
血液内科と呼吸器内科とICU医がスクラム組んで
治療することもある。
血液内科医はやはり、カッコイイ。
呼吸器内科医からみても、そう思う。
Initial therapy of acute graft-versus-host disease with low-dose prednisone does not compromise patient outcomes.
Blood 113: 2888-94, 2009
背景:
急性GVHDに対しては、プレドニゾロン換算で2mg/kgのステロイドが用いられる。
目的:
低用量のステロイド(プレドニゾロン換算で1mg/kg )が予後悪化させないかどうかを
調べるため。
方法:
2000-2005年に移植を受け、 GVHDに対する初期治療として
標準量ステロイド(n=386) あるいは、低用量ステロイド(n=347) を受けた
733 例についてレトロスペクティブに検討。
結果:
100 日までの平均プレドニゾン換算積算投与量は
低用量ステロイド群、標準用量ステロイド群でそれぞれ44mg/kgと87mg/kg。
調整後の予後は 2 群で有意な差は認めなかった。
OSは(HR, 1.10; 95% CI, 0.9-1.4)であった。
多変量解析において侵襲性真菌感染症のリスク(HR,0.59; 95%CI, 0.3-1.0)
と入院期間 (HR, 0.62; 95% CI, 0.4-0.9) が低用量群で有意に減少した。
結論:
低用量の糖質コルチコイドによる初期治療は Grade I/II のGVHD患者において、
疾患のコントロールや死亡率に影響せず、ステロイドの毒性を減少できる。