2017年 11月 24日 ( 1 )

一酸化炭素中毒に対する高圧酸素療法の効果を予測する因子

e0156318_2039674.jpg 一酸化炭素中毒の論文です。

Chien-Cheng Huang, et al.
Hyperbaric Oxygen Therapy Is Associated With Lower Short- and Long-Term Mortality in Patients With Carbon Monoxide Poisoning
Chest. 2017 Apr 17. pii: S0012-3692(17)30723-7.


背景:
 これまで、一酸化炭素中毒(COP)の死亡率を改善させるための高圧酸素療法(HBOT)の効果のコンセンサスはない。この台湾の後ろ向きコホート研究は、当該問題を明らかにするために実施された。

方法:
 台湾の毒物データベースを利用して、1999年から2012年までに25737人のCOP患者を同定した。そのうち7278人がHBOT治療を受け、18459人は受けなかった。2コホートで総死亡を含む死亡リスクを比較し、年齢、性別、基礎疾患、月収、自殺企図、薬物中毒、急性呼吸不全で層別化して2013年まで追跡した。独立死亡予測因子を同定し、評価した。

結果:
 HBOTを受けたCOP患者は、受けなかったCOP患者よりも死亡リスクが低かった(補正ハザード比0.74; 95%信頼区間0.67-0.81) 。とりわけ20歳未満(補正ハザード比0.45; 95%信頼区間0.26-0.80)、急性呼吸不全のある患者(補正ハザード比0.43; 95%信頼区間0.35-0.53)では低かった。COP発生後4年にわたり死亡はHBOT群で低かった。HBOTを2回以上受けた患者は、1回のみを受けた患者よりも死亡率が低かった。高齢者、男性、低収入、糖尿病、がん、脳卒中、アルコール依存、精神疾患、自殺企図、急性呼吸不全の存在は独立死亡予測因子だった。

結論:
 COP患者に対してHBOTは低い死亡率と関連していた。とりわけ、20歳未満や急性呼吸不全のある患者では有効だった。


by otowelt | 2017-11-24 00:02 | 救急