再発NSCLCにペメトレキセド+カルボプラチンはペメトレキセドに比べ増悪リスクを33%減少

再発NSCLCにペメトレキセド+カルボプラチンはペメトレキセドに比べ増悪リスクを33%減少_e0156318_23213387.jpgセカンドラインのアリムタは、
カルボと併用したほうがよい??
セカンドラインにプラチナダブレットというのは
認容されるのだろうか?
PS is allが欧米の考え方ではあるが。


Randomized phase II and pharmacogenetic study of pemetrexed compared with pemetrexed plus carboplatin in pretreated patients with advanced non-small-cell lung cancer.
J Clin Oncol 2009 Mar 23


背景:
 プラチナベース化学療法後に再発のみられた非小細胞肺癌患者を対象に、
 ペメトレキセドとペメトレキセド+カルボプラチン(PC)を比較する
 無作為第II相試験を実施。

方法:
 適格基準は、組織診ないし細胞診で進行NSCLCの確診が得られ、
 プラチナベース化学療法後3か月以降に再発がみられた患者で、PS 0~2。
 患者をペメトレキセド500mg/m2(アームA)または
 カルボプラチンAUC 5+ペメトレキセド500mg/m2(アームB)に無作為に割りつけ、
 それぞれ3週毎に静脈内投与した。効果判定は6週毎、毒性の評価は3週毎に行った。
 プライマリエンドポイントは無増悪期間(TTP)、セカンダリエンドポイントは
 客観的奏効率(ORR)、全生存期間(OS)および毒性である。
 
 また同意の得られた患者の末梢血白血球において、
 還元型葉酸担体チミジル酸シンターゼ、γ-グルタミルヒドラーゼおよび
 メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)の遺伝子多型を検討。

結果:
 患者240例を登録した。TTP中央値はアームAの2.8か月に対して
 アームBで4.2か月(HR0.67;95%CI 0.51-0.89;p=0.005)だった。
 OS中央値はアームA7.6か月、アームB8.0か月、ORRはそれぞれ4%および9%。
 サブグループ解析では腺癌が良好なアウトカムと関連した。
 
 MTHFR C677Tのホモ接合体変異のある症例では野生型または
 ヘテロ接合体変異の症例に比べ無増悪生存期間が良好であった。
 
結論:
 再発NSCLCに対する第2次治療として、PC併用はペメトレキセド単独に比べて
 増悪のハザードを33%有意に減少させた。
by otowelt | 2009-04-25 23:18 | 肺癌・その他腫瘍

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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