2017年 12月 12日 ( 1 )

胸水貯留のあるNTM症の臨床的特徴

e0156318_21415744.jpg 時折胸膜炎合併のNTM症もいらっしゃるので、実臨床的で有用な報告だと思います。

Park S, et al.
Clinical characteristics and treatment outcomes of pleural effusions in patients with nontuberculous mycobacterial disease.
Respir Med. 2017 Dec;133:36-41.


背景:
 非結核性抗酸菌(NTM)の感染症は10年にわたって増加してきた。しかしながら、胸膜炎を呈した患者の臨床的特徴についてはよくわかっていない。

方法:
 胸水貯留がみられるNTM患者を1997年から2013年まで後ろ向きに同定した。患者は、確定例(9人:胸水あるいは胸膜からNTMが検出)、疑い例(5人:抗NTM治療によって胸水が軽減)に分けられた。臨床的特徴と治療アウトカムが解析された。胸膜炎のない肺MAC症の患者と胸膜炎のある患者が比較された。

結果:
 14人のNTM胸膜炎患者の年齢中央値は68歳であり、ほとんどが男性だった(14人中9人:64.3%)。 Mycobacterium intracellulareがもっともよくみられた菌種であり(50.0%)、続いてM. avium(35.7%)、M. abscessus (7.1%) 、M. kansasii (7.1%).だった。リンパ球比率の中央値およびADAの中央値はそれぞれ83%、97IU/Lだった。8人の患者が治療完遂し軽快したが、2人の患者はコントロール不良NTMによって死亡した。肺MAC症の胸膜炎患者は、通常の肺MAC症の患者と比較して結節気管支拡張型が少なく治療成功例率が低かった。

結論:
 NTM症の患者の胸水所見は結核のそれと類似していた。治療アウトカムは、胸膜炎があると不良であった。


by otowelt | 2017-12-12 00:40 | 抗酸菌感染症