血清CCL18は、IPFの予後予測因子である
2009年 04月 11日

Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2009; 179: 717-723
背景:
特発性肺線維症(IPF)は、予後不良の肺疾患である。
予後不良因子は確立されていない。
血清CCL18濃度がこの予後に関連するのでは
ないかといわれており、これを調べた。
目的:
IPFにおける血清CCL18濃度について、72人の患者を
プロスペクティブに研究。
方法:
IPFはATS/ERS診断基準に基づいた。
血清CCL18濃度は、ELISAで測定。
24ヶ月後フォローされた。肺機能試験は最低でも6ヶ月ごとに行われた。
結果:
ROC解析では、生存率とベースラインの血清CCL18濃度に相関がみられた。
カットオフ値は150ng/ml (感度83%、特異度77%)
血清CCL18濃度が150ng/ml以上では、死亡率が高かった(P<0.0001)。
HRは8.0であった(年齢、性別、肺機能で調節)。
また、CCL18濃度が高値の場合、IPFの進行がみられる。
結論:
血清CCL18濃度はIPFの予後予測因子であり、臨床的に用いることが
可能であると考えられる。
by otowelt
| 2009-04-11 19:48
| びまん性肺疾患