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化学療法無効のIIIB/IV期NSCLCに対してtalactoferrinはOSを改善させる

TLFに関しては、近年その肺癌への効果が報告されている。
・Digumarti R, et al: A randomized, double-blind, placebo-controlled phase II study of oral talactoferrin in combination with carboplatin and paclitaxel in previously untreated locally advanced or metastatic non-small cell lung cancer. J Thorac Oncol 6:1098-1103,2011
・Jonasch E, et al: Phase 2 trial of talactoferrin in previously treated patients with metastatic renal cell carcinoma. Cancer 113:72-77, 2008


TLFは遺伝子組換ヒトラクトフェリンであり、経口的に与えることで
パイエル板経由でとり込まれ未熟な樹状細胞を成熟・活性化し、
結果的に癌に対抗する自然免疫と獲得免疫を動員するとされているが
そういった意味では日本の臨床医が嫌う”免疫療法”とそう大差は
ないのかもしれない。

Purvish M. Parikh, et al.
Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Phase II Study of Single-Agent Oral Talactoferrin in Patients With Locally Advanced or Metastatic Non–Small-Cell Lung Cancer That Progressed After Chemotherapy
JCO November 1, 2011 vol. 29 no. 31 4129-4136


目的:
 IIIB-IV期の非小細胞肺癌(NSCLC)患者で1ないし2レジメンの
 全身性化学療法後に病勢進行がみられた場合に、経口talactoferrin(TLF)
 を投与することの活性と安全性を調べる。

患者および方法:
 患者(n=100)は、ランダムに2群に割り付けられた。すなわち、
 経口TLF群(1.5 g in 15 mL phosphate-based buffer) と
 プラセボ(15 mL phosphate-based buffer)であり
 1日2回の投与とした。12週投与2週休で最大投与期間を3サイクル
 とした。プライマリエンドポイントは、ITT解析による
 OSとした。セカンダリエンドポイントは、PFS、DCR、安全性とした。

結果:
 TLFはプラセボ群に比べて有意にOSを改善した。
 OS中央値はTLF群において65%延長がみられた(3.7 to 6.1 months;
 hazard ratio, 0.68; 90% CI, 0.47to 0.98; P=.04 with
 one-tailed log-rank test)。忍容性は問題なかった。
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結論:
 TLFは前治療でPDとなったIIIB-IV期NSCLC患者において
 OSを改善した。グローバルIII相試験が行われるべきである。

by otowelt | 2011-10-30 21:12 | 肺癌・その他腫瘍

COPDの末梢気道抵抗の増加は、組織的破壊よりも前に発生する気道狭窄が原因

COPDの病態生理的な話。
難しそうにみえるが、非常に面白い理論。

John E. McDonough, et al.
Small-Airway Obstruction and Emphysema in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
N Engl J Med 2011;365:1567-75.


背景:
 COPDの閉塞部位は末梢気道(径2mm未満)とされている。
 COPDの末梢気道閉塞と肺気腫による組織的破壊に
 関連があるかどうかを検討。

方法:
 MDCTでCOPD-GOLD分類にわけた患者78人、
 肺移植をレシピエントのCOPD患者の摘出肺、ドナー(コントロール)肺
 において、径2.0~2.5mmの気道数を比較。
 micro CTを用いて、肺気腫の程度(平均肺胞壁間の距離を測定)、
 肺容積1mLあたりの終末細気管支の数、終末細気管支の最小径
 およびその断面積を測定。

結果:
 MDCTでは、径2.0~2.5mmの気道の数は、GOLD I期(P=0.001)、
 II 期(P=0.02)、III 期または IV 期(P<0.001)のCOPD肺のほうが
 コントロール肺と比べて少なかった。
 IV 期の患者の肺のmicro CT では、終末細気管支の総断面積の
 81~99.7%の減少、終末細気管支数の72~89%の減少がみられた
 (P<0.001)。組織的破壊(平均肺胞壁間の距離増加)の程度によって
 終末細気管支の数と大きさを比較した場合、COPDにおいて
 組織的破壊が発生するより以前に終末細気管支の狭窄と閉塞が
 起こっていた(P<0.001)。

結論:
 COPDで報告されている末梢気道抵抗の増加は、
 気腫性の組織的破壊が発生するよりも以前に発生する
 末梢気道の狭窄と閉塞が原因ではないかと考えられる。

by otowelt | 2011-10-27 21:10 | 気管支喘息・COPD

Clostridium difficile関連腸炎に対してIMT(便注入療法)は有効

まことしやかにウワサされているIMTのシステマティックレビュー。

Clostridium difficile感染症(CDI)の中でも
特に下痢に関しては、メトロニダゾールやバンコマイシンに
治療抵抗性のことがあり、IMT(腸内に他者の便を注入する治療法)が
注目されている。ぶっちゃけた話、他人のうんこを身体に
入れるワケで、相当受け入れがたい治療法であることは確かである。
(当然ながら食べるわけにはいかないので、胃管で注入するが)

fidaxomicinという新しい薬剤も登場しているさなか、
原始的ではあるが、こういった治療法も注目されていることは
覚えておきたい。

Ethan Gough, et al.
Systematic Review of Intestinal Microbiota Transplantation (Fecal Bacteriotherapy) for Recurrent Clostridium difficile Infection
Clin Infect Dis. (2011) 53 (10): 994-1002.


CIDからのシステマティックレビューで
27タイトルの文献を組み込み、このIMTが本当に
効果があるのかどうかが検証されている。

合計317人の患者と27のケースシリーズが登録され、
IMTは結果として92%の症状寛解がみられた(89%が1回の治療後)。
再発や死亡などの合併症も少なかった。
水に懸濁させるほうが (98.5%)、生食に懸濁させるよりも(86%)
効果が高く(中にはミルクやヨーグルトに混ぜるというものもあったが)、
IMT量500 mLをこえるものは寛解率が高かった。
誰から便をもらうのか(近親者or他人)と
いったことに関しては、近親者の方が寛解率が高かった。

by otowelt | 2011-10-25 09:58 | 感染症全般

IPFに対するステロイド・免疫抑制剤・NAC併用は死亡率上昇の可能性?

PANTHER-IPF (Prednisone, Azathioprine, and N-acetylcysteine: A Study that Evaluates Response in Idiopathic Pulmonary Fibrosis)

IPFに対するプレドニゾロン、アザチオプリン、N-アセチルシステインの
3治療併用試験がアウトカム不良(死亡率増加など)により中止になった。

というか、世界的にこの併用は
なされている治療法なのだが、プラセボ対照で
アウトカムが悪化したとなると、この先どうしたらいいのか・・・。

論文化を待つ。

by otowelt | 2011-10-24 11:43 | びまん性肺疾患

結核合併HIV感染ではCD4陽性細胞数200未満への早期ARTで生存改善

NEJMで似たような試験が3つ同時に掲載された。
両方読むのはしんどい。
とにかく早期ARTを推奨するスタディが掲載されている。

いわゆる”いきなりAIDS”で入院してくる原因が
結核だった場合、CD4は低いケースが多い気がする。
CD4が低いケースでは早期HAARTを併用する方が
よいというのは異論のないところであろう。

F.-X. Blanc, et al.
Earlier versus Later Start of Antiretroviral Therapy in HIV-Infected Adults with Tuberculosis
N Engl J Med 2011; 365 : 1471 - 81.


背景:
 結核は依然としてHIV患者における重要な死因の一つである。
 結核治療の開始時期との兼ね合いで、抗レトロウイルス療法
 (ART)をいつ開始すべきかについてはデータが不足している。

方法:
 新たに結核と診断された成人患者で、CD4陽性T細胞数が
 200個/mm3以下で、抗レトロウイルス薬に曝露されたことの
 ない場合、ART開始時期が死亡率に有意な影響を及ぼすという
 仮説を検証。結核に対する標準的な6ヵ月治療後、患者を
 スタブジン(stavudine)、ラミブジン、エファビレンツの
 投与を早期(結核治療開始から2週間後)に開始する群と
 待期的(結核治療開始から8週間後)に開始する群の
 いずれかにランダムに割り付け。
 プライマリエンドポイントは生存とした。

結果:
 成人HIV661例を登録し、中央値25ヵ月間追跡。
 CD4陽性T細胞数中央値は25個/mm3、ウイルス量中央値は
 5.64 logコピー/mL であった。死亡リスクは早期ART群で
 有意に低下し、332例中59 例(18%)が死亡したのに対して
 待機的なART 群では329例中90例(27%)が死亡
 (HR0.62,95%CI 0.44~0.86,P=0.006)。
 結核関連の免疫再構築症候群のリスクは
 早期ART群で有意に上昇(HR 2.51,95% CI 1.78~3.59,
 P<0.001)。

結論:
 CD4陽性T細胞数200個/mm3以下の、HIVと結核を合併感染した
 成人では、結核治療開始後2週間でARTを開始することで
 生存が有意に改善する。

by otowelt | 2011-10-20 22:44 | 感染症全般

allo HCTレシピエントに対する抗真菌予防はvoriconazoleの方がitraconazoleより優れている

allo HCTレシピエントに対するボリコナゾールの優越性の話。
ブイフェンドの方が使いにくい理由の1つは、
個人的には金額だと思っている。

Marks DI, et al.
Voriconazole versus itraconazole for antifungal prophylaxis following allogeneic haematopoietic stem-cell transplantation
Br J Haematol. 2011 Nov;155(3):318-327


背景:
 allo HCTのレシピエントに対する抗真菌薬による予防は、
 侵襲性糸状菌感染、 IFIs:invasive fungal infectionsを防ぎ、
 かつ忍容性の良いものである必要がある。

方法:
 プロスペクティブランダム化非盲検多施設試験において
 alloHCTレシピエン トでvoriconazole(234人)と
 itraconazole(255人)の有効性と安全性を検討。
 プライマリエンドポイントは予防の成功とし、100日以上治療薬が
 投与可能(中断14日以内)でproven/probable IFIがなく
 day 180まで生存をその条件とした。
 
結果:
 プライマリエンドポイントである予防の成功は
 itraconazoleよりvoriconazoleで有意に高く
 (48.7% vs 33.2%, p<0.01)、voriconazole群で
 より多く100日間の忍容性があった(53.6% vs 39.0%, p<0.01;
 総投与期間中央値 96 vs 68日)。最も多かった有害事象は
 itraconazoleで嘔吐(16.6%) 、嘔気(15.8%)、下痢(10.4%)、
 voriconazole で肝毒性/肝機能異常(12.9%)。
 また、itraconazole群でより多く他抗真菌剤を投与
 (41.9% vs 29.9%, p<0.01)。 voriconazole群と
 itraconazole群のそれぞれにおいてday 180までの
 proven/probable IFI発症(1.3% vs 2.1%)と
 生存(81.9% vs 80.9%)に有意な差はなかった。
 
結論:
 alloHCT後の抗真菌予防でvoriconazoleはitraconazoleより
 優れていた。またvoriconazoleは他の抗真菌剤の必要性を
 低くで達成できる可能性も孕み、有意に長期間投与が可能だった。

by otowelt | 2011-10-20 05:32 | 感染症全般

アスベストによる孤立性胸膜プラークは拘束性障害を起こす傾向にある

アスベスト曝露と拘束性障害の話。
確かにプラークごときで臨床的に差がでるとは思わないが
肺内に多数の陰影を呈する石綿肺は、ほかの塵肺と
同じように結構呼吸困難感を呈することが多いように思う。

Benedicte Clin, et al.
Do asbestos-related pleural plaques on HRCT scans cause restrictive impairment in the absence of pulmonary fibrosis?
Thorax 2011;66:985-991


背景:
 孤立性胸膜プラークは機能障害を
 起こすかどうかよくわかっていない。

目的:
 CTにおいて同定された孤立性胸膜プラークと
 アスベストに職業上曝露された人の呼吸機能との
 関連性を解析する。

方法:
 2743人の肺間質にHRCT上異常がみられない人を
 登録した。累積アスベスト曝露インデックス(CEI)
 からアスベスト曝露が評価された。登録した人は
 呼吸機能検査とHRCTを受けた。年齢や喫煙、BMIで
 補正をおこない、アスベストCEIと呼吸機能検査が
 解析された。

結果:
 全呼吸機能パラーメータは胸膜プラークが
 みられた人とみられなかった人において
 いずれも正常範囲であった。
 しかしながら、孤立性胸膜プラークがみられた人において
 みられなかった人と比較すると、以下のごとく
 減少がみられた。total lung capacity (TLC)は
 (98.1% predicted vs 101.2% p=0.0494)。
 forced vital capacity (FVC) (96.6% vs 100.4%, p<0.001)
 FEV1 (97.9% vs 101.9%, p=0.0032)。
 FEV1/FVC ratio, forced expiratory flow at 25-75% FVC、
 residual volumeは差がみられなかった。

結論:
 孤立性の胸膜プラークは拘束性障害パターンの傾向を
 呈するが、現実的に臨床的な低下を起こすほどの
 減少ではないと考えられる。

by otowelt | 2011-10-16 22:19 | びまん性肺疾患

気管支喘息の重度の発作に対する高濃度酸素投与はPtCO2を上昇させる

喘息に対する酸素投与への警鐘。

Kyle Perrin, et al.
Randomised controlled trial of high concentration versus titrated oxygen therapy in severe exacerbations of asthma
Thorax 2011;66:937-941


背景:
 高濃度の酸素を喘息の重度発作患者に投与することが
 PaCO2にどのように影響を与えるかはわかっていない。

方法:
 106人の喘息の重度発作をおこした患者で
 救急部に搬送された患者を、高濃度酸素(8L/minマスク)と
 タイトレーションした酸素(サチュレーションを93%から95%にコントロール)
 のいずれかにランダムに60分間の間割りつけた。
 COPDのある患者や高炭酸ガス血症のある患者は除外した。
 PtCO2が0分、20分、40分、60分後に測定された。
 プライマリアウトカムは、PtCO2が60分後に4mmHg以上上昇
 をきたした患者の比率とした。

結果:
 PtCO2上昇を60分後に4mmHg以上上昇をきたした
 患者の比率は、高濃度酸素群において有意に高かった
 22/50 (44%) vs 10/53(19%), RR2.3 (95%CI 1.2 to 4.4,p<0.006)。
 高濃度酸素群における、PtCO2が8mmHg以上のものは
 11/50 (22%) vs 3/53(6%), RR3.9 (95%CI 1.2 to 13.1,p=0.016)。
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結論:
 高濃度酸素を喘息の重度発作の患者に投与することは
 有意にPtCO2を上昇させる。
 タイトレーションした酸素レジメンが推奨され、
 低酸素であった場合にのみ酸素投与がおこなわれるべきであり
 炭酸ガス貯留をきたさない程度の投与でよい。

by otowelt | 2011-10-16 07:37 | 気管支喘息・COPD

乳幼児に対するOil-in-Water EmulsionアジュバントMF59添加インフルエンザワクチンの有効性

不活化インフルエンザワクチンへ
Oil-in-Water EmulsionアジュバントMF59を
添加した場合の有効性についてのスタディ。

Timo Vesikari, et al.
Oil-in-Water Emulsion Adjuvant with Influenza Vaccine in Young Children
N Engl J Med 2011; 365:1406-1416


背景:
 乳幼児に対する不活化インフルエンザワクチンの
 有効性は乏しいとされている。

方法:
 生後6ヵ月以上72ヵ月未満の健常な乳幼児で、インフルエンザワクチンを
 接種したことのない4707人を登録した。
 Oil-in-Water EmulsionアジュバントMF59が
 三価不活化インフルエンザワクチン(TIV)の有効性に与える影響を検討。
 合計3群にランダムに割り付けをし、連続した2回インフルエンザ流行期に
 割り付けられたワクチンを28日ごとに合計2回接種した。
 第2群には年齢によって調節したMF59アジュバントを添加したTIV
 ないしは添加しないTIVを、第3群にはコントロールワクチンを接種し
 インフルエンザ様疾患に対しての、絶対効果・相対効果を評価。
 上記についてはPCRで確認。

結果:
 2インフルエンザ流行期でのインフルエンザ様疾患の発症率は
 MF59アジュバント添加ワクチン群0.7%、非添加ワクチン群2.8%、
 コントロールワクチン群4.7%であった。全株への絶対効果は
 アジュバント添加ワクチン群86%(95%CI 74~93)、
 非添加ワクチン群43%(95% CI 15~61)であった。
 前者の後者に対する相対効果は、75%(95% CI 55~87)であった。
 添加群の有効率は、生後6ヵ月以上36ヵ月未満の乳幼児で
 79%(95% CI 55~90)、36ヵ月以上72ヵ月未満で92%
 (95% CI 77~97)であったのに対して、非添加群の有効率は
 それぞれ40%(95% CI -6~66)、45%(95% CI 6~68)だった。

結論:
 乳幼児におけるOil-in-Water EmulsionアジュバントMF59添加
 インフルエンザワクチンは、PCRで確認された
 インフルエンザに対して有効と考えられる。

by otowelt | 2011-10-13 17:18 | 感染症全般

集中治療医に週末休暇を与えても、患者アウトカムを悪化させない

「集中治療医に休暇は必要である」というスタディ。

Naeem A. Ali, et al.
Continuity of Care in Intensive Care Units
A Cluster-Randomized Trial of Intensivist Staffing
Am J Respir Crit Care Med Vol 184. pp 803–808, 2011


背景:
 集中治療医の勤務スケジュールやケアの継続性がおよぼす
 影響についてはよくわかっていない。

目的:
 集中治療医に対して週末の休暇を与え、結果として
 彼らの患者へのケアの継続性を減少させることによる
 影響を評価する。

方法:
 4つの教育病院における5つのICUにおいて、プロスペクティブに
 クラスターランダム化試験をおこなった。
 1集中治療医あたり半月ローテーションでの連続日勤(連続勤務群)と
 1集中治療医あたり週末休暇(同僚:non-ICU clinical responsibilities
 も可、がこれをカバー)(間欠的勤務群)とを比較した。
 連続したICU入室患者をランダムにこれらに割りつけるようにした。

 オンラインサプリメントによれば、
 3ヵ月ごとにそれぞれのICUが連続or間欠のいずれかに
 割り付けられ、合計9ヶ月期間にわたって
 連続-間欠-連続勤務ないしは間欠-連続-間欠勤務などのように
 勤務体制がシフトするように配慮した。
 当初は7つのICUがこれに賛同したが、結果的に本試験に登録できたのは
 5つのICUのみであった。

結果:
 プライマリアウトカムは、ICU在室日数とした。またわれわれは
 在院日数と死亡率についても評価した。
 プライマリ集中治療医アウトカムは、医師のバーンアウト(燃尽)とした。
 解析は、多変量回帰分析によっておこなわれた。
 合計45の集中治療医、1900人の患者が登録された。
 患者の771人が連続勤務群、 1,129人が間欠的勤務群に割り付けられた。
 ケア継続性は2群において差がみられた
 (複数の集中治療医にケアされた患者= 連続群28% v 間欠群62% P< 0.0001)。
 在院日数と死亡率は統計学的には有意ではないが、連続勤務群において
 高い傾向がみられた(ICU在室日数 0.36d, P = 0.20;
 在院日数 0.34d, P = 0.71; ICU死亡率 OR= 1.43, P = 0.12;
 院内死亡率 OR= 1.17, P=0.41)(いずれもpoint estimated)。
 また、連続勤務群の集中治療医は有意にバーンアウトを起こしやすく
 公私生活のインバランス、勤務ストレスを感じることがわかった。
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結論:
 集中治療医の勤務スケジュールにおいて週末の休暇は、
 ICUケアの継続性を低下させるかもしれないが
 ICU入室患者へのアウトカムを悪化させることがないため
 勤務する医師にとってよりよいものであろう。

by otowelt | 2011-10-11 05:36 | 集中治療