カテゴリ:気管支喘息・COPD( 458 )

肺結核の既往があるとCOPD重症度は高くなる

e0156318_1633480.jpg 予想通りの結果です。

Park HJ, et al.
History of pulmonary tuberculosis affects the severity and clinical outcomes of COPD.
Respirology. 2018 Jan;23(1):100-106.


背景:
 肺結核とCOPDの関連についてはいくつか指摘があるが、結核がCOPDに与える影響についてはよく分かっていない。われわれは、結核の既往があるCOPD患者と既往がないCOPD患者の重症度や臨床アウトカムを比較した。

方法:
 われわれは後ろ向きに1784人のCOPD患者データを韓国COPDサブタイプ研究コホートから集めた(2011年12月~2017年1月)。患者データは3年追跡した。

結果:
 1784人の解析では、結核の既往がある患者(468人)のほうが既往のない患者(1316人)よりも、CATスコアおよびSGRQスコアが高かった。3年の追跡では、結核既往がある患者ではCATスコア(318人)、SGRQスコア(295人)、肺機能(182人)は悪いままで、COPD増悪の頻度(295人)も高いままだった。結核の既往がある患者では、1秒量が年0.57%減少し、既往のない群では年0.93%改善した。

結論:
 結核の既往はCOPD重症度に悪く影響を与える。小規模な追試では、その後数年間悪影響が続くことが分かった。


by otowelt | 2017-12-26 00:03 | 気管支喘息・COPD

咳嗽・wheezeプロファイルと喘息発作の頻度

e0156318_13444039.jpg 咳嗽・wheeze症状プロファイルと喘息発作の頻度には、現時点では相関性はなさそうです。
 
Morjaria JB, et al.
Asthma phenotypes: do cough and wheeze predict exacerbations in persistent asthma?
Eur Respir J. 2017 Dec 7;50(6). pii: 1701366. doi: 10.1183/13993003.01366-2017.


背景:
 コントロール不良喘息の長期におよぶ症状プロファイルについてはよく分かっておらず、どの症状が各フェノタイプを予測するものかどうかも分かっていない。

目的:
 この研究では、コントロール不良喘息集団において1日のうちの咳嗽とwheezeを調べた。また、これらの症状が治療反応性に影響を与えるかどうかも調べた。

方法:
 1701人の喘息患者からの電子記録データを1日2回収集した。リリーバー治療であるサルブタモールが、ベクロメタゾン/ホルモテロール維持療法+リリーバー治療(MART療法)と比較された。喘息発作の頻度が症状プロファイルと比較された。

結果:
 症状はBMIの高い高齢者でよくみられた。ほとんどの患者では、咳嗽とwheezeに強い相関がみられた(r=0.73)。咳嗽優位、wheeze優位の2フェノタイプの患者が同定され、前者は過体重・高齢女性に多く、後者は高齢男性に多かった。第1四分位の患者は、症状の強い患者と比較すると発作の頻度が高かったが、第2~4四分位では線形の相関性は観察されなかった。
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(文献より引用)

 治療によって咳嗽やwheezeの1日のうちの症状は軽減していった。MART療法は発作の頻度をサルブタモール単独と比べて有意に減らし、この効果は症状を少なく報告した患者で大きかった。

結論:
 咳嗽やwheezeはコントロール不良喘息と密に相関しているが、症状と発作の頻度には線形の関連は観察されなかった。いくらかの患者では咳嗽優位ないしwheeze優位といったフェノタイプがみられた。症状の少ない患者ではMART治療がオプションとなろう。


by otowelt | 2017-12-25 00:19 | 気管支喘息・COPD

肺移植後COPD患者は、その後の癌発症超過リスクが高い

e0156318_1633480.jpg もともと移植後のがん発症リスクは高いことが分かっています。海外とは異なり、日本ではCOPDに対して肺移植はほとんどおこなわれませんが。

Ekström M, et al.
Risk of cancer after lung transplantation for COPD
IJCOPD Volume 2017:12 Pages 2841—2847


背景:
 肺移植後にがんのリスクは上昇し生存に影響を与えるが、COPD患者においては報告がない。われわれは、COPDに対する肺移植後のがんの発症と予後について調べた。

方法:
 終末期COPDに対して肺移植をおこなわれた患者の前向き人口ベース研究が1990年~2013年にスウェーデンで実施された。がんの発症、死亡についてデータを収集した。超過リスクは、年齢、性別、暦年でマッチした一般集団と標準化罹患比を比較産出した。がんのリスク因子は Fine-Gray回帰を用いて解析し、がん診断後の生存についてはKaplan-Meier法で解析した。

結果:
 合計331人(平均年齢55.4歳、64%が女性、97%が既喫煙者)が登録された。追跡期間中央値は2.8年で、35%の患者ががんを発症した。がん発症リスクは10倍だった(95%信頼区間8.1-11.8)。
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(文献より引用)

 もっとも高い超過リスクを記録したのは非ホジキンリンパ腫の39倍(95%信頼区間20.8-66.7)で、皮膚がん27倍(95%信頼区間20.3-35.2)、肺がん19.8倍(95%信頼区間11.7-31.2)、肝臓がん17.7倍(95%信頼区間3.6-51.6)、結腸直腸がん11.4倍(95%信頼区間6.1-19.5)と続いた。生存期間中央値は、非皮膚がんと比べて皮膚がん(8年、95%信頼区間3-15年)で長かった。

結論:
 COPDに対する肺移植後のがん発症リスクは顕著に高かった。評価した因子で予測される類のものではなかったが、がんの発症は予後に大きく影響する。


by otowelt | 2017-12-15 00:19 | 気管支喘息・COPD

吸入薬の薬価

アニュイティが発売され、吸入薬の薬価もちょこちょこ変更になっているので、薬価一覧を更新しました。

※112吸入(56日分)の製剤などは、30日あたりの薬価に再計算しています。
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by otowelt | 2017-11-29 00:05 | 気管支喘息・COPD

LAMA/LABA合剤直接比較試験:アノーロ® vs スピオルト®

e0156318_1633480.jpg LAMA/LABA合剤の直接比較試験です。FundingはGSKなのでその点は加味すべきと思います。

Gregory J. Feldman, et al.
Comparative Efficacy of Once-Daily Umeclidinium/Vilanterol and Tiotropium/Olodaterol Therapy in Symptomatic Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Randomized Study
Adv Ther. 2017 Nov 1. doi: 10.1007/s12325-017-0626-4.


背景:
 われわれは、COPD患者において1日1回吸入の固定用量LAMA/LABA合剤の直接比較の結果を報告する(ウメクリジニウム/ビランテロール[UMEC/VI:U] vs チオトロピウム/オロダテロール[TIO/OLO:T])。

方法:
 これはICS治療を受けていない有症状COPD患者(40歳以上、mMRC2以上)におけるランダム化2期間クロスオーバーオープンラベル試験である。患者はランダムにU(エリプタ:62.5/25μg1日1回)あるいはT(レスピマット:5/5μg)に3週間のウォッシュアウト後に8週間割り付けられた(クロスオーバーデザイン)。プライマリエンドポイントは8週時点でのトラフ1秒量とした(per-protocol集団の非劣性マージン-50mL)。副作用についてもデータを収集した。
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(文献より引用)

結果:
 合計236人(平均年齢64.4歳、60%が男性)がITT集団に組み入れられ、227人がper-protocol集団に該当。8週時点でのトラフ1秒量について、U群はT群に対してper-protocol集団において非劣性で、ITT集団において優越性であった(ベースラインからの1秒量変化180mL vs 128mL, 差52mL[95%信頼区間28-77mL]、p<0.001)。U治療を受けている患者は、臨床的に意義のある(100mL以上)ベースラインからのトラフ1秒量増加オッズ比がT治療の2倍だった(オッズ比2.05; 95%信頼区間1.34-3.14)。副作用イベントは、U群の25%、T群の31%に発生した。
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(文献より引用)

結論:
 1日1回吸入のLAMA/LABA合剤を直接比較した初の臨床試験において、有症状COPD患者におけるU治療はT治療よりも8週時点でのトラフ1秒量のプライマリエンドポイントに対して優越性を示した。両剤とも安全性プロファイルは同等だった。


by otowelt | 2017-11-21 00:18 | 気管支喘息・COPD

職業上の殺虫剤・除草剤の曝露はCOPDのリスク

e0156318_1633480.jpg 喫煙以外のリスク因子については、国によって流行りがあるようです。ヨーロッパではディーゼルエンジン、ラドンなど。

Alif SM, et al.
Occupational exposure to pesticides are associated with fixed airflow obstruction in middle-age.
Thorax. 2017 Nov;72(11):990-997.


背景:
 集団ベースの研究では、職業上の曝露とCOPDに関連性があることが示されている。しかし、これらの研究は気管支拡張薬前スパイロメトリーを用いた限定的な研究である。職業上の曝露はCOPDのリスク因子を修飾するため、気管支拡張後のデータを用いて検討することは重要である。

目的:
 気管支拡張後スパイロメトリーを用いて、職業上の曝露と不可逆性気道閉塞について検討すること。

方法:
 2002年から2008年までに、Tasmanian Longitudinal Health Study (TAHS)に1335人の被験者が組み込まれた。スパイロメトリーが実施され、労働生活カレンダーを用いて職業歴を収集した。職業曝露カテゴリー割当のためALOHA plus Job Exposure Matrix(職務-曝露マトリックス)を用いた。累積曝露単位(EU)-年の観点からも相対リスクを算出した。不可逆性気道閉塞は、1秒率70%未満および同LLN未満とした。

結果:
 職業上のbiological dustの曝露(相対リスク1.58、95%信頼区間1.01-2.48)、殺虫剤の曝露(相対リスク1.74、95%信頼区間1.00-3.07)、除草剤の曝露(相対リスク2.09、95%信頼区間1.19-3.70)は不可逆性気道閉塞と関連していた。累積EU-年の観点では、殺虫剤(相対リスク1.11、95%信頼区間1.00-1.25)除草剤(相対リスク1.15、95%信頼区間1.00-1.32)が不可逆性気道閉塞と関連していた。加えて、殺虫剤曝露は慢性気管支炎および気流閉塞症状と一致した関連がみられた。鉱物、ガス/フューム、蒸気、ガス、ダストあるいはフュームの過去の曝露カテゴリーにおいては、喘息コンポーネントのない人の不可逆性気道閉塞にのみ関連していた。

結論:
 殺虫剤および除草剤の職業上曝露は、不可逆性気道閉塞や慢性気管支炎と関連していた。biological dustの曝露は喘息コンポーネントのない被験者の不可逆性気道閉塞と関連していた。職業上の曝露を最小化することは、COPDの公衆衛生に役立つかもしれない。


by otowelt | 2017-11-15 00:57 | 気管支喘息・COPD

IMPACT試験:COPDに対するトリプル吸入療法

 ホカホカのプレスリリースではないのですが、ブログにも貼り付けておきます。


<メモ:GSKより、IMPACT試験のプレスリリース>

 米国では、Trelegy Ellipta(フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ビランテロールトリフェニル酢酸塩、FF/UMEC/VI)は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)において、レルベアエリプタ(FF/VI)に気管支拡張薬の追加投与を必要とする患者、またはレルベアおよびエンクラッセ(ウメクリジニウム臭化物、UMEC)を投与中である患者に対する1日1回投与の長期維持療法薬として承認されています。

 10,355例が参加したIMPACT試験では、1日1回投与の2成分配合COPD治療薬として既に承認を受けているGSKの2製品と比較した場合に、以下の通りFF/UMEC/VI(100/62.5/25μg)投与群において、主要評価項目である中等度/重度の年間増悪頻度で統計学的に有意な低下が示されました。

・FF/UMEC/VIをレルベアエリプタ(FF/VI, 100/25μg)と比較した場合、15%の低下がみられました;年間で0.91回に対し1.07回;p<0.001(負の二項回帰モデル)
・FF/UMEC/VIをアノーロエリプタ(UMEC/VI, 62.5/25μg)と比較した場合、25%の低下がみられました;年間で0.91回に対し1.21回;p<0.001(負の二項回帰モデル)

 さらに、事前に定めた主な副次評価項目および関連する治療群間比較全体にわたり、以下の通り統計学的に有意な改善を認めました。

・FF/UMEC/VIとFF/VIのトラフFEV1のベースラインからの変化量(52週時)の差は97mLでした;p<0.001。また、FF/UMEC/VIとUMEC/VIの差は54mLとなりました;p<0.001。(反復測定混合モデル)
・FF/UMEC/VIとFF/VIのSGRQスコアのベースラインからの変化量(52週時)の差は-1.8 unitsでした;p<0.001。また、FF/UMEC/VIとUMEC/VIの差は-1.8 unitsでした;p<0.001。(反復測定混合モデル)
・中等度/重度のCOPD増悪の初回発現までの期間の分析では、FF/VIと比較した場合、FF/UMEC/VIでは14.8%リスクが低下したことが示されました;p<0.001。また、UMEC/VIと比較した場合、FF/UMEC/VIでは16%リスクが低下したことが示されました;p<0.001。(Cox比例ハザードモデル)

 IMPACT試験の主要な結果におけるFF/UMEC/VIの安全性プロファイルは、各配合成分及びそれらの2成分配合剤でこれまでに確認されているものと一致していました。治療群全体で最もよくみられた有害事象は、ウイルス性上気道感染症、COPD増悪、上気道感染症、肺炎、および頭痛でした。最も発現頻度の高い重篤な有害事象は、COPD増悪FF/UMEC/VI、FF/VI、UMEC/VIでそれぞれ、11%、11%および13%;肺炎 FF/UMEC/VI、FF/VI、UMEC/VIでそれぞれ、4%、4%および3%でした。


by otowelt | 2017-11-06 00:46 | 気管支喘息・COPD

COPDに対するICSは喀痰中細菌量を増加させる

e0156318_14441648.jpg 現行ガイドラインを支持する内容です。

Contoli M, et al.
Long-term effects of inhaled corticosteroids on sputum bacterial and viral loads in COPD.
Eur Respir J. 2017 Oct 5;50(4). pii: 1700451. doi: 10.1183/13993003.00451-2017.


背景:
 吸入ステロイド薬(ICS)含有レジメンはCOPD増悪の頻度を減らすことが示されているが、一方で感染症のリスクを増加させることが報告されている。研究の目的は、ICSがCOPD患者の気道細菌叢と炎症性プロファイルに与える影響を調べることである。これは概念実証(POC)前向きランダム化オープンラベル試験である。

方法:
 安定期中等症COPD患者60人を1日2回のサルメテロール50μg+フルチカゾンプロピオン酸エステル500μgあるいはサルメテロール50μgのいずれかに割り付けた(12ヶ月間)。プライマリアウトカムは、治療中の喀痰細菌量とした。

結果:
 サルメテロールと比較して、1年間のサルメテロール+フルチカゾンは有意な喀痰中細菌量の上昇と関連し(p=0.005)、潜在的に病原性のある微生物を増加させた。細菌量の増加は、喀痰あるいは血中好酸球のベースラインが低いICS治療群のみに観察されたが、ベースラインの好酸球が高い群には観察されなかった。

結論:
 安定期COPD患者に対する長期ICS治療は、喀痰中細菌量に影響を与える。喀痰あるいは血中好酸球が低い患者では細菌量が増える。


by otowelt | 2017-10-23 00:17 | 気管支喘息・COPD

TRANSFORM試験:heterogeneous emphysemaに対する気管支内バルブ(Zephyr)の多施設共同研究

e0156318_14441648.jpg 単施設でしかエビデンスがなかったのですが、これで本格的に脚光を浴びそうです。

Samuel V Kemp , et al.
A Multicenter RCT of Zephyr® Endobronchial Valve Treatment in Heterogeneous Emphysema (TRANSFORM)
AJRCCM, https://doi.org/10.1164/rccm.201707-1327OC

背景: 
 Zephyr気管支内バルブ(EBV)治療は、重症heterogeneous emphysema患者に対して有効であることが単施設ランダム化比較試験で示されている。これは、初めての多施設共同研究である。

目的:
 heterogeneous emphysemaで側副換気がないCOPD患者を対象に、Zephyr EBVの有効性と安全性を調べること。

方法:
 前向きに多施設共同でEBV+通常ケアあるいは通常ケアのいずれかに2:1にランダムに割り付けた。プライマリアウトカムは処置後3ヶ月時点でのベースラインからの1秒量改善12%以上とした。1秒量変化、残気量、6分間歩行距離、SGRQスコア、mMRCが3ヶ月時、6ヶ月時にアセスメントされた。

結果:
 97人の患者がランダム化された。EBV65人、通常ケア32人だった。3ヶ月時点で、EBV群の55.4%、通常ケア群の6.5%に1秒量12%以上の改善がみられた(p<0.001)。改善は6ヶ月目までも持続した(56.3%vs 3.2%、p<0.001)。6ヶ月時点での平均1秒量変化はEBV群20.7±29.6%、通常ケア群―8.6±13.0%だった。EBV群の89.8%が350mL以上の容量現減少を胸部CTで確認されていた。6ヶ月時点での残気量、6分間歩行距離、SGRQ、mMRC、BODEはすべて有意にEBV群の方が良好であった(all p<0.05)。気胸はEBVでよくみられ、65人中19人に発症した。

結論:
 側副換気のないheterogeneous emphysemaでは、EBVは臨床的に意義のある肺機能、症状、QOLの改善をもたらす。


by otowelt | 2017-10-19 00:42 | 気管支喘息・COPD

SUMMIT試験サブ解析:中等度気流閉塞のCOPD例ではICSは肺炎リスクを増加させない

e0156318_1633480.jpg SUMMIT試験のサブ解析多いですね、最近色々目にします。

Crim C, et al.
Pneumonia risk with inhaled fluticasone furoate and vilanterol in COPD patients with moderate airflow limitation: The SUMMIT trial.
Respir Med. 2017 Oct;131:27-34.

 
背景:
 COPDにおける吸入ステロイド薬の肺炎リスクは、中等度の気流閉塞がある患者ではあまり検証されていない。

目的:
 心血管系リスクが高い、中等度の気流閉塞のあるCOPD患者で、吸入ステロイド薬が肺炎のリスク因子になるかどうか調べた(SUMMIT試験サブ解析)。

方法:
 SUMMIT試験では、16590人の中等度の気流閉塞があり(%1秒量が50~70%)心血管系リスクが高いCOPD患者をランダムに1:1:1:1に以下の治療群に割り付けた。吸入ビランテロール25μg、吸入フルチカゾンフランカルボン酸100μg、吸入ビランテロール25μg+フルチカゾンフランカルボンさん、吸入プラセボ。事前に規定された基準に基づき、研究者が報告した肺炎イベントを記録し解析した。

結果:
 研究薬を投与された患者の安全性解析に16568人が組み込まれた。肺炎は合計842人・1017イベント観察された。プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、ビランテロール、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールのそれぞれでは5%、5%、4%、6%だった。治療開始時期で補正をしても、イベント発生率は全群同等であった(プラセボ、フルチカゾンフランカルボン酸、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールで100治療年あたりれぞれ3.84、4.24、3.95)。しかし、ビランテロール単独群では有意に低かった(100治療年あたり2.77)。
 肺炎のリスク因子には以下の要素が報告された。すなわち、強い気流閉塞(%1秒量60%未満)、過去の増悪歴、BMI25未満。

結論:
 過去の重度のCOPD患者に対する研究とは異なり、中等度の気流閉塞があり心血管系リスクの高い患者では肺炎のリスクは上昇しなかった。


by otowelt | 2017-10-18 00:44 | 気管支喘息・COPD