2017年 12月 04日 ( 1 )

効果的な胸膜癒着術のタイミングと手法

e0156318_9591036.jpg 永遠の悩みどころのような気もします。

Hallifax RJ, et al.
Effectiveness of chemical pleurodesis in spontaneous pneumothorax recurrence prevention: a systematic review.
Thorax. 2017 Dec;72(12):1121-1131. doi: 10.1136/thoraxjnl-2015-207967.


目的:
 自然気胸はよくみられる疾患である。国際的ガイドラインでは、処置後のエアリーク遷延や再発予防には胸膜癒着術が推奨されている。この研究は、その有効性について包括的にレビューしたものである。

デザイン:
 過去のランダム化比較試験、症例対照研究、ケースシリーズをシステマティックに調べた。処置後の相対的再発率あるいはオッズ比を調べたが、異質性が高いためメタアナリシスはおこなわなかった。

結果:
 560のアブストラクトがスクリーニングされ、そのうち50がわれわれのシステマティックレビューに組み込まれた。再発率は、胸腔ドレナージ後で26.1~50.1%だった。胸腔鏡下散布法(poudrage法)(4研究249人)の再発率は、2.5~10.2%だった。ランダム化比較試験は1つの身であったが、胸腔ドレーン単独との比較でオッズ比0.10だった。また、8研究でVATS時のタルク投与について調べられているが、再発率は0.0~3.2%だった。しかしランダム化比較試験においてはブラ切除術単独との比較では有意な差はみられなかった。タルクだけでなくミノサイクリンもVATS時の胸膜癒着に有効だった(再発率0.0~2.9%)胸腔ドレーンからテトラサイクリンを用いたエアリーク遷延予防と再発予防のための処置では再発率13.0~33.0%であり、自己血についても15.6~18.2%だった。

結論:
 胸膜癒着術は外科手術時に胸腔鏡から注入する手法がもっとも効果的である。


by otowelt | 2017-12-04 00:35 | 呼吸器その他