併している。しかしながら、IPPFEと甲状腺機能低下症の関連性は報告されていない。この研究の目的は、IPPFEと甲状腺機能低下症の合併を評価することである。われわれは剖検例から甲状腺の病理学的特徴を調べた。

方法:
 特発性間質性肺炎の連続症例255人からIPPFEと診断された13人を通出した。甲状腺機能低下症の頻度、臨床的・放射線学的・病理学的所見を甲状腺機能低下症の有無によって比較検討した。

結果:
 甲状腺機能低下症は13人中7人(53.8%)にみられた。性別、BMI、生存期間、血液検査所見に有意差はなかった。肺の放射線学的および病理学的な所見は甲状腺機能低下症の有無で差はなかった。甲状腺の組織学的所見は、炎症を伴うperifollicularるいはinterlobular fibrosisが3例にみられた(euthyroidの1例も含む)。

結論:
 小規模なIPPFE症例の解析ではあるが、甲状腺機能低下症がよくみられることがわかった。甲状腺組織の線維化がeuthyroidの症例にも観察された。IPPFEは潜在的に甲状腺機能異常をもたらす可能性がある。


by otowelt | 2017-10-31 00:28 | びまん性肺疾患