2017年 11月 13日 ( 1 )

気腫の多いIPF患者では努力性肺活量のモニタリングは適切とは言えない

e0156318_7331272.jpg 実臨床では努力性肺活量をみる意味がありますが、臨床試験上で交絡因子になる可能性があることを示しています。

Cottin V, et al.
Effect of Emphysema Extent on Serial Lung Function in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Am J Respir Crit Care Med. 2017 Nov 1;196(9):1162-1171.


背景および方法:
 事後解析において、ベースラインの気腫と線維化のひろがりの関連性を、肺機能の変化とともに48週にわたり調べた。
 第III相ランダム化プラセボ対照試験(GIPF-001 [NCT00047645] 、GIPF-007 [NCT00075998])のデータ用いた。48週時点でのベースラインからの肺機能の変化を調べ、気腫と線維化のひろがりとの関連性を多変量線形回帰を用いて解析した。

結果:
 気腫は38%の患者にみられた。線維化と気腫のひろがりは逆相関した(r = -0.232; P < 0.001)。四分位の解析では、気腫のひろがりが大きい(28~65%)患者では努力性肺活量の減少が最も小さく、気腫がない患者との比較では、48週時点で差3.32%だった(P = 0.047)。多変量解析では、気腫のひろがりが15%以上の場合、気腫がない患者や15%未満の患者と比較して努力性肺活量の減少は有意に少なかった。このような関連は、拡散能などの他の機能では観察されなかった。
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(文献より引用:Figure4A)

結論:
 気腫のひろがりが15%以上あるIPF患者では、努力性肺活量のモニタリングは適切とは言えないかもしれない。


by otowelt | 2017-11-13 00:24 | びまん性肺疾患