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COPDに対するLAMA/LABA合剤の有用性


ノバルティスファーマ主体のスタディで40歳以上のCOPD患者さんを
対照にした、LAMA/LABA合剤の臨床試験の
II相試験結果が順調であることがERSで報告され、はやくも
呼吸器内科医の間でニュースとなっている。


そーせいグループ株式会社は16日、同社およびベクチュラ・グループ・ピーエルシー(英国)の共同開発・導出品QVA149(適応:慢性閉塞性肺疾患、以下「COPD」)について、有効性評価試験、安全性および忍容性試験の2つの第II相臨床試験の結果を、ウィーン(オーストリア)で開催中の欧州呼吸器学会(EuropeanRespiratory Society)において発表したと報告した。

QVA149は、同社とベクチュラ社が共同開発しノバルティスに導出したNVA237(臭化グリコピロニウム、長時間作用型ムスカリン拮抗薬:LAMA)と、ノバルティスが独自に開発したQAB149(インダカテロール、長時間作用型β2刺激薬:LABA)とを配合した、1日1回吸入による新規の気管支拡張薬で、COPD治療薬としてノバルティスにより開発されている。

同臨床試験での結果は、2つの強力な気管支拡張薬を併用し、利便性の高い1日1回投与とすることの利点を、有効性と安全性の両観点から支持しているという。


Safety and Tolerability of QVA149 Compared to Placebo and to Indacaterol in Patients With Moderate to Severe Stable Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD)

Inclusion Criteria:
•Consented male or female adults aged ≥40 years
•Moderate to severe stable COPD according to the GOLD Guidelines (2006)
•Patients who have smoking history of at least 10 pack years
•Patients with a post-bronchodilator FEV1 ≥30% and <80% of the predicted normal and post-bronchodilator FEV1/FVC <0.70 and Visit 1 and Visit 3

有効性評価試験は無作為化・二重盲検・プラセボ対照・クロスオーバー法で
135人の中等~重症COPD患者を対象に検討。
QVA149 300/50群(QAB149 300μgとNVA23750μgの合剤)と
2用量のQAB149群(300μg及び600μg)で、7日間投与後の気管支拡張作用を
トラフFEV1値を指標として評価。投与7日目のQVA149群とプラセボ対照群間の
トラフFEV1値の差は、平均226mLと、臨床的に有意な改善が認められた。
同様に、QVA149群とQAB149 300μg群および600μg群との差はそれぞれ、
123mLおよび117mL。

by otowelt | 2009-09-21 10:53 | 気管支喘息・COPD

7価肺炎球菌ワクチンは23価肺炎球菌ワクチンよりもCOPD患者では有効

現行の23価肺炎球菌ワクチンが、肺炎そのものの発症を予防するわけではなく
菌血症そのものをターゲットにしていることは有名である。
そのため、「肺炎が減りますよ」などという説明は言語道断である。

※2011年2月9日現在、全肺炎を減少させると考えられている論文がある。
Efficacy of 23-valent pneumococcal vaccine in preventing pneumonia and improving survival in nursing home residents: double blind, randomised and placebo controlled trial. BMJ (2010) vol. 340 (mar08 1) pp. c1004
 メタアナリシス・システマティックレビューがこの先組まれるかどうかは不明
 であるが、”肺炎を減らさない”という結論は早計であろう。


全ての肺炎球菌は莢膜という殻を持っている。
莢膜のタイプにより91の血清型に分類される。
肺炎球菌ワクチンは莢膜多糖体ワクチンと結合型ワクチンの2つに分けられ、
莢膜多糖体ワクチンは23の血清型の莢膜多糖体を含み、このワクチンが
現行の日本の肺炎球菌ワクチンである。
免疫は5~10年持続するとされるが、日本では今のところ反復接種は認められていない。
また、莢膜多糖体はT細胞非依存性抗原であるため、B細胞の発達が未熟な
2歳未満の乳幼児では抗体反応は不十分であるため、使用が認められていない。

肺炎球菌7価ワクチンは、4、6B、9V、14、18C、19F、23Fの7つの血清型の
莢膜多糖体を、T細胞依存性抗原であるジフテリア毒素変異蛋白(ジフテリアCRM197)
に結合させた結合型ワクチンで、乳児にも十分な免疫が誘導できる。
肺炎球菌7価ワクチンは、2000年に米国で実用化され、生後2、4、6か月の
3回接種の初回接種と12~15か月の追加1回接種、合計4回接種のスケジュールで実施。
成人に対しても本ワクチンは十分な抗体の上昇が期待できるが、
局所反応の問題などから適応にはなっていない現状がある。

商品名は、
PPSV23=ニューモバックス
PCV7=プレビナー

ブルージャーナル(AJRCCM)から、7価肺炎球菌ワクチンについての
論文が報告されていた。COPD高齢患者にも良好であるとの報告だが、
免疫応答は高齢者でやや低くなるらしい。

Superior Immune Response to Protein-Conjugate versus Free Pneumococcal Polysaccharide Vaccine in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 180. pp. 499-505, (2009)


目的:
 中等度あるいは重症のCOPD患者において、PPSV23よりもPCV7の方が
 特異的IgG抗体の機能的活性がすぐれていると仮説を立てた。
 そのため、高齢者にもよりよい免疫応答を起こすことができるのではないかと
 考えた。

方法:
 120人のCOPD患者をPPSV23 (63 subjects)とPCV7 (57 subjects)にランダム化。
 IgG濃度はELISAで測定し、これはopsonization killing index (OPK)の指標と
 して使用した。特異的IgGおよびOPKをワクチン接種1か月後に測定。

結果:
 どちらのワクチンも認容性は問題なかった。
 どちらの群でも接種後IgGとOPKはベースラインよりも高かった(P< 0.01)。
 接種後のIgGは、7血清型すべてでPCV7の方がPPSV23よりも高かった(P<0.05)。
 摂取後OPKは、7血清型のうち6血清型でPCV7の方がPPSV23よりも高かった。
  (統計学的に有意だったのは、そのうち4つであるが)
 
結論:
 COPD患者において、PCV7は、接種後1か月後の免疫応答をPPSV23よりも高める。
 高齢者やPPSV23既接種者は免疫応答を減らすかもしれないが。

by otowelt | 2009-09-17 09:41 | 感染症全般

プロカルシトニンを用いたアルゴリズムの方が、抗菌薬曝露期間と副作用が少ない


プロカルシトニンはカルシトニンの前駆蛋白として
甲状腺のC細胞において生成されるアミノ酸116 個よりなるペプチドである。
細菌感染症においては、TNF-αなどの炎症性サイトカインにより誘導され、
肺や小腸を中心として産生され、血中に分泌されるとされている。

プロカルシトニンは、細菌感染とそれ以外を区別するのに有用とされているが
それを用いたアルゴリズムが、抗菌薬曝露期間の短縮および副作用に関して
さらに有用であるとの報告がJAMAからなされた。

Effect of Procalcitonin-Based Guidelines vs Standard
Guidelines on Antibiotic Use in Lower Respiratory Tract
Infections: The ProHOSP Randomized Controlled Trial
JAMA. 2009;302(10):1059-1066 (doi:10.1001/jama.2009.1297)


背景:
 これまでの小さな臨床試験では、プロカルシトニン(PCT)アルゴリズムは
 下気道感染症(LRTIs)において抗菌薬使用を減らすといわれている。

目的:
 PCTアルゴリズムが、副反応の増大なしに抗菌薬曝露を減らすことができるのか
 どうかを検証する。

方法:
 1359人のLRTIs患者において、2006年10月から2008年3月まで
 ランダム化しておこなった。
 すなわち、PCTアルゴリズム(事前に設定したカットオフ値によって
 抗菌薬の中止と開始を指示するもの)と通常の方法(対照群)にランダム化。
 主要転帰は、副反応の非劣性、ICU入室、疾患特異的合併症、
 30日以内感染再発とした。

結果:
 全adverse outcome率は、PCTアルゴリズムと対照群では同等であった。
 (15.4%[n=103] vs 18.9%[n=130] difference,−3.5%;95%CI,−7.6% to 0.4%)
 抗菌薬曝露の平均期間はPCTの方が短かった。
 (5.7 vs 8.7 days; relative change, −34.8%; 95% CI, −40.3% to −28.7%)
 サブセット解析における抗菌薬曝露平均期間は、それぞれ以下の通り。
 CAP(n=925, 7.2vs 10.7 days; −32.4%; 95% CI, −37.6% to −26.9%)、
 COPD急性増悪(n=228, 2.5 vs 5.1 days;−50.4%; 95% CI, −64.0% to −34.0%)
 急性気管支炎(n=151, 1.0 vs 2.8 days; −65.0%; 95% CI, −84.7% to −37.5%)。
 抗菌薬関連副反応はPCTアルゴリズム群の方が少なかった。
 (19.8% [n=133] vs 28.1% [n=193];
  difference, −8.2%; 95% CI, −12.7% to−3.7%)
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結論:
 LRTIs患者において、PCTアルゴリズムは通常の抗菌薬使用群と
 adverse outcomesが同等で、かつ抗菌薬曝露およびそれによる副反応が少ない。
 
 

by otowelt | 2009-09-16 12:12 | 感染症全般

6分間歩行試験後の心拍数回復は、IPFにおける予後因子である

IPFにおける肺機能は特発性肺線維症の有力な予後因子ではないとされている。
(FVCの10%の低下がない例でも43%が死亡していた)
何が予後因子になるかといえば、たとえば6分間歩行。
これによる89%以下のSPO2の低下は予後をよく予想できたというエビデンスがある。
       Ann Intern Med. 2001; 134: 136-151

CHESTに心拍数のリカバーの異常が、予後不良因子であるとの報告がなされた。
ちなみに6分間歩行試験の略称は、6MWTが正しい。

Heart Rate Recovery After 6-Min Walk Test Predicts Survival in Patients With Idiopathic Pulmonary Fibrosis
CHEST September 2009 vol. 136 no. 3 841-848


背景:
 IPF患者において、6分間歩行試験(6MWT)1分後の心拍数リカバー(HRR1)
 および2分後の心拍数リカバー(HRR2)が死亡リスクの予後因子になりうるか
 どうかを検証した。

方法:
 2003~2008年に、76人のIPF患者において6MWTを行い、検証した。

結果:
 カットオフ値はHRR1=13心拍、HRR2=22心拍とした。
 異常HRR1は、以下のものと関連。
 CO拡散能(OR 0.4 per 10% predicted; 95%CI 0.2 to 0.7; p=0.003)
 右室収縮期圧>35 mmHg(経胸壁エコーによる)
 (OR, 12.7; 95% CI, 2.0 to 79.7; p = 0.01)
 正常なHRRに比べて異常HRRは明らかに生存率が低かった。
 (HRR1, p=0.0007; HRR2, p=0.03)
 特に異常HRR1は死亡リスクの有力な予後因子
 (HR, 5.2; 95% CI, 1.8 to 15.2; p = 0.004).

結論:
 6MWT後の異常HRRは、IPF患者における死亡に関する有力な予後因子である。
 

by otowelt | 2009-09-16 09:49 | びまん性肺疾患

胸水中NT-proBNPは心原性胸水の診断に有用


心不全のマーカーとしてNT-ProBNPが知られるようになった。
これは、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントの略であり
循環血液量の増加や心室壁へのストレスなど、心負荷の増大によって
proBNPが産生され、これが蛋白分解酵素により
NT-proBNPに分解されて血中に放出される。
NT-proBNPはBNPよりも変動幅がより大きく、
重症度の判断に役立つと言われている。
BNPよりも安定性が良好なので、信頼できるマーカーである。

CHESTより、胸水中のNT-proBNPについての論文が発表されていた。

Biomarkers of Heart Failure in Pleural Fluid
CHEST September 2009 vol. 136 no. 3 671-677


背景:
 胸水におけるBNP、NT-proBNP、ST2を心不全診断に使えるかどうか吟味。
 BNPとST2はすでに胸水中の心不全マーカーとして有用であるとわかっている。

方法:
 90人の心原性胸水、91人の非心原性胸水において3つのマーカーを測定。

結果:
 胸水中NT-pro-BNP, BNP, およびST2はAUCがそれぞれ
 0.96, 0.90、0.59であった。カットオフ値が1,300 と115 pg/mLにすることで
 NT-pro-BNPとBNPにおける弁別能が発揮できた。
 年齢や性別、クレアチニン値でNT-proBNPの値は変動しなかった。
 Light基準を用いた滲出性胸水と誤診された患者においても、
 NT-proBNPとBNPはそれらを正しく区別できた。

結論:
 胸水におけるNT-pro-BNP値は心原性胸水の診断に非常に有用である。
 Light基準を用いるよりも、こちらの方がよい。
 ST2については心不全の診断を胸水からおこなうことはできないと考えられる。

by otowelt | 2009-09-15 09:26 | 呼吸器その他

飛行機旅行におけるLAMの気胸発症リスク

LAMでは気胸が多いことはよく知られている。

旅行がすぐにその発症リスク増加につながるかといえば
疫学的にはそうではないが、飛行機には注意したほうがいい
ということになる。

Pneumothorax After Air Travel in Lymphangioleiomyomatosis, Idiopathic Pulmonary Fibrosis, and Sarcoidosis
CHEST September 2009 vol. 136 no. 3 665-670


背景:
 間質性肺疾患における旅行中の気胸の頻度についてはよくわかっていない。
 LAMは気胸をおこしやすい疾患であり、飛行機旅行の際に起これば
 生命をおびやかす。
 この試験の目的は、LAM、IPF、サルコイドーシスにおける気胸の有病率を
 調べたものである。

方法:
 449人の患者において、上記を調べるための記録と画像評価をおこなった。

結果:
 計449人の患者が1232回の旅行をおこなった。
 299人が飛行機(816 trips)、150人が陸上旅行(416 trips)。
 281人のLAM患者のうち16人気胸を起こして目的地に到着した。
 5人はレントゲン、11人がCTで診断された。
 16人のうち、9人が慢性的な気胸であった。
 新しい気胸は、大きなcystがある患者によくみられた。
 LAMにおける新しい気胸の頻度は、飛行機で2.9%(1.1 per 100 flights)、
 陸上で1.3% (0.5 per 100 trips)であった。
 IPF(n = 76)やサルコイドーシス患者(n = 92)では気胸はみられなかった。
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結論:
 気胸を発症しやすいような間質性肺疾患において
 おしなべて気胸の発症は低いリスクであるものと推察される。
 ただ、LAMにおいて飛行機による気胸発症は多かった。
 (経陸を含めた)旅行そのものによる気胸発症は多くない。

by otowelt | 2009-09-15 09:02 | びまん性肺疾患

ピオグリタゾンはロシグリタゾンより死亡のリスクが低い


呼吸器内科をやっていても、当然ながら高血圧や糖尿病といった
生活習慣病をかかえている患者は多いわけだが、
BMJからピオグリタゾンとロシグリタゾンの比較試験が発表された。

チアゾリジン誘導体は組織のインスリンの作用を改善するということで
インスリン抵抗性改善薬とも呼ばれている。
周知のように、国内で認可されているチアゾリン系薬剤は国内ではアクトスのみ。
かつてはトログリタゾン(ノスカール)という薬剤があったが
肝障害のため2000年に発売中止になった。

ロシグリタゾン(アバンディア)とピオグリタゾン(アクトス)の一騎打ち。

Adverse cardiovascular events during treatment with pioglitazone and rosiglitazone: population based cohort study.
BMJ. 2009;339:b2942.


背景:
 チアゾリジン系薬(TZD)は、インスリン抵抗性の改善効果を有するが
 体重増加、水分貯留、心不全といった副作用が報告されている。
 RECORD試験では、ロシグリタゾンによる心不全リスクの増加が示されたが、
 心血管リスクに関するエビデンスは不十分で、チアゾリジン系薬に
 共通するリスクなのかは解明されていない。

患者: 
 カナダ・オンタリオ州の高齢の外来患者の中から、2002年4月から2008年3月まで
 ロシグリタゾンまたはピオグリタゾンによる治療を開始した66歳以上の
 2型糖尿病患者を調査対象

方法:
 ロシグリタゾンまたはピオグリタゾンを最初に投与された日を調査開始日とし、
 同時期にインスリンを投与されている患者は除外した。観察が3年になった時点、
 もしくは調査期間の終了日のいずれか早い方をもって打ち切りとした。
 プライマリアウトカムは、総死亡と、急性心筋梗塞または心不全による入院か
 救急外来受診の複合。セカンダリアウトカムは死亡、急性心筋梗塞、心不全を別々に解析。

結果:
 プライマリアウトカムに達したのは、ロシグリタゾン群1563例(6.9%)に対し、
 ピオグリタゾン群895例(5.3%)だった。調整後、ピオグリタゾン群は、
 ロシグリタゾン群よりも有意にリスクが低かった(HR:0.83、95%CI:0.76-0.90)。
 セカンダリアウトカムでは、ピオグリタゾン群はロシグリタゾン群に比べて、
 うっ血性心不全(調整HR:0.77、95%CI:0.69-0.87)と
 総死亡(調整HR:0.86、95%CI:0.75-0.98)のリスクが低かった。
 しかし急性心筋梗塞については、有意差はなし(調整HR:0.95、95%CI:0.81-1.11)。

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by otowelt | 2009-09-03 21:59 | 内科一般

酸素投与で二酸化炭素が蓄積する理由


CO2ナルコーシスの患者に大量の酸素投与を行うと
さらなる高二酸化炭素血症を引き起こすことは知られているが、
私たち呼吸器内科の一般診療でもCOPD急性増悪患者では
酸素投与をなるだけ控えるようにしている。

あまり知られていないのが、
なぜ酸素投与で二酸化炭素が蓄積するかという医学的根拠である。
酸素吸入によるPaCO2の増加に関しては、その成因をめぐっては議論がある。
これはさまざまな原因が考えられている。
Malhotra A, Schwartz DR, et al: Treatment of oxygen-induced hypercapnia. Lancet 2001; 357:884-5

①二酸化炭素感受性の低下
 中枢神経系の二酸化炭素感受性が低下している場合、
 低酸素の刺激により呼吸が維持されているため、酸素吸入により
 低酸素の刺激が消失すると、二酸化炭素感受性が低下している
 状態であるため、PaCO2が上昇する。

②睡眠
 増悪時の低酸素血症による不眠が酸素吸入による改善に伴って改善し、
 入眠による低換気のためにさらに二酸化炭素血症が悪化する。

③二酸化炭素排出の減少
 低VA/Qユニットで、酸素吸入による肺胞O2の増加により
 低酸素性肺血管攣縮(hypooxic vasoconstriction)が解除され、
 血流が増加し、高い低VA/Qユニットの血流は低下し、二酸化炭素の排出が減少。

④Haldane効果
 PaO2の増加によるHbCO2よりのCO2排出によるPaCO2が増加。
 肺胞毛細血管膜をはさんでCO2の拡散はO2の拡散と比べて遥かに速い。
 溶解下CO2はO2の20倍程の速さで肺胞に排出される。
 CO2のa-v間差の60%を占めるHCO3は、炭酸脱水酵素の働きによって
 CO2となり拡散される。カルバミノ結合によりHbに結合されているCO2は
 Hbが酸化されることによってHbから離れ肺に拡散される。
 これをHaldane効果という。発音は、ホールデン効果。

文責"倉原優"

by otowelt | 2009-09-01 15:39 | レクチャー