院内携帯機器(PHSなど)は9~25%に病原菌に汚染されている


院内のPHSも、9~25%で汚染されている。
そんなことを示唆する論文。

Review of mobile communication devices as potential reservoirs of nosocomial pathogens
Journal of Hospital Infection (2009) 71, 295-300


背景:
 通信技術の発達は、日常的な医療情報を伝達するスピードと質の改善を
 もたらした。携帯通信機器の細菌汚染は、感染対策にかかわる重要な問題
 であり、交差汚染の減少を図るため重要である。

概論:
 携帯通信機器の細菌汚染について報告した最近の研究を調べたところ、
 大半は携帯通信機器の9%から25%が病原性細菌で汚染されていた。
 汚染リスク減少のための推奨事項は、職員教育、厳格な手指衛生、
 機器洗浄のガイドライン、および手術室、集中治療室、熱傷集中治療室など
 の特定の高リスク区域における携帯電話の使用制限の検討などである。
 携帯通信機器の汚染に対するこれらの介入の効果を評価して、
 機器の汚染とそれに続く患者の感染との関係の有無を解明するためには、
 さらなる研究が必要である。
by otowelt | 2009-06-17 00:08 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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