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治療抵抗性サルコイドーシスに対するインフリキシマブは呼吸機能を改善

 e0156318_11333269.jpg PETの使用法に関しては議論の余地があると思いますが・・・。

Adriane DM Vorselaars, et al.
Effectiveness of infliximab in refractory FDG PET-positive sarcoidosis
ERJ April 30, 2015 ERJ-02270-2014


背景:
 サルコイドーシスにおけるインフリキシマブの効果にはエビデンスが乏しく、潜在的に効果がある薬剤として世界的に広く普及しにくい現状がある。インフリキシマブの効果を調べるため、治療抵抗例を対象にオープンラベル試験を実施した。

方法:
 58人の患者は8回のインフリキシマブ(5mg/kg)点滴を受けた。呼吸機能、FDG-PETによる疾患活動性、QOLが調べられた。インフリキシマブの血中濃度が投与前に毎回測定された。

結果:
 インフリキシマブの26週間の治療後、努力性肺活量は平均6.6%改善した(予測値)(p=0.0007)。しかしながら、治療6ヶ月までは呼吸機能は減少した。
 ベースラインのSUVmaxが高い例では努力性肺活量の改善がよくみられた(R=0.62, p=0.0004)。総合的に効果がみられたのは79%であり、部分的な効果は17%に見られた。インフリキシマブのトラフ値と治療反応について相関はなかった。
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(文献より引用)

結論:
 インフリキシマブは治療抵抗性のFDG-PET陽性サルコイドーシスの努力性肺活量を有意に改善させる。治療前のSUVmaxが高い例ではその効果が期待できるため、複雑なサルコイドーシスの治療に有用である可能性がある。


by otowelt | 2015-05-30 00:52 | サルコイドーシス

COPD患者の呼吸音は深吸気時に減弱するが安静呼吸時には増強する

e0156318_12284022.jpg 「そうか、大きく吸わせるから聴こえないのかもしれない!」と目からウロコの論文でした。
 2015年に入って、個人的に一番面白かった論文です。国立病院機構福岡病院の石松明子先生が筆頭著者です。

Akiko Ishimatsu, et al.
Breath Sound Intensity during Tidal Breathing in COPD Patients
Intern Med 54: 1183-1191, 2015


目的:
 COPDの患者では研究ごとに呼吸音の強さに乖離があり、主観的な研究ではその強さは減弱し(Chest 70: 341-344, 1976.、Thorax 33: 345-351, 1978.)、客観的な研究では減弱しない(Thorax 47: 674-679, 1992、Nara Igaku Zasshi (J Nara Med Ass) 49: 365-372, 1998、Thorax 50: 1285-1291, 1995.)と書かれている。
 そこで我々はCOPD患者の呼吸時の呼吸音の強さを評価した。

方法:
 20人の安定期COPD患者と20人の健常人が被験者となった。胸壁の6か所にマイクを設置し、呼吸音と口腔からの気流を記録した。呼吸は安静時呼吸および深呼吸の2パターンとした。オクターブバンドで周波数分析を行った。
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(文献より引用)

結果:
 ①安静時呼吸の場合、呼吸音は吸気呼気ともにCOPD患者では強く聴取されることがわかった。高音領域(400Hz超)では両群に差がみられた。加えて、高周波帯域の呼吸音は、CTにおける気腫スコアと相関していたが1秒量とは関連していなかった。口腔からの気流について両群に差はみられなかった。
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(安静呼吸時の呼吸音:文献より引用)

 ②深呼吸の場合、200~400Hz吸気音はCOPD患者の上肺および中肺領域で減弱した。呼気については両群に差はなかった。口腔からの気流は、COPD群の方が低かった。
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(深呼吸時の呼吸音:文献より引用)

結論:
 この研究によれば、COPD患者では深吸気時に気流が減弱することによって呼吸音の強さも減弱することがわかった。しかし、安静呼吸時にはむしろ呼吸音は増強した。


by otowelt | 2015-05-29 00:59 | 気管支喘息・COPD

GLISTEN試験:COPDのグリコピロニウム・トリプル吸入療法はチオトロピウム・トリプル吸入療法に非劣性

e0156318_8535589.jpg COPDに詳しい人ならご存知のトリプル吸入療法を検証したGLISTEN試験。非劣性試験です。

Peter A Frith, et al.
Glycopyrronium once-daily significantly improves lung function and health status when combined with salmeterol/fluticasone in patients with COPD: the GLISTEN study—a randomised controlled trial
Thorax 2015;70:519-527 doi:10.1136/thoraxjnl-2014-206670


背景:
 中等症~重症COPDに対するさまざまな併用療法の適切な方法はまだわかっていない。GLISTEN試験は、吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬の併用に対して2種類の長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の上乗せ効果を比較した研究である。

方法:
 中等症~重症COPD患者に対するこのランダム化プラセボ対照試験において、1日1回のグリコピロニウム50μg、1日1回のチオトロピウム18μg、プラセボをICS/LABAであるフルチカゾン/サルメテロールに上乗せした効果を比較検討した。
 プライマリアウトカムは、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールのチオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールに対する12週間語のトラフ1秒量の非劣性を証明することである。セカンダリアウトカムはフルチカゾン/サルメテロール単独と比較してグリコピロニウムの追加効果があるかどうか、とした。

結果:
 773人の患者(平均予測1秒量57.2%)がランダム化された。84.9%が試験を完遂した。12週間後、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロール群のトラフ1秒量は、チオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールに対して非劣性が証明された(最小二乗平均差 -7mL [標準誤差17.4]、非劣性下限-60mL)。また、12週時点のトラフ1秒量はプラセボ群と比較してグリコピロニウム群で有意に高かった(同差 101 mL, p<0.001)。
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(トラフ1秒量:文献より引用)

 12週時点で、グリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールではプラセボ+フルチカゾン/サルメテロール群と比較してSGRQスコアが有意に改善した(同差−2.154, p=0.02)。レスキュー使用についても有意な改善を示した(同差−0.72吸入/日, p<0.001)。
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(SGRQスコア:文献より引用)

 トリプル吸入療法による合併症は有意にはみられず、全群同等の有害事象が報告された。

結論:
 中等症~重症COPDに対するグリコピロニウム+フルチカゾン/サルメテロールのトリプル吸入療法は、チオトロピウム+フルチカゾン/サルメテロールの呼吸機能・健康ステータス・レスキュー使用に対する非劣性が証明された。ICS/LABAに上乗せで使用した場合、これらの改善が有意にみられることがわかった。


by otowelt | 2015-05-24 00:07 | 気管支喘息・COPD

FLORALI試験:急性呼吸不全に対するハイフロー酸素療法の有用性

e0156318_13512197.jpg ネーザルハイフローの使用は増えています。

Jean-Pierre Frat, et al.
High-Flow Oxygen through Nasal Cannula in Acute Hypoxemic Respiratory Failure
NEJM May 17, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1503326


背景:
 急性呼吸不全の患者に対する非侵襲性換気については議論の余地があるとされている。鼻腔からのハイフロー酸素療法は、低酸素血症のある患者の代替療法として有効かもしれない。

方法:
 われわれは多施設共同オープンラベル試験を実施し、高CO2血症の無い急性呼吸不全(P/F比300以下)患者を、ランダムにハイフロー酸素療法群、通常の酸素療法群(フェイスマスク)、NPPV群に割り付けた。プライマリアウトカムは28日時点での挿管率とした。セカンダリアウトカムは、ICU死亡率、90日死亡率、28日時点の人工呼吸器非装着期間とした。

結果:
 合計310人の患者が解析に組み込まれた。プライマリアウトカムである挿管率は、ハイフロー療法群で38%(106人中40人)、通常の酸素療法群で47%(94人中44人)、NPPV群で50%(110人中55人)だった(P = 0.18 for all comparisons)。
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(挿管率:文献より引用)

 28日時点の人工呼吸器非装着期間は有意にハイフロー療法群で長かった((24±8日 vs. 通常酸素:22±10日、NPPV:19±12; P = 0.02 for all comparisons)。ハイフロー療法と比較した90日死亡のハザード比は、通常の酸素療法群で2.01 (95% 信頼区間1.01 to 3.99、P = 0.046)、NPPV群で2.50(95%信頼区間1.31 to 4.78、P = 0.006)だった。
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(90日死亡:文献より引用)

結論:
 高CO2血症を伴わない急性呼吸不全患者に対するハイフロー療法、通常の酸素療法、NPPVは、挿管率に差はみられなかった。しかし、ハイフロー療法群では90日死亡率の改善がみられた。


by otowelt | 2015-05-23 09:50 | 集中治療

ATS 2015:目次

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 5月15日からデンバーでアメリカ胸部疾患学会(ATS)の総会が開催中です。ページが複数にわたるため目次を作成しておきます。
 毎回、参加した外国人ドクター・出版編集者のSNS・ブログ・ウェブサイトから情報を集めています。やはり、アメリカ人の情報が一番早いです。興味のある演題しかチェックしないのであしからず・・・。



ATS 2015 目次
●閉塞性肺疾患
・COPD再入院率は抑うつや不安のある患者で高い
・アスピリンの定期使用は気腫性病変の進行を抑制する?
・CPFEの急性増悪の最も多い原因は肺炎で、肺癌と結核の合併も急性増悪のリスク因子
・COPDGene試験から:吸入薬管理を受けているCOPD患者の急性増悪リスク因子:GERD、女性、高SGRQ
・COPD急性増悪に対する妥当なメチルプレドニゾロン量は?
・自宅で受動喫煙にさらされているとCOPD急性増悪のリスクが高くなる
・COPDに対するフルチカゾン+ロフルミラストは有効
・妊娠第1期に体重が5kgを超えて増加する喘息患者は喘息発作のリスクが高い
・アレルギー性気管支喘息に対するSB010の有効性
有症状COPDに対するアクリジニウム/ホルモテロールはフルチカゾン/サルメテロールより有効
・COPDに対するチオトロピウム+オロダテロール(スピオルト)レスピマット製剤
・COPDに対する吸入ステロイド薬が肺炎に与える影響


●びまん性肺疾患
・IPFに対するピルフェニドンの効果を6ヶ月で判定するのは早い?
・IPFに対するピルフェニドンは重症度を問わず早期治療が望ましい
・TOMORROW試験:IPFに対するニンテタニブの長期的効果
・INPULSIS試験層別化解析:ニンテダニブは軽度呼吸機能障害を有するIPFに対しても有効
・関節リウマチ関連間質性肺疾患と抗CCP抗体の関連
全身性強皮症関連間質性肺疾患に対するピルフェニドンの可能性
LAMに対するシロリムスは血清VEGF-D値を減少させる
・抗ARS抗体陽性間質性肺疾患の長期予後はIPFより良好か
・胸部HRCTで非典型的UIPパターンを示した患者は典型的UIPパターンの患者より予後不良
・肺動脈径/大動脈径比の上昇はIPFの予後不良因子
・ピルフェニドンは慢性過敏性肺炎にも効果がある?


●感染症
・非HIV-PCPにおけるリンパ球数はCD4陽性細胞数と関連している
・胸水中CRPは肺炎随伴性胸水の診断に有用
・split pleura signは膿胸診断に有用
・結核高蔓延国における胸水中ADAカットオフ値は低く設定してもよい


●気管支拡張症
・低アルブミン血症と胸部レントゲン写真上浸潤影は気管支拡張症の急性増悪による入院日数を延長
・非嚢胞性線維症の気管支拡張症は、嚢胞性線維症の気管支拡張症より予後良好


●気管支鏡
・EBUS-TBNAに用いる針の比較:22G vs 25G
・3Dプリント技術による気道ステントの作製


●その他
・胸腔穿刺時に肋間動脈を同定するべき?
・システマティックレビュー:電子たばこは禁煙に有用か?
閉塞性睡眠時無呼吸は抑うつのリスク?
・長期人工呼吸管理のウィーニングに音楽は有効か
・肺癌の再発および二次性発症のリスク因子







by otowelt | 2015-05-22 00:49 | 呼吸器その他

ATS2015:COPDに対する吸入ステロイド薬が肺炎に与える影響

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「-- Such a benefit may be due to the immunosuppressive and anti-inflammatory effects of ICS treatment.」
と、会場にて。

結論づけるのは早いかと思います。

E. Gupta, et al.
Inhaled Corticosteroids and Risk of Incident Pneumonia and Mortality in Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD) Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis
ATS2015, D37, Thematic Poster Session


背景:
 吸入ステロイド薬(ICS)は、重症COPDで頻回に増悪を繰り返す患者に有用である。TORCH試験およびいくつかの過去の臨床試験では、ICSの使用によって肺炎が増加することが知られている。これらの研究は肺炎の有害事象報告を採用したものであり、胸部レントゲン写真において確認されているワケではない。肺炎が多いにも関わらず、肺炎に関連した死亡や総死亡が増加していない。このメタアナリシスでは、ICSに使用によって肺炎の増加が起こるのか、そしてそれが死亡にどのような影響を与えるのか調べたものである。

方法:
 COPD患者に対してICSを比較群に登録したランダム化比較試験あるいは観察研究(コホートないし症例対照)を本メタアナリシスに組み込んだ。電子データベースによって1994年から2014年までの研究を抽出した。

結果:
 38の試験が同定され、29がランダム化比較試験、9が観察研究であった。肺炎の非補正リスクはランダム化比較試験で上昇した(リスク比1.61; 95%信頼区間1.35-1.93, I2=37%, p<0.001)、観察研究ではオッズ比1.89(95%信頼区間1.39-2.59, I2=99%, p<0.001)。
 6のランダム化比較試験による肺炎関連死亡率の解析ではリスク比0.91(95%信頼区間 0.52-1.59, p=0.74, I2=0%)であったが、観察研究ではオッズ比0.72(95%信頼区間CI 0.59-0.88, I2=74%, p=0.001)であった。
 29のランダム化比較試験による総死亡率の解析ではリスク比0.95(95%信頼区間,0.85-1.05 I2= 0%, p=0.31)であったが、観察研究では総死亡リスクが減少した(オッズ比0.79; 95%信頼区間0.65-0.97, I2=83%, p=0.02)。

結論:
 ISによって肺炎のリスク(非補正)は上昇するが、肺炎関連死亡率および総死亡率はランダム化比較試験では差はみられなかった。しかしながら、観察研究では、肺炎関連および総死亡についてリスクの減少がみられた。しかし、これらの研究は高い異質性を有するものである。


by otowelt | 2015-05-21 10:39 | 気管支喘息・COPD

ATS2015:COPDに対するチオトロピウム+オロダテロール(スピオルト)レスピマット製剤

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 ベーリンガーインゲルハイム社から、チオトロピウム+オロダテロールのレスピマット製剤がいずれ日本でも発売されると思われます。単剤では、スピリーバ®レスピマットとストリヴェルディ®レスピマットがそれぞれ発売済です。
 合剤のレスピマットについてはいくつか今回のATSでも報告があります。商品名としては海外をみていると、スピオルト®(spiolto®)の可能性が高そうです。
 スピオルト®に関しては、TOnado試験(Eur Respir J. 2015 Apr;45(4):969-79.)とVIVACITO試験が有名です。前者はBuhl医師が筆頭著者ですが、今回のATSにおいてもいくつも発表しています。

S. Korn, et al.
Analysis of the Efficacy and Safety of the Fixed-Dose Combination of Tiotropium + Olodaterol in Patients with COPD by Previous Usage of Inhaled Corticosteroids
ATS 2015, D36, Thematic Poster Session

R. Buhl, et al.
Tiotropium Plus Olodaterol Fixed-Dose Combination Therapy Provides Lung Function Benefits when Compared with Tiotropium Alone, Irrespective of Prior Treatment with a Long-Acting Bronchodilator: Post Hoc Analyses Of Two 1-Year Studies
ATS 2015, D36, Thematic Poster Session

R. Buhl, et al.
Pooled Safety Analysis of Adjudicated Serious Adverse Events with the Fixed-Dose Combination of Tiotropium + Olodaterol
ATS 2015, D36, Thematic Poster Session

R. Buhl, et al.
Tiotropium + Olodaterol Fixed-Dose Combination Therapy Provides Lung-Function Benefits Compared with Tiotropium Alone in Patients with GOLD A/B and C/D Chronic Obstructive Pulmonary Disease: Post Hoc Analyses of Two 1-Year Studies
ATS 2015, D36, Thematic Poster Session



by otowelt | 2015-05-21 00:53 | 気管支喘息・COPD

ATS2015:有症状COPDに対するアクリジニウム/ホルモテロールはフルチカゾン/サルメテロールより有効

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 アクリジニウム/ホルモテロールは、海外でDuaklirジェヌエアという商品名です。日本でもいずれ発売されるはずです。

C. Vogelmeier, et al.
The Efficacy and Safety of Aclidinium/Formoterol Fixed-Dose Combination Compared with Salmeterol/Fluticasone in Patients with COPD: Results from a Phase III Study
ATS 2015, C22, Poster Discussion Session


概要:
 これはドイツで行われたCOPDに対するアクリジニウム/ホルモテロールとフルチカゾン/サルメテロールを比較した第III相ランダム化比較試験である。933人の有症状(CATスコア10点以上)のCOPD患者をランダムにアクリジニウム/ホルモテロール(ジェヌエア)400/12μg(1日2回に分割吸入)、フルチカゾン/サルメテロール(アキュヘイラー)500/50μg(1日2回に分割吸入)に割り付けた。
 933人のうち、788人(85%)が試験を完遂した。平均年齢は63歳であり、65%が男性だった。ピーク1秒量は有意にアクリジニウム/ホルモテロール群で減少し、この効果は24週まで維持された( p<0.0001)。TDIスコアは両群とも同等であり、CATスコアにも有意な差は観察されなかった。有害事象についても同等であった。肺炎、骨粗鬆症といった吸入ステロイド薬にからむ有害事象は、フルチカゾン/サルメテロールの方が多かった(当然ですが)。


by otowelt | 2015-05-20 17:47 | 気管支喘息・COPD

ATS2015:肺癌の再発および二次性発症のリスク因子

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 肺癌が治ったからといって喫煙を続けたらダメですよ、という根拠になるかもしれませんね。といっても、喫煙については何ともコメントしがたい結果ですが・・・。

S. Dhillon, et al.
Risk Factors Predicting Cancer Recurrence in Lung Cancer Survivors
ATS 2015, C72, Thematic Poster Session


概要:
 早期の肺癌の患者において、その後の癌再発に影響を及ぼす因子についてはわかっていない。そこでわれわれは、胸部CTや蛍光気管支鏡(AFB)でその後の再発の有無の経過を追えた192人について調べた。
 サーベランス期間は平均8.3年であった。平均年齢は62歳であった。192人の肺癌経験者のうち、72人(38%)が再発ないしは新たな二次性肺癌を指摘された。
 肺癌以外の癌の再発(ハザード比4.8、95%信頼区間2.2-10.6)、胸部CTにおける結節影(大きさは問わない)(ハザード比5.2、95%信頼区間1.8-14.5)、AFBによってmetaplasiaと診断された気道病変(ハザード比5.9、95%信頼区間1.7-21.4)、喫煙歴の多い患者(ハザード比1.01、95%信頼区間1.0-1.01)が再発ないし二次性の肺癌のリスクを有意に上昇させた。


by otowelt | 2015-05-20 09:00 | 肺癌・その他腫瘍

ATS2015:長期人工呼吸管理のウィーニングに音楽は有効か

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 音楽と集中治療についてのオーラルセッションがニュースになっていました。

Z. Liang, et al.
Effect of Music Intervention During Daily Weaning Trials in Patients on Prolonged Mechanical Ventilation
ATS 2015, C94, Mini Symposium


概要:
 血圧、心拍数、呼吸数、酸素飽和度、呼吸困難感、1日あたりのウィーニング時間に音楽が与える影響を調べた。28人の患者が長期急性期ケア病院から登録された。ウィーニングに際して、音楽の介入をおこなった(6日間プログラム)。長期人工呼吸管理で離脱困難例が対象になっている。
 平均年齢は62.5歳で、79%が男性だった。平均APACHE IIIスコアは48.3で、平均在院日数は38.9日だった。音楽をかけた日では、患者の心拍数、呼吸数、呼吸困難感が減少した。酸素飽和度や平均血圧には影響を与えなかった。音楽をかけなかった日では、これらには何ら変化をもたらさなかった。



by otowelt | 2015-05-20 08:45 | 集中治療