2017年 11月 17日 ( 1 )

結核の診断に3連痰は必要か?

e0156318_9552565.jpg 実臨床にマッチした内容と思います。

小林賀奈子ら.
結核診断に必要な喀痰塗抹検査回数
Kekkaku Vol. 92, No. 1 : 1_3, 2017


目的:
 結核の診断に集菌塗抹の蛍光染色による3 連続喀痰検査が必要か検討した。

対象:
 2005 年4 月1 日から2012 年12 月31 日の間に肺結核にて入院し,抗結核薬治療を受けた394 人のうち,喀痰培養検査が陽性であり検体の選択基準を満たした379 人を対象とした。

方法:
 3 連続喀痰検査における1 回目喀痰塗抹陽性率と,2 回目・3 回目の累積喀痰塗抹陽性率を後ろ向きに調査した。検体の性状をMiller and Jones 分類を用いて評価し,1 回目の喀痰を粘性痰と膿性痰に分けて検討した。また喀痰採取方法や空洞病変の有無で塗抹陽性率の差を検討した。

結果:
 対象の379 人中,300 人が1回目の喀痰塗抹検査で陽性であった(陽性率79.2%)。粘性痰と膿性痰において1 回目の塗抹陽性率に差があった(72.3% 対91.2%)。一方,喀痰採取法や空洞病変の有無は1 回目の塗抹陽性率に影響しなかった。

考察:
 粘性痰では2 回目は有意に塗抹陽性率が上がったが3 回目は有意ではなく,膿性痰では1 回目で高い塗抹陽性率が得られ,膿性痰を採取することが重要であると考えた。


by otowelt | 2017-11-17 00:33 | 抗酸菌感染症