標準化学療法後rituximab維持療法は、低悪性度リンパ腫のPFSを改善
2009年 04月 12日

受け持っている。ステロイドパルスが
効かないことがしばしばあり、難渋する。
リツキサン使ったおばあさんがIPに
なっているので、タイムリーだと思った。
Maintenance Rituximab After Cyclophosphamide, Vincristine, and Prednisone Prolongs Progression-Free Survival in Advanced Indolent Lymphoma: Results of the Randomized Phase III ECOG1496 Study.
J Clin Oncol 2009 Mar 2
背景:
標準化学療法後のrituximab維持療法(MR)が、
進行期低悪性度リンパ腫患者の無増悪生存(PFS)を改善するかどうかを検討。
方法:
Cyclophosphamide、vincristine、 prednisone (CVP)による化学療法
後に有効または安定疾患となったステージIII-IVの低悪性度リンパ腫患者を、
最初の腫瘍量、CVP後の残存病変、組織学所見で層別化し、観察(OBS)
または6ヵ月毎の4週間、週1回MR 375 mg/m(2)投与に無作為に割りつけ、
2年間追跡した。一次エンドポイントはPFS。
結果:
CVP治療を受けた311例(濾胞性リンパ腫患者282例)が、OBS (n=158)
またはMR (n=153)に無作為に割りつけられた。
MRでは22%で改善がみられたのに対し、OBS では7%だった(P=0.00006)。
ランダム化から3年後のPFSは、全例のMRでは68% 、OBSでは33%
(HR=0.4; P<<0.0001)、濾胞性リンパ腫患者のMRでは64% 、OBSでは33%
(HR = 0.4; P=0.0000000092)だった。以上よりMRの有益性が示された。
3年時のOS、MRでは92%、OBSでは86%(HR=0.6; P=0.05) であり、
濾胞性リンパ腫患者のOS は、MRでは91%、OBSでは86%
(HR=0.6; P=0.08)であった。

結論:
未治療低悪性度リンパ腫における最初の第III相試験(E1496試験)では、
化学療法後のMRはPFSを有意に延長すると結論された。
by otowelt
| 2009-04-12 08:38
| 肺癌・その他腫瘍