カテゴリ:びまん性肺疾患( 259 )

喫煙に関連した急性好酸球性肺炎は、その他の急性好酸球性肺炎よりも好酸球増多を伴いにくく重症

e0156318_2331765.jpg AEPの診断基準にコンセンサスはありませんが、AllenらのものとPhilitらのものが良く使われます。この論文ではPhilitらのものが用いられています。AEPの発症までの期間と病理像に少しだけ差異がありますが、まぁここらへんは好みの問題でしょうか。
 『ポケット呼吸器診療2017』では古典的Allenらの基準を載せましたが、Philitらのものに次年度変えさせていただこうと思います。

Federica De Giacomi, et al.
Acute eosinophilic pneumonia: correlation of clinical characteristics with underlying cause
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.03.001


背景:
 急性好酸球性肺炎(AEP)は稀な疾患であるが、しばしばARDSや市中肺炎のような初期臨床像を呈する。AEPは特発性のことがあるが、薬剤や喫煙のような吸入物質によって惹起されることがある。

方法:
 われわれは後ろ向きにAEP患者を1998年1月1日から2016年6月30日まで単施設で抽出し、診療録を参照した。患者背景や臨床データを抽出した。

結果:
 連続36人のAEP患者が登録され、11人が喫煙関連AEP,6人が薬剤関連AEP、19人が特発性AEPであった。喫煙関連AEPのうち、6人が初回喫煙、5人が既往喫煙者で再開し始めた例であった。喫煙関連AEPの患者は、薬剤関連AEPや特発性AEPの患者よりも若かった(年齢中央値22歳 vs 47.5歳 vs 55歳、p=0.004)。喫煙関連AEPは、末梢血好酸球増多を伴いにくかった(36% vs. 50% vs. 58%, p=0.52)が、入院頻度は高かった(100% vs. 50% vs. 63%, p=0.039)。

結論:
 AEPは早期発見早期治療が行われれば予後良好な疾患である。薬剤関連および特発性AEPと比較すると、喫煙関連AEPは末梢血好酸球増多を伴いにくかったが、より重度の疾患像に特徴づけられていた。



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by otowelt | 2017-03-29 00:25 | びまん性肺疾患

LAMに対するシロリムスとヒドロキシクロロキンの併用療法

e0156318_21492533.jpg 稀少疾患の貴重なデータです。抗マラリア薬であるクロロキンにオートファジー阻害作用があることがわかっており、がんの領域でも研究が進んでいます。

Souheil El-Chemaly, et al.
Sirolimus and Autophagy Inhibition in LAM: Results of a Phase I Clinical Trial
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.01.033


背景:
 動物や細胞レベルでの研究では、リンパ脈管筋腫症(LAM)におけるオートファジー阻害の重要性が支持されている。LAMコホートで、われわれはシロリムスとヒドロキシクロロキン(オートファジー阻害目的)の併用治療を2用量レベルで検証し、安全性と忍容性について調べた。セカンダリエンドポイントには肺機能の変化を含めた。

方法:
 この48週の2施設共同第1相試験では、18歳以上のLAM患者に対してヒロドキシクロロキン100~200mg1日2回をシロリムスと併用してもらった(ヒドロキシクロロキンは漸増する)。

結果:
 14人の患者がインフォームドコンセントにより登録された。13人がコホートでの治療を受け、3人が200mg/dayのヒドロキシクロロキン、10人が400mg/dayのヒドロキシクロロキンの併用療法を受けた。
 もっともよくみられた副作用は粘膜炎、頭痛、下痢であった。薬剤による重篤な有害事象は報告されなかった。
 セカンダリエンドポイントでは24週時点での肺機能は改善したが、48週時点では悪化していた。高用量ヒドロキシクロロキンを分けて解析すると、1秒量および努力性肺活量は48週時点でも維持されていた。しかし、ベースラインからの6分間歩行距離は短縮していた。

結論:
 シロリムスとヒドロキシクロロキンの併用は忍容性がある。大規模臨床試験において肺機能に対する潜在的効果を検証すべきだろう。


by otowelt | 2017-03-14 00:41 | びまん性肺疾患

慢性過敏性肺炎における線維芽細胞巣の存在は予後不良因子

e0156318_1063321.jpg 診断されたCHPが本当に真のCHPなのか、そこが一番の問題なのですが。

Ping Wang, et al.
Pathological Findings and Prognosis in a Large Prospective Cohort of Chronic Hypersensitivity Pneumonitis.
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.02.011


背景:
 慢性過敏性肺炎(CHP)患者において特異的な組織病理学的特徴が死亡や肺移植を予測することができるかどうかよくわかっていない。

方法:
 登録中の縦断的コホートから、外科的肺生検によってCHPと診断された患者を同定した。外科的肺生検組織検体は、経験のある呼吸器病理医によって前向きに評価された。
 Cox比例ハザード解析によって非移植生存期間の独立予測因子を同定し、Kaplan-Meier解析によってアウトカムを視覚化した。

結果:
 119人の患者が同定された。f-NSIPパターン、細気管支中心性線維化(BF)パターン、UIPパターンは、c-NSIPパターンやperibronchiolar inflammation with poorly formed granulomas (PI-PFG)パターンと比較して有意に非移植生存期間の悪化と関連していた。f-NSIPパターン、BFパターン、UIPパターンの患者の間には生存期間の差は観察されなかった。
e0156318_1116986.jpg
(文献より引用:Figure4)

 死亡までの期間あるいは移植までの期間の独立予測因子には、線維芽細胞巣の存在あるいはdense collagen fibrosisが含まれた。
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(文献より引用:Table3)

結論:
CHP患者において、UIPパターン、f-NSIPパターン、BFパターンと比較すると、c-NSIPパターン、PI-PFGパターンは非移植生存期間が良好であった。線維芽細胞巣やdense collagen fibrosisの存在は、死亡や肺移植といった悪化イベントと相関していた。どのような組織パターンであろうと、組織病理学的に線維芽細胞巣がみられたら、CHP患者が予後不良と考える必要があるかもしれない。




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by otowelt | 2017-03-10 00:01 | びまん性肺疾患

ダプトマイシンによる好酸球性肺炎

e0156318_1872356.jpg 呼吸器科でダプトマイシンを使うことはほとんどありませんが。一度キュビシン®を使用している患者さんのGGOを紹介されたことがあります。

Uppal P, et al.
Daptomycin-induced eosinophilic pneumonia - a systematic review.
Antimicrob Resist Infect Control. 2016 Dec 12;5:55.


背景:
 好酸球性肺炎は肺に好酸球が増加する疾患であり、時に血流にも増多がみられる。ダプトマイシンと関連した好酸球性肺炎の報告が複数ある。

方法:
 システマティックレビューを行い、ダプトマイシン使用と関連した好酸球性肺炎の症例を同定した。信頼性のある研究をPubMedなどの電子データベースから抽出した。全症例について、年齢、疾患適応、臨床所見、客観的所見、治療、アウトカムを評価した。非英語文献は除外した。
 
結果:
 35人の症例が解析に組み込まれた。ダプトマイシンによる好酸球性肺炎は83%が男性で、ほとんどが高齢者だった(平均年齢65.4±15歳)。ダプトマイシンの用量は4~10mg/kg/日とばらつきがみられ、ほとんどの症例では腎機能障害がみられた。平均ダプトマイシン投与期間は2.8±1.6週だった。94%の患者が呼吸困難感、57%の患者が発熱を呈し、末梢血好酸球増多は77%、胸部CTおよびレントゲン写真上の浸潤影は86%にみられた。ダプトマイシン中断によって症状は改善した(24時間~1週間の経過)。66%の患者は、ステロイドを処方された。

結論:
 ダプトマイシン投与中に呼吸困難感や発熱を呈した症例では、好酸球性肺炎を考慮すべきである。


by otowelt | 2017-02-06 00:58 | びまん性肺疾患

強皮症関連間質性肺疾患における咳嗽は治療により軽減

e0156318_1521417.jpg ILDの咳嗽治療ほど悩ましいものはありません。

Donald P. Tashkin, et al.
Improved cough and cough-specific quality of life in patients treated for scleroderma-related interstitial lung disease (SSc-ILD): Results of Scleroderma Lung Study II
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.11.052


背景:
 咳嗽はよくみられる強皮症関連間質性肺疾患(SSc-ILD)の頻度の高い症状であるが、他のSSc-ILDの特徴との関連性、咳嗽特異的QOL、治療反応性については詳しく検討されていない。

方法:
 われわれは、Scleroderma Lung Study II(ミコフェノール酸モフェチル[MMF]あるいは経口シクロホスファミド[CYC]のILD治療効果を比較したランダム化比較試験)に登録されたSSc-ILD患者142人の咳嗽について調べた。
 頻繁な咳嗽がQOLに及ぼす影響はLCQスコアを用いて治療に反応して咳嗽頻度が変化したかどうかを調べ、またGERDと咳嗽の関連性について調べた。

結果:
 ベースラインで頻繁に咳嗽がみられたのは61.3%であった。彼らは有意に呼吸困難症状が強く、胸部HRCTでILDの分布が広範囲であり、DLCOが低く、GERD症状が多かった。咳嗽特異的QOLは咳嗽がみられた患者ではやや阻害されていた(総LCQスコア15.4±3.7)。頻繁に咳嗽がみられる頻度は2年間の治療においてCYC群44%、MMF群41%にまで減少した。この減少はGERDやILDの重症度と相関がみられた。

結論:
 SSc-ILD患者では頻繁に咳嗽がみられ、GERDやILDと相関がみられ、治療によって咳嗽の頻度が減少することが分かった。頻繁な咳嗽はSSc-ILDの臨床試験における治療反応性の有用なサロゲートマーカーになるかもしれない。


by otowelt | 2017-01-13 00:42 | びまん性肺疾患

INPULSIS試験サブグループ解析:日本人IPF患者に対するニンテダニブの有用性

e0156318_7331272.jpg 日本人に対するオフェブ®のサブ解析の結果です。

Azuma A, et al.
Nintedanib in Japanese patients with idiopathic pulmonary fibrosis: A subgroup analysis of the INPULSIS® randomized trials.
Respirology. 2016 Dec 20. doi: 10.1111/resp.12960. [Epub ahead of print]


背景および目的:
 IPFは、慢性の進行性線維性間質性肺炎の一型である。プラセボと比較してニンテダニブは努力性肺活量(FVC)の年間減少率を有意に抑制することが2つのINPULSIS試験において示されている。われわれは、日本人患者におけるニンテダニブの効果と安全性について調べた。

方法:
 われわれは、事前に規定したINPULSIS試験の日本人サブグループ患者においてFVC年間減少率、初回の急性増悪(AE)までの期間、ベースラインからのSGRQスコアの変化、安全性を調べた。

結果:
 登録患者638人中78人がニンテダニブ群の日本人、423人中50人がプラセボ群の日本人だった。日本人患者における結果は、INPULSIS試験全体と変わらなかった。日本人において、補正FVC年間減少率はニンテダニブ群で-135.9 mL/年、プラセボ群で-267.7 mL/年だった(差131.9mL、 95%信頼区間50.7~213.1 mL/年)。初回AEまでの期間についてもINPULSIS試験と同様(ハザード比0.25、95%信頼区間0.06~1.02)、ベースラインからの52週までのSGRQスコアの変化についても同様だった(差-3.87、95%信頼区間-8.51~0.76)。ニンテダニブ群では、下痢と肝障害がもっともよくみられた副作用イベントであったが、用量減量・中断・対症療法によって可逆性がみられた。

結論:
 この研究により、日本人患者におけるニンテダニブの効果と安全性が示され、またINPULSIS試験全体の結果と同程度であった。


by otowelt | 2017-01-11 00:36 | びまん性肺疾患

AETHER試験:IPFに対するヒト間葉系幹細胞静注療法

e0156318_22194053.jpg 2014年にRespirologyでもMSCの報告がされています。

・特発性肺線維症に対する胎盤由来間葉系幹細胞の投与の安全性について

Glassberg MK, et al.
Allogeneic human mesenchymal stem cells in patients with idiopathic pulmonary fibrosis via intravenous delivery (AETHER): a phase I, safety, clinical trial.
Chest. 2016 Nov 24. pii: S0012-3692(16)62462-5. doi: 10.1016/j.chest.2016.10.061. [Epub ahead of print]


背景:
 最近FDAはIPFに対して2つの薬剤を承認したが、治癒可能な治療法はいまだに存在せず疾患死亡率は高い。臨床前および臨床データによってヒト間葉系幹細胞(MSC)が潜在的な新規治療法として報告されている。AETHER試験は、IPF患者に対する骨髄由来MSCの単回静注の安全性を評価した初めての臨床試験である。

方法:
 9人の軽症~中等症IPF患者が連続して3つのうちの1つのコホートに登録され、非近親の若年男性ドナーから得られたMSCを単回静注(20×106、100×106、200×106)された。すべてのベースライン患者データは、多面的研究チームによってレビューされた。プライマリエンドポイントは、治療による重篤な有害事象の発生とした(死亡、非重篤肺塞栓、脳卒中、呼吸困難による入院、臨床的に有意な検査データ異常)。

結果:
 治療関連の重篤な有害事象は報告されなかった。2つの治療と関連しない死亡がみられ、これはIPFの進行であった。静注後60週までに、平均3.0%の%努力性肺活量の減少がみられ、平均5.4%の%DLCOの減少がみられた。

結論:
 軽症~中等症IPFの患者においてヒトMSC静注は安全に実施できると考えられる。

by otowelt | 2016-12-22 00:36 | びまん性肺疾患

過敏性肺炎における血清YKL-40値は有用な予後予測バイオマーカー

e0156318_10412991.jpg キチナーゼは、Th2性炎症に対して重要な役割を果たすことが知られています。

Long X, et al.
Serum YKL-40 as predictor of outcome in hypersensitivity pneumonitis.
Eur Respir J. 2016 Nov 11. pii: ERJ-01924-2015.


背景:
 YKL-40はキチナーゼ様タンパクで、マクロファージ、好中球、上皮細胞から産生され、特に特発性間質性肺炎やサルコイドーシスで上昇する。

方法:
 われわれは過敏性肺炎におけるバイオマーカーとしてのYKL-40の役割を調べた。72人の過敏性肺炎患者、100人の間質性肺疾患のコントロール患者、60人の健康コントロール患者を調べた。YKL-40は血清および気管支肺胞洗浄液(BALF)においてELISAを用いてベースラインとフォローアップ時に調べた。YKL-40値と臨床的アウトカム、疾患アウトカムの関連性が評価された。

結果:
 ベースラインのYKL-40値は、健康コントロール患者よりも過敏性肺炎患者で有意に高かったが(p<0.001)、他の間質性肺疾患患者よりは低かった。過敏性肺炎患者におけるベースラインのBALF中YKL-40値は間質性肺疾患の中で最も高かった。過敏性肺炎の患者では、血清YKL-40値はベースラインおよび経過中のDLCOと相関がみられた。疾患が進行したり死亡した過敏性肺炎患者ではベースラインYKL-40値はそれ以外の過敏性肺炎患者よりも高かった(p<0.001)。
 カットオフ値を119 ng/mLとすると、ベースラインの血清YKL-40値は疾患進行を有意に予測した(ハザード比6.567、p<0.001)。またカットオフ値を150 ng/mLにすると、死亡と有意に関連がみられた(ハザード比9.989; p<0.001)。

結論:
 過敏性肺炎患者における血清YKL-40値は有用な予後予測バイオマーカーである。

by otowelt | 2016-12-08 00:31 | びまん性肺疾患

プール解析・メタアナリシス:IPFに対するピルフェニドンはプラセボと比較して死亡率の相対リスクを減少

e0156318_9301181.jpg Nathan医師の論文です。

Steven D Nathan, et al.
Effect of pirfenidone on mortality: pooled analyses and meta-analyses of clinical trials in idiopathic pulmonary fibrosis
Lancet Respiratory Medicine, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(16)30326-5


背景:
 IPFの臨床試験において、全死因死亡率は低い。そのため、前向きに死亡率を検証することは論理的に厳しく、プール解析やメタアナリシスで妥当化するほかない。われわれは、ピルフェニドンとプラセボを比較した臨床試験のプール解析とメタアナリシスを実施し、120週におよぶ死亡アウトカムに対するピルフェニドンの影響を同定した。

方法:
 ピルフェニドンとプラセボを比較した第3相ランダム化試験(CAPACITY004、006試験[72~120週]、ASCEND試験[52週])のプール解析をおこない、52週、72週、120週時点での全死因死亡率、治療による全死因死亡率、IPF関連死亡率、治療によるIPF関連死亡率を調べた。また、これら3試験のデータに加え、2つの日本の臨床試験(塩野義第2相試験[SP2]、同第3相試験[SP3][36~52週])のデータも加味してメタアナリシスを実施した。

結果:
 52週時点において、ピルフェニドン群はプラセボ群よりも4つの死亡率アウトカムの相対リスクを有意に減少させた(全死因死亡率ハザード比0.52 [95%信頼区間0.31–0.87; p=0.0107]; 治療による全死因死亡率ハザード比0.45 [95%信頼区間0.24–0.83; p=0.0094]; IPF関連死亡率ハザード比0.35 [95%信頼区間0.17–0.72; p=0.0029]; 治療によるIPF関連死亡率ハザード比0.32 [95%信頼区間0.14–0.76; p=0.0061])。プール解析と同じく、メタアナリシスにおいてもこれら52週時点での死亡率は有意にリスクが低かった。120週におよぶ解析でも、ピルフェニドンは治療による全死因死亡率(p=0.0420)、IPF関連死亡率(p=0.0237), 治療によるIPF関連死亡率(0.0132)に対する有意な効果が観察された。

結論:
 複数の解析アプローチにおいて、ピルフェニドンはプラセボと比較して120週におよぶ死亡率の相対リスクの減少と関連していた。

by otowelt | 2016-12-06 22:42 | びまん性肺疾患

除脂肪量指数(FFMI)はIPFの生存の独立予測因子

e0156318_9301181.jpg 興味深い研究です。

Nishiyama O, et al.
Fat-free mass index predicts survival in patients with idiopathic pulmonary fibrosis
Authors
Respirology, 21 November 2016


背景および目的:
 除脂肪体積といった身体組成はIPF患者では研究されていない。われわれは、除脂肪量指数(FFMI)や除脂肪体重が生存を予測するかどうか調べた。

方法:
 44人のIPF患者を登録した。身体組成は部位別直接多周波数測定法を用いて調べた。身体組成と他の因子(努力性肺活量[FVC]や生存)の相関の度合いを調べた。

結果:
 FFMIとFVC、DLCO、6分間歩行距離には正の相関がみられた。また、年齢とは逆相関がみられた。しかしながら、FFMIと%FVC、%DLCOには有意な相関は観察されなかった。平均生存期間は837.5±407.5日であった。単変量Cox比例ハザードモデルを用いてるとBMI以外の因子は生存と関連がみられた。多変量モデルではFFMI(ハザード比0.64、95%信頼区間0.43-0.94、p=0.02)、%FVC(ハザード比0.96、95%信頼区間0.93-0.99、p=0.008)は有意な因子であった。

結論:
 FFMIはIPF患者の生存に対する有意な独立予測因子であった。

by otowelt | 2016-12-02 00:11 | びまん性肺疾患