カテゴリ:気管支喘息・COPD( 446 )

吸入ステロイドは高用量・長期間だと骨折リスクを上昇させる

e0156318_8532618.jpg たしか、昨年のERSで報告されたものですね。

Anne V. Gonzalez, et al.
Long-term use of inhaled corticosteroids in COPD and the risk of fracture
Chest, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2017.07.002


背景:
 COPDに広く用いられている吸入ステロイド薬(ICS)の長期使用が、特に閉経後に骨折リスクが増す女性において、同リスクを上昇させるのかどうかはまだよくわかっていない。COPDに対する長期的なICS使用が、大腿骨近位部骨折あるいは上肢の骨折リスクを上昇させるのかどうか、また性差があるのかどうかを調べた。

方法:
 ケベックヘルスケアデータベースを用いて、COPD患者コホートを作成した(1990年~2005年)。また2007年まで追跡し、初回の大腿骨近位部骨折あるいは上肢骨折を記録した。症例対照分析において、個々の骨折事例に対して20のコントロール患者をマッチさせた(年齢、性別、追跡期間をマッチ)。ICS使用者の骨折の補正率比を条件つきロジスティック回帰を用いて推定し、男女の骨折リスクを比較した。

結果:
 当該コホート240110人のうち、19396人が平均5.3年(1000人年あたり15.2)骨折に苦しんだ。ICSの使用は骨折のリスク上昇に寄与しなかった(率比1.00、95%信頼区間0.97-1.03)。ただし、1日あたり1000μg以上フルチカゾン相当のICSを4年以上継続している患者では骨折リスクは上昇した(率比1.10、95%信頼区間1.02-1.19)。これらのリスクに性差はみられなかった。
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(文献より引用:Figure3)

結論:
 長期的なICS使用は、COPD患者において大腿骨近位部骨折あるいは上肢骨折のわずかなリスク上昇と関連していた。用量-期間によるリスク上昇が特段女性で高くなるという結果は得られなかった。


by otowelt | 2017-08-02 00:40 | 気管支喘息・COPD

気管支サーモプラスティとゾレア®の間接比較

 直接比較することができないので、参考程度ですが。

Niven RM, et al.
Indirect comparison of bronchial thermoplasty versus omalizumab for uncontrolled severe asthma.
J Asthma. 2017 Jul 14:1-9. doi: 10.1080/02770903.2017.1337789.


目的:
 気管支サーモプラスティ(BT)は、コントロールの重症喘息に追加的に加える治療としてオマリズマブのような抗体医薬品の代替案として提示されている。われわれは、BTとオマリズマブの効果を間接的に比較した。

方法:
 システマティックレビューによって、妥当性のあるランダム化比較試験を抽出した。

結果:
 シャムコントロールのBTの試験(AIR2試験)と2つのオマリズマブのプラセボ対照試験(INNOVATE試験、EXTRA試験)が登録された。治療後の重症の喘息発作のリスクに差はみられなかった(オマリズマブと比較したBTのリスク比0.91 [95%信頼区間0.64, 1.30]; p = 0.62)。また、入院(リスク比0.57 [95%信頼区間0.17, 1.86]; p = 0.53)も同等であった。しかしながら、救急外来受診はBTの方が少なかった(リスク比0.25 [95%信頼区間0.07, 0.91]; p = 0.04)。

結論:
 間接的な比較であり解釈には注意が必要であるが、BTはコストは高いものの一部のアウトカムでオマリズマブよりも良好である可能性が示された。


by otowelt | 2017-08-01 00:44 | 気管支喘息・COPD

ACOは喘息ないしCOPD単独よりも肺機能が悪い

e0156318_125953.jpg 結構ACOSのin press論文は多そうです。アクセプト前後でACOに変えたのかな、とか邪推してしまいます。

Ekerljung L, et al.
Prevalence, clinical characteristics and morbidity of the Asthma-COPD overlap in a general population sample.
J Asthma. 2017 Jul 11:0. doi: 10.1080/02770903.2017.1339799. [Epub ahead of print]


目的:
 喘息とCOPDは個々に確立した疾患概念であるが、合併例(ACO)のフェノタイプが存在する。この研究の目的は、ACOの頻度と特徴を調べることである。

方法:
 West Sweden Asthma Studyから、喘息、慢性気管支炎あるいはCOPDが疑われた者を登録した。

結果:
 登録者は以下のようであった。ACO181人、COPD単独89人、喘息単独651人、健常人1036人。ランダムサンプル1172人のうちACOは3.4%で、喘息患者のうち18.1%であった。ACO患者(平均年齢59歳、54%女性)は喘息およびCOPDでみられた患者特徴の間に位置していた。既往喫煙者は、ACO患者の71%、喘息患者の48%、COPD患者の74%にみられた。ACO患者は喘息単独ないしCOPD単独患者より肺機能が悪く、救急外来受診も多かった。

結論:
 ACO患者の肺機能は喘息ないしCOPD単独よりも悪かった。


by otowelt | 2017-07-31 17:13 | 気管支喘息・COPD

1回のCOPD増悪が肺機能にもたらす影響とは

e0156318_135223100.jpg 要は、COPD増悪はよくないよ、ということです。

Halpin DMG, et al.
Effect of a single exacerbation on decline in lung function in COPD.
Respir Med. 2017 Jul;128:85-91.


背景:
 COPD増悪は肺機能低下を加速させるが、それらの因果関係はよく分かっていない。4年間のチオトロピウムによる影響を検討したUPLIFT(Understanding Potential Long-term Impacts on Function with Tiotropium)試験のデータを用いて、1回のCOPD増悪が肺機能の変化に与える影響を評価した。

方法:
 UPLIFT試験において、1回の中等度~重度COPD増悪前後での1秒量と努力性肺活量の年間低下率を非増悪群の変化と比べた。増悪群と非増悪群をマッチして感度解析を行い、年間の低下率を調べた。

結果:
 1回の中等度~重度COPD増悪後に、気管支拡張後肺機能の平均年間低下は増悪前低下率と比べて増えた(1秒量76.5 vs 39.1 ml/年, p=0.003; 努力性肺活量106.5 vs 34.7 ml/年, p=0.011)。非増悪群では試験の前半と後半の低下率に差はなかった(気管支拡張後1秒量38.2 vs 41.8 ml/年, 同努力性肺活量45.3 vs 43.9 ml/年)。COPD増悪群における1回の増悪前の気管支拡張後1秒量と努力性肺活量の低下は、非増悪群の試験前半のそれと同様だった。一方で、1回の増悪後の場合、非増悪群の試験後半の数値より有意に高かった。感度解析でも同様の結果だった。

結論:
 1回のCOPD増悪は肺機能の年間低下率を有意に上昇させる可能性がある。


by otowelt | 2017-07-04 00:15 | 気管支喘息・COPD

高齢者と若年者のCOPD患者に対するインダカテロールの効果と安全性

e0156318_135223100.jpg LABA単独を用いることは個人的には多くありませんが。

Girodet PO, et al.
Efficacy and safety of indacaterol in patients with chronic obstructive pulmonary disease aged over 65 years: A pooled analysis.
Respir Med. 2017 Jul;128:92-101.

背景:
 COPDは加齢とともに増えていくが、高齢者に対する特異的な治療アプローチは一定していない。

目的:
 高齢COPD患者に対する1日1回のインダカテロール150μgおよび300μgの効果と安全性を調べること。

方法:
 データは11のランダム化プラセボ対照比較試験のものを用いた(COPD患者8445人)。集団は年齢によって層別化した(若年者:40~65歳[52.3%]、高齢者:65~75歳[36.4%]、超高齢者:75歳以上[11.4%])。効果アウトカムはトラフ1秒量の改善、TDI、SGRQスコアとした。安全性アウトカムは12週時点で評価した。

結果:
 12週時点で、平均トラフ1秒量改善はインダカテロール150μg群はプラセボと比較して高齢者で150mL、超高齢者で160mL、若年者で170mL改善した(p<0.001)。同様の1秒量回復はインダカテロール300μg群でも観察された(p<0.001)。インダカテロールによるこのトラフ1秒量改善は、ホルモテロール、サルメテロール、チオトロピウムのそれよりも有意に大きかった(p < 0.01)。TDIとSGRQスコアについてもインダカテロール群ではプラセボ群よりも有意に良好で(p<0.001)、チオトロプウムのそれよりも有意に高かった(p<0.001)。有害事象についてはインダカテロール群とプラセボ群は同等であった。

結論:
 このプール解析では、インダカテロールによるCOPD治療は高齢者と若年者で同等の効果と安全性を有していた。


by otowelt | 2017-06-30 00:42 | 気管支喘息・COPD

MUSCA試験:重症好酸球性喘息に対するヌーカラ®はプラセボよりも健康関連QOLを改善

e0156318_1736469.jpg かなり興味はあるのですが、個人的にはゾレア®もヌーカラ®の処方はまだ増えていません。

Geoffrey L Chupp, et al.
Efficacy of mepolizumab add-on therapy on health-related quality of life and markers of asthma control in severe eosinophilic asthma (MUSCA): a randomised, double-blind, placebo-controlled, parallel-group, multicentre, phase 3b trial
Lancet Respiratory Medicine, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(17)30125-X


背景:
 抗インターロイキン5モノクローナル抗体であるメポリズマブは、重症好酸球性喘息患者の標準治療に上乗せすることで、プラセボと比較して発作や経口ステロイドの必要性を抑制できることが過去の研究で示されている。われわれは、重症好酸球性喘息の患者に対するメポリズマブの健康関連QOLに対する効果をさらに解析した。

方法:
 18ヶ国146施設で実施されたランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間試験である本研究(多施設共同第IIIb相試験:MUSCA試験)では、高用量ICS+コントロール薬剤を用いているにもかかわらず、少なくとも過去1年で2回以上発作を経験した12歳以上の重症好酸球性喘息患者を登録した。喫煙者は除外している。標準治療を受けている患者はランダムに1:1にメポリズマブ100mgあるいはプラセボの皮下注に割り付けられた(4週ごと24週間[最終投与は20週時])。プライマリエンドポイントはベースラインからの24週時までのSGRQスコアの変化とした(修正ITT集団)。少なくとも1回の治療を受けた患者には安全性解析が行われた。

結果:
 プライマリエンドポイントであるSGRQスコアは、プラセボ群と比較してメポリズマブ群でベースラインから7.7点改善した( −15.6 vs −7.9, p=0.001、反復測定混合モデル)(4.0点以上の改善に臨床的に意義がある)。気管支拡張薬吸入前1秒量はプラセボ群と比較して120mL改善した(p=0.001)。ACQ-5による喘息コントロール指標は、メポリズマブ群で0.4点改善し、これも有意であった(p<0.001)。有害事象は頭痛と鼻咽頭炎が主であったが、両群に差はみられなかった。死亡例は観察されなかった。

結論:
 メポリズマブは重症好酸球性喘息患者において健康関連QOLをプラセボよりも有意に改善した。


by otowelt | 2017-05-08 00:22 | 気管支喘息・COPD

TRINITY試験:COPDに対するトリプル吸入療法はチオトロピウム単独治療よりもCOPD増悪率を抑制する

e0156318_135223100.jpg FULFIL試験と同時期に発表された論文です。

Vestbo J, et al.
Single inhaler extrafine triple therapy versus long-acting muscarinic antagonist therapy for chronic obstructive pulmonary disease (TRINITY): a double-blind, parallel group, randomised controlled trial.
Lancet. 2017 Apr 3. pii: S0140-6736(17)30188-5. doi:10.1016/S0140-6736(17)30188-5.


背景:
 COPD患者における吸入ステロイド薬に長時間作用性気管支拡張薬を加えたトリプル吸入療法の効果を示したデータは限られている。われわれは、ベクロメタゾン/ホルモテロール/グリコピロニウムのトリプル吸入製剤とチオトロピウム、およびブデソニド/ホルモテロール+チオトロピウム(オープンラベルのトリプル吸入療法:オープントリプル群)を比較した。

方法:
 この二重盲検並行群間ランダム化比較試験では、適格患者はCOPDの中でも気管支拡張後1秒量が50%未満で過去1年で中等症から重症のCOPD増悪を経験しているCATスコアが10点以上のものとした。2週間のrun-in periodの後、患者は2:2:1にチオトロピウム、トリプル吸入療法、オープントリプルの52週治療に割り付けられた。ランダム化は患者の出身国、気流制限の重症度によって層別化された。プライマリエンドポイントは中等症から重症のCOPD増悪の発生率とした。セカンダリエンドポイントには、52週時点での気管支拡張前1秒量のベースラインからの変化量が設定された。

結果:
 2014年1月21日から2016年3月18日まで、2691人の患者がトリプル吸入療法(1078人)、チオトロピウム(1075人)、オープントリプル(538人)の治療を受けた。中等症から重症のCOPD増悪の発生率は、それぞれ0.46 (95%信頼区間0.41-0.51)、0.57 (0.52-0.63)、0.45 (0.39-0.52)だった。トリプル吸入療法はチオトロピウム単独より優れていた(p=0.0025)。セカンダリエンドポイントである気管支拡張前1秒量についてもトリプル吸入療法群の方がチオトロピウム単独より優れており(p<0·0001)、オープントリプルに非劣性であった(p=0.85)。有害事象に差はみられなかった。

結論:
 このTRINITY試験で、有症状COPD患者に対するトリプル吸入療法がチオトロピウムよりも臨床的に利益があることが示された。


by otowelt | 2017-05-01 00:57 | 気管支喘息・COPD

FULFIL試験:COPDに対するトリプル吸入療法はICS/LABAと比較して1秒量・QOLを改善

e0156318_135223100.jpg 2016年のERSで報告された内容です。

Lipson DA, et al.
FULFIL Trial: Once-Daily Triple Therapy in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease.
Am J Respir Crit Care Med. 2017 Apr 4. doi: 10.1164/rccm.201703-0449OC.


背景:
 COPDにおけるICS/LABAとトリプル吸入療法を比較したランダム化比較試験は限られている。

目的:
 われわれは、1日2回のICS/LABA吸入と1日1回のトリプル吸入療法の肺機能・健康関連QOLに対する効果を比較した。

方法:
 このFULFIL試験は、1日1回のトリプル吸入療法(フルチカゾンフランカルボン酸/ウメクリジニウム/ビランテロール)(エリプタ)と1日2回のICS/LABA(ブデソニド/ホルモテロール:シムビコート®)の24週間治療を比較したランダム化二重盲検ダブルダミー試験である。盲検化は治療52週時点まで継続された。複合プライマリエンドポイントは、ベースラインからの24週時点までのトラフ1秒量の変化とSGQRスコア変化とした。

結果:
 24週時点でITT解析をおこなった(1810人)。トリプル吸入療法911人、ICS/LABA899人で、ベースラインからの1秒量の平均変化は、それぞれ142mL(95%信頼区間126~158)、-29mL(95%信頼区間-46~-13)だった。また、SGRQスコア(-6.6単位 vs -4.3単位[差-2.2単位, 95信頼区間-3.5~-1.0])を有意に改善した。いずれのエンドポイントも、統計学的に有意な差が観察された(P < 0.001)。52週まで継続治療したサブグループ患者においてもその効果の持続が示された(トラフ1秒量+179mL、SGRQスコア差-2.7単位)。
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(A:24週ITT、B:52週サブグループ)

 また、中等症/重症COPD増悪の頻度もトリプル吸入療法の方が有意に抑制できた(35%減少, 95%信頼区間14~51; P = 0.002)。安全性プロファイルに特記すべきことはなかった。

結論:
 進行COPD患者に対して、ICS/LABAと比べてトリプル吸入療法(エリプタ)の利益が示された。


by otowelt | 2017-04-28 00:38 | 気管支喘息・COPD

メタアナリシス:COPDに対するLAMA/LABAはLAMA単剤あるいはICS/LABAより効果的

e0156318_945442.jpg LAMA/LABA合剤がかなり初期から用いられる日が来るかもしれません。

Rodrigo GJ, et al.
LABA/LAMA combinations versus LAMA monotherapy or LABA/ICS in COPD: a systematic review and meta-analysis.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2017 Mar 17;12:907-922.


背景:
 ランダム化比較試験において、COPDに対するLAMA/LABAは良好な効果をもたらすことが示されている。この解析の目的は、成人の安定中等症~超重症COPDに対するLAMA/LABAの効果と安全性をLAMA単剤あるいはICS/LABAと比較したものである。

方法:
 このシステマティックレビューおよびメタアナリシス(PubMed/MEDLINE, Embase, Cochrane Library、clinical trial/manufacturer databasesからデータを抽出)では12週以上のLAMA/LABA治療をLAMAまたはICS/LABAと比較したランダム化比較試験を組み込んだ。

結果:
 18研究が登録された(20185人)。LAMA/LABAは有意にベースラインから12週までのトラフ1秒量変化を改善させた(LAMA単剤との比較:0.07 L、ICS/LABAとの比較:0.08 L, P<0.0001)。また臨床的に意義のある1秒量の改善(100mL超)を達成した患者もLAMA/LABAに多くみられた(LAMA単剤:リスク比1.33, 95%信頼区間1.20~1.46、 ICS/LABA:リスク比1.44, 95%信頼区間1.33~1.56)。LABA/LAMAは、LAMA単剤と比較して有意にTDI・SGRQスコアを改善したが、ICS/LABAと比較して有意な改善はみられなかった。また、LAMA/LABAはレスキュー使用を有意に減らした(LAMA単剤:P<0.0001 、ICS?LABA:P=0.001)。LAMA/LABAは、ICS/LABAと比較して有意に中等症/重症増悪を減少させた(リスク比0.82, 95%信頼区間0.75~0.91)。有害事象はLAMA/LABAとLAMA単剤では有意差はなく、ICS/LABAよりは少なかった(リスク比0.94, 95%信頼区間0.89~0.99、肺炎リスク0.59、95%信頼区間0.43~0.81)。効果がみられず治療を中断するリスクはLAMA/LABAの方がLAMAよりも低かった(リスク比0.66, 95%信頼区間0.51~0.87)。有害事象によって治療を中断するリスクはLAMA/LABAの方がICS/LABAよりも低かった(リスク比0.83, 95%信頼区間0.69~0.99)。

結論:
 LAMA/LABAはLAMA単剤あるいはICS/LABAと比較して良好な効果と同等の忍容性があり、COPDのファーストラインとして用いられる位置づけであろう。


by otowelt | 2017-04-17 00:16 | 気管支喘息・COPD

FLAME試験事後解析:COPDに対するウルティブロ®の好酸球別解析

e0156318_945442.jpg COLD2017が出てしまって、いずれにしてもICS/LABAはやや下火です。

Nicolas Roche, et al.
Blood Eosinophils and Response to Maintenance COPD Treatment: Data from the FLAME Trial
AJRCCM, DOI: http://dx.doi.org/10.1164/rccm.201701-0193OC

背景:
 好酸球数は、COPDのマネジメントにおけるICSの効果を予測する潜在的バイオマーカーであることが事後解析で示されている。

目的:
 われわれは、COPD増悪の予防に用いられたICS/LABAとLAMA/LABAの反応を予測する因子として好酸球数を前向きに調べた。

方法:
 われわれはFLAME試験のデータのprespecified analysisを実施し、過去1年にCOPD増悪を経験したことがある患者に対する1日1回のLAMA/LABAであるインダカテロール/グリコピロニウム(110/50μg)と1日2回のICS/LABAであるサルメテロール/フルチカゾン(50/500μg)を比較し、事後解析をこころみた。

結果:
 治療効果を好酸球比率ごと(2%未満と2%以上、3%未満と3%以上、5%未満と5%以上)、好酸球数ごと(150/μL未満、150~300/μL、300/μL以上)に比較した。インダカテロール/グリコピロニウムはサルメテロール/フルチカゾンよりも増悪を予防する上で、好酸球比率2%未満、2%以上、3%未満、5%未満、好酸球数150/μL未満のサブグループにおいて優越性であった(すべての重症度、中等症、重症、いずれの比較において)。サルメテロール/フルチカゾンがインダカテロール/ウルティブロより優越性を示したカットオフは同定されなかった。好酸球数が上昇していても、中等症あるいは重症の増悪の頻度は高くならなかった。肺炎の頻度はサルメテロール/フルチカゾン群で多くみられた(2%未満、2%以上のサブグループ解析において)。

結論:
 本解析において、COPD患者では好酸球レベルにかかわらず、インダカテロール/グリコピロニウムはサルメテロール/フルチカゾンよりも優れているか同等であることが示唆された。



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by otowelt | 2017-04-04 00:15 | 気管支喘息・COPD