進行NSCLCファーストラインに第3世代抗癌剤の効果はほぼ同じ
2009年 05月 31日
Impact of third-generation drugs on the activity of first-line chemotherapy in advanced non-small cell lung cancer:A meta-analytical approach
Oncologist 2009 May 7(Epub ahead of print)
背景:
第3世代抗癌剤は、NSCLCに対するファーストラインとして
いずれも同等の効果を有すると考えられてきた。しかし、最近の研究では、
GEMまたはDOCを含むレジメンが、その他の第3世代抗癌剤を含む
2剤併用療法よりも若干優れることも示唆されている。
そこで、各種の第3世代抗癌剤が、進行NSCLCのファーストラインの効果に
及ぼす影響を、奏効率および進行率の両面から比較検討。
方法:
GEM、DOC、VNBまたはPTXを含むレジメンを、
これらの薬剤を含まない併用療法と比較した既発表および
未発表の無作為試験のデータを収集した。
各試験の奏効および早期進行に関する2×2配置表を作成し、
一般的な分散を用いた方法により統合オッズ比を算出した。
結果:
45のスタディ(患者11867人)が適格であった。
総合効果のオッズ比は、いずれのレジメンも同等であった。
GEMを含むレジメンは、早期進行リスクの14%低下と関連したが、
PTXを含むレジメンは、最良効果でみた場合にPDのリスクが22%高かった。
DOCを含むレジメンは、有意ではないがPDのオッズ比が9%低かった。

結論:
これらのデータから、化学療法歴のない進行NSCLCに対し、
第3世代抗癌剤を含むレジメンは、ほぼ等しい効果を有することが分かった。
ただGEMを含むレジメンは、疾患コントロールがより良好であり、
PTXを含むレジメンは早期進行のリスクが有意に高かった。
by otowelt
| 2009-05-31 11:50
| 肺癌・その他腫瘍