カテゴリ:びまん性肺疾患( 269 )

家族性肺線維症の胸部HRCTパターンによる違い

e0156318_21341355.jpg 家族性肺線維症は比較的若年発症であることが知られています(Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis. 2014 Apr 18;31(1):28-36.)。MUC5Bの転写開始点の上流にあるSNP(rs35705950)が関与しているのではないかと考えられています。

Bennett D, et al.
Familial pulmonary fibrosis: Clinical and radiological characteristics and progression analysis in different high resolution-CT patterns.
Respir Med. 2017 May;126:75-83. doi: 10.1016/j.rmed.2017.03.020.


背景:
 家族性肺線維症(FPF)は、同一の生物学的家系に2人以上の特発性びまん性肺実質病変をきたすものと定義されている。この研究の目的は、疾患進行および生存に関してFPFの臨床的、機能的、放射線学的特徴を調べることである。

方法:
 FPF集団(46人)におけるベースラインの臨床的、機能的、放射線学的データを後ろ向きに収集し、2011年IPFガイドラインHRCT分類に準じて分類した。1年後の呼吸機能検査および生存解析が実施された。

結果:
 30家系に属する、女性22人・男性24人(診断時年齢58.5±9.7歳)が登録された。放射線学的解析では、胸部HRCTでUIPパターンがみられたのは全体の54.3%で、possible UIPパターンがみられたのは21.8%、inconsistent with UIPパターンがみられたのは23.9%だった。inconsistent with UIPパターンがみられた患者は若年で女性が多かった。呼吸機能検査では、UIPパターンおよびinconsistent with UIPパターンの患者では拘束性換気障害がみられたが、possible UIPパタンーンの患者ではおおむね正常でDLCOの障害も軽度だった。BALでは、リンパ球比率の増加がinconsistent with UIPパターン患者でみられた。1年後の呼吸機能検査ではUIPパターンの患者のみで有意な悪化がみられた。possible UIPパターンからUIPパターンへの移行が18%にみられた。生存期間中央値は3つのグループで有意差はなかったが、possible UIPパターンがもっとも長かった。

結論:
 FPFは予後不良の複雑な病態である。今回の研究では、FPF患者の機能的・放射線学的データは胸部HRCTパターンによって異なる経過をみせたが、possible UIPパターンおよびUIPパターンは同一病型を見ていると考えられるものの、inconsistent with UIPパターンは別の臨床的・放射線学的特徴を有する集団であることが示唆された。


by otowelt | 2017-05-17 00:21 | びまん性肺疾患

関節リウマチによる間質性肺疾患の胸部HRCT分類上の予後の違い

e0156318_1023364.jpg 既知の知見です。

Yunt ZX, et al.
High resolution computed tomography pattern of usual interstitial pneumonia in rheumatoid arthritis-associated interstitial lung disease: Relationship to survival.
Respir Med. 2017 May;126:100-104.

背景:
 関節リウマチによる間質性肺疾患(RA-ILD)はよくみられる病態であり、その後の合併症・死亡と関連しているとされている。しかしながら、死亡を予測する因子については限られたデータしかない。われわれは、RA-ILD患者の胸部HRCTパターンが予後指標として有用かどうか検証した。

方法:
 胸部HRCTでUIPあるいはNSIPと診断されたRA-ILD患者を当該コホートに登録した。158人の患者が研究に組み入れられた。いずれの患者も、超早期にHRCTデータが参照でき、これを独立した2人の胸部放射線科医が読影した。胸部HRCTパターンは、UIP、possible UIP、NSIPに分類され、Kaplan-Meier曲線を作成し生存期間を比較した。

結果:
 100人(63%)がdefinite UIP、23人(15%)がpossible UIP、35人(22%)がNSIPだった。生存期間については、definite UIPとpossible UIPに差はなかったdefinite/possible UIPをまとめて、NSIPと比較すると、前者の方が生存期間は短かった(log-rank p = 0.03)。

結論:
 RA-ILDでは、NSIPよりもdefinite/possible UIPの患者で予後が不良である。


by otowelt | 2017-05-12 00:13 | びまん性肺疾患

線維性間質性肺疾患患者におけるフレイル

e0156318_9151917.jpg フレイル、最近よく耳にする言葉ですね。重要だとは思いますが、この新しい用語が本当に必要なのかはハテナマークです。サルコペニアもフレイルも、健康と機能障害のはざまを埋める用語として用いられますが、今までも認識されていたことをピックアウトしたに過ぎないと思うからです。臨床医に対するリマインダーとしてはとてもよい概念なのですが。

Milne KM, et al.
Frailty is common and strongly associated with dyspnoea severity in fibrotic interstitial lung disease.
Respirology. 2017 May;22(4):728-734.


背景:
 フレイルは加齢によって筋力や活動が低下している状態(虚弱)を表すものであり、線維性間質性肺疾患(ILD)の患者はILDの罹患、年齢、合併症、薬剤副作用などによってフレイルに陥っているかもしれない。この研究の目的は、線維性ILD患者のフレイルの頻度を調べることである。

方法:
 線維性ILD患者は、ILD専門クリニックから抽出された。膠原病などの二次性ILD患者は除外された。フレイルはフレイルインデックス合併症、症状、機能制限などの複数の欠落の有無によって評価され、これによって0.21点を超えて障害ありと判断されればフレイルと定義した。クロンバックのα係数によってフレイルインデックスの一致性を類推した。呼吸困難はCalifornia San Diego Shortness of Breath Questionnaireを用いて評価された。多変量解析によってフレイルの独立予測因子を同定した。

結果:
 フレイルの定義を満たしたのは129人中50人だった。フレイルインデックスのクロンバックのα係数は0.87だった。フレイルインデックスは努力性肺活量、1秒量、DLCO、性別、年齢、GAPインデックス、生理学的インデックスと呼吸困難スコアの複合アウトカムのいずれとも関連していた。呼吸困難の重症度は、フレイルインデックスの独立予測因子であった(呼吸困難スコア10点の増加ごとにフレイルインデックス0.034点の増加、R2 = 0.37; P < 0.001)。

結論:
 フレイルは線維性ILD患者では頻度が高く、呼吸困難の重症度と独立して関連していた。また、呼吸困難は肺機能よりもフレイルの重要な規定因子であった。


by otowelt | 2017-05-10 00:01 | びまん性肺疾患

possible UIPパターンは外科的肺生検でUIPパターンであることが多い

e0156318_9301181.jpg 重要な検討です。

Brownell R, et al.
The use of pretest probability increases the value of high-resolution CT in diagnosing usual interstitial pneumonia.
Thorax. 2017 May;72(5):424-429.


背景:
 近年の研究によれば、胸部HRCTで非確定的なパターンであったとしても、IPFに対する外科的肺生検をせずに、事前に高い特異度が得られることがわかっている。この研究の目的は、非確定的HRCTパt-アンの特徴が組織病理学的UIPパターンを同定することができるかどうか調べたものである。

方法:
 生検でILDと診断がついた患者で、非確定的HRCTが実施された2施設の患者を同定した。HRCTパターンを外科的肺生検によるUIPの予測因子として検証した。

結果:
 解析コホートでは、385人中64人(17%)が胸部HRCTでpossible UIPパターン、385人中321人(83%)がinconsistent with UIPパターンだった。また、385人中113人(29%)が組織病理学的UIPパターンであった。
 possible UIPパターンは外科的肺生検によるUIPパターンに対して特異度91.2%(95%信頼区間87.2-94.3%)、陽性適中率62.5%(95%信頼区間49.5-74.3%)だった。年齢、性別、総牽引性気管支拡張スコアを用いるとこの陽性適中率は向上した。inconsistent with UIPパターンは陽性適中率が不良だった(22.7%、95%信頼区間18.3-27.7%)。HRCTパターンの特異度は、検証コホートにおいても理想的なものだった(92.7%、95%信頼区間82.4-98.0%)。当該コホートではUIPパターンの頻度が高く、それがHRCTパターンの陽性適中率を上昇させた。

結論:
 胸部HRCTにおけるpossible UIPパターンは外科的肺生検におけるUIP診断に高い特異度を有すが、陽性適中率はUIPの頻度に高く依存する結果だった。possible UIPに臨床的・放射線学的特徴を加えることで、臨床決定の変更に有用であるほどの組織病理学的UIPパターンの予想が可能かもしれない。


by otowelt | 2017-05-09 00:40 | びまん性肺疾患

漢方薬による薬剤性肺障害73例の検討

e0156318_1135360.jpg pneumonitisと表記されているので、肺臓炎と訳しました。

Enomoto Y, et al.
Japanese herbal medicine-induced pneumonitis: A review of 73 patients
Respiratory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2016.11.007


背景:
 漢方薬による肺臓炎が増加していることが数多くの報告により懸念されている。しかしながら、この分野では包括的なデータが不足しており、この疾患の臨床的特徴は不明のままである。

方法:
 PubMedおよび医中誌データベースを用いて文献レビューをおこない、1996年から2015年までの漢方薬による肺臓炎を抽出した。最終的に59文献(7つが英語、52が日本語)から73人の患者が選択された。

結果:
 さまざまな漢方薬が報告されたが、小柴胡湯が最も頻度の高い薬剤だった(26%)。そして、柴苓湯(16%)、清心蓮子飲(8%)、防風通聖散(8%)と続く。これらの薬剤は黄芩および甘草を主に含む。
 肺臓炎診断時の平均年齢は63.2歳±15.5歳(7-89歳)だった。男女比は44:29だった。65人(89%)の患者が漢方薬開始から3ヶ月以内に肺臓炎を起こした。主症状として80%以上に、咳嗽、発熱、呼吸困難がみられた。胸部CT検査では89%に両肺すりガラス影がみられ、気管支肺胞洗浄ではCD4/8比の低下を伴うリンパ球増多が観察されることが多かった。26人(36%)の患者は原因漢方薬の中止のみで肺臓炎から回復したが、残りの患者は免疫抑制剤を必要とし、13人(18%)は人工呼吸器装着を要した。また重要なことだが、3人(4%)の患者は生還できず、2人は剖検でDADの所見が得られた。
 人工呼吸器装着を要した患者は、装着しなかった患者よりもLDHが高かった(p=0.01)。

結論:
 臨床医は漢方薬に起因する治療早期の肺臓炎に留意すべきであり、特に肺臓炎を起こすことが知られている薬剤ではなおさらである。ほとんどのイベントは非重症であったが、致死的な症例も認識しておく必要があろう。


by otowelt | 2017-05-04 00:13 | びまん性肺疾患

IPF急性増悪に対するピルフェニドンの有効性

e0156318_9301181.jpg limitationsが少し多いかなという印象ですが、興味深いデータではあります。

Furuya K, et al.
Pirfenidone for acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis: A retrospective study
Respiratory Medicine May 2017, Vol 126. p 93-99


背景:
 IPF急性増悪は進行性の致死的病態であり、効果的な治療法は確立されていない。ピルフェニドンは抗線維化作用があるが、IPF急性増悪に対する効果は不透明である。

目的:
 IPF急性増悪に対するピルフェニドンの効果を評価すること。

方法:
 われわれは2008年4月から2015年4月までに135人のIPF治療例を後ろ向きに抽出した。そのうち、47人がIPF急性増悪を経験していた(男性42人、女性5人、平均年齢73.5歳)。臨床的特徴およびアウトカムをピルフェニドン治療を受けた20人と受けていない27人で比較した。
 遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤を受けていない25人を除外し、残った22人の患者(男性20人、女性2人、平均年齢73.7歳)でデータ解析をおこなった。臨床的特徴およびアウトカムがピルフェニドン群10人、非ピルフェニドン群12人で比較された。

結果:
 2群のベースライン背景は同等であった。3ヶ月生存はピルフェニドン群の方が良好だった(55% vs 34%, p = 0.042)。単変量解析では、遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤治療を受けた患者においてピルフェニドンの非使用は3ヶ月時の死亡の潜在的リスク因子であった(ハザード比6.993; p = 0.043)。

結論:
 ステロイド・遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤治療にピルフェニドンを併用するレジメンでIPF急性増悪の生存が改善するかもしれない。


by otowelt | 2017-04-19 00:57 | びまん性肺疾患

プライマリケアから専門施設へのIPF紹介の理由

e0156318_9301181.jpg 当院に紹介になる例も、多くがILD疑いです。

Purokivi M, et al.
Are physicians in primary health care able to recognize pulmonary fibrosis?
Eur Clin Respir J. 2017 Feb 20;4(1):1290339. doi: 10.1080/20018525.2017.1290339. eCollection 2017.


背景:
 IPFの早期診断は、治療オプションを考慮する上で重要になる。IPF患者は正確な診断を受けるのに時間的な遅れを経験し、それゆえにしかるべき施設への紹介が遅延し高い死亡率に寄与しているのではないかと考えられている。

目的:
 紹介までに遅延が生じているか、紹介した時点で前医がIPFやその他ILDを疑っているかどうかを調べた。

方法:
 95のIPF患者の紹介状がフィンランドIPFレジストリから抽出され、紹介までの期間、紹介先、症状、喫煙歴、職業歴、臨床所見、合併症、投薬、胸部画像所見、肺機能などが調べられた。

結果:
 紹介状の95%がプライマリヘルスケア施設からの紹介であった。報告された60%の症例のうち、症状発現から紹介までの期間は平均1.5年(95%信頼区間0.8-2.3年)だった。主な紹介理由は、ILDの疑い(63%)、胸部レントゲン写真の変化(53%)などだった。呼吸音は紹介状の70%に記載され、52%が吸気時cracklesと記載されていた。

結論:
 プアリマリケア医は肺線維症を早期に疑っていた。呼吸音や胸部レントゲン写真異常が紹介理由として最も多いものであった。



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by otowelt | 2017-04-12 00:44 | びまん性肺疾患

メタアナリシス:IPF急性増悪のリスク因子

e0156318_7331272.jpg ベースラインが重症のIPFの場合、当然ながらIPF急性増悪も致死的になります。

Qiu M, et al.
Risk factors for acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis: A systematic review and meta-analysis.
Clin Respir J. 2017 Mar 23. doi: 10.1111/crj.12631. [Epub ahead of print]


背景:
 IPFは慢性進行性線維性肺疾患である。臨床経過にはばらつきがあり、IPF急性増悪と呼ばれる急性呼吸不全を経験する患者もいる。IPF急性増悪のリスク因子は不透明である。このシステマティックレビューおよびメタアナリシスではIPF急性増悪のリスク因子を調べた。

方法:
 電子データベースからIPF急性増悪のリスクを調べた研究を抽出した。固定効果モデルを用いて相対リスク・加重平均差を算出した。メタアナリシスには、IPF急性増悪の14のリスク因子を含む7文献が組み込まれた。

結果:
 急性増悪のリスク因子には、肺活量低下(加重平均差-10.58, 95%信頼区間-17.17 to-3.99)、努力性肺活量低下(加重平均差-6.02,95%信頼区間-8.58 to-3.47), 全肺気量(加重平均差-4.88, 95%信頼区間-7.59 to-2.17), PaO2低下(加重平均差-4.19, 95%信頼区間-7.66 to -0.71)、A-aDO2高値(加重平均差4.4, 95%信頼区間0.24to8.57)が含まれた。また、人工呼吸管理、高KL-6、二次性肺高血圧はIPF急性増悪のリスク因子になりうることが示唆された。反面、年齢、性別、BMI、DLCO、季節性の抗原曝露、ウイルス感染症はIPF急性増悪とは関連していなかった。

結論:
 低肺機能、人工呼吸管理、高KL-6、二次性高血圧症はIPF急性増悪のリスクと関連していた。




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by otowelt | 2017-04-11 00:29 | びまん性肺疾患

実臨床におけるピレスパ®とオフェブ®の忍容性は大規模臨床試験と同等

e0156318_7331272.jpg IPFの中でも比較的良好な機能である集団と、実臨床で処方される集団には大きな差があることが指摘されていましたが、忍容性や副作用に有意な差はなさそうです。

Jonathan A. Galli, et al.
Pirfenidone and nintedanib for pulmonary fibrosis in clinical practice: Tolerability and adverse drug reactions
Respirology, DOI: 10.1111/resp.13024


背景および目的:
 臨床試験とは離れた、実臨床におけるピルフェニドンとニンテダニブの忍容性はよくわかっていない。多くの肺線維症の患者はいろいろな合併症や臨床試験から除外されがちな背景を有している。

方法:
 われわれは、ニンテダニブあるいはピルフェニドンを肺線維症に対して処方された患者を後ろ向きに抽出した(2014年9月~2016年2月)。合計186人が登録された(129人がピルフェニドン、57人がニンテダニブ)。ピルフェニドン群患者は平均52±17週、ニンテダニブ群患者は平均41±15週追跡された。プライマリアウトカムは副作用による薬剤中断とした。

結果:
 登録患者はベースラインで有意な呼吸器系障害がみられ、63%が在宅酸素療法を必要とし、平均DLCOは36±14%だった。副作用による薬剤中断はピルフェニドン群の20.9%、ニンテダニブ群の26.3%でみられた。いずれの薬剤中断率も、大規模臨床試験(ASCEND/CAPACITY、INPULSIS1/2 )と差はなかった。
 ピルフェニドンによくみられた副作用は悪心(26.4%)、皮疹/光線過敏(14.7%)、ディスペプシア/GERD(12.4%)だった。ニンテダニブ群でよくみられた副作用は、下痢(52.6%)、悪心(29.8%)だった。
e0156318_2392953.jpg
(文献より引用:Figure3)

結論:
 実臨床レベルでニンテダニブあるいはピルフェニドンで治療された肺線維症の患者は、大規模臨床試験よりも呼吸機能障害や合併症の頻度が高いにもかかわらず、大規模臨床試験と同等の忍容性と副作用プロファイルであった。



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by otowelt | 2017-04-03 00:50 | びまん性肺疾患

実地臨床に即したオーストラリアIPFレジストリ

e0156318_7331272.jpg 臨床試験になぞらえた集団を解析することも重要ですが、臨床医としてはこういったコホートを実臨床に応用したいですね。

Jo HE, et al.
Baseline characteristics of idiopathic pulmonary fibrosis: analysis from the Australian Idiopathic Pulmonary Fibrosis Registry.
Eur Respir J. 2017 Feb 23;49(2). pii: 1601592. doi: 10.1183/13993003.01592-2016. Print 2017 Feb.


背景:
 致死的な進行性肺疾患である特発性肺線維症(IPF)の有病率は10万人あたり1.25~63人と考えられているため、大規模集団を用いた研究は困難である。近年、IPFの研究のための大規模な縦断的レジストリの必要性が認識されている。

方法:
 オーストラリアIPFレジストリ(AIPFR)を用いてIPFのデータを収集した。IPFコホートの臨床的特徴を調べ、患者背景、生理学的パラメータ、特異的マネジメントが死亡率に与える影響を調べた。

結果:
 AIPFRの患者647人(平均年齢70.9歳±8.5歳、67.7%が男性、追跡期間中央値2年[6ヶ月~4.5年])が解析対象となった。年齢、疾患重症度、合併症には広くばらつきがみられ、これは臨床試験のコホートでは見受けられない現象であった。累積死亡率は、1年次5%、2年次24%、3年次37%、4年次44%だった。ベースラインの肺機能(努力性肺活量、DLCO、composite physiological index)およびGAPステージは死亡率の強い予測因子であった(ハザード比4.64、95%信頼区間3.33~6.47、p<0.001)。抗線維化治療を受けていない患者と比較すると、同治療を受けた患者は、疾患重症度と独立して生存期間が長かった(ハザード比0.56、95%信頼区間0.34~0.92、p=0.022)。

結論:
 AIPFRはIPFの自然経過と臨床的マネジメントを理解する上で重要な知見を提供した。



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by otowelt | 2017-03-31 00:07 | びまん性肺疾患