CVC挿入手技向上は、ICUにおけるCRBSIを減少


CVカテーテル挿入とCRBSIという
おもしろい観点からの論文である。

Use of Simulation-Based Education to Reduce Catheter-Related Bloodstream Infections
Arch Intern Med. 2009;169(15):1420-1423.


背景:
 シミュレーションベースの教育はCVC(中心静脈カテーテル)挿入の
 技術向上を改善する。この効果によるCRBSIの減少は定かではない。
 こういったシミュレーションによるCVC挿入教育がCRBSIを減少させるか
 どうかを目的とした。

方法:
 施設ICUにおけるコホートスタディである。
 92人の内科および救急レジデントがシミュレーションによる 
 CVC練習をおこなった。32ヶ月後に比較。

結果:
 CRBSIの発生は、トレーニングを積んだレジデントで0.50/1000 catheter-days、
 一方それ以前の発生率は3.20/1000 catheter-daysであった。(P = .001)
 
結論:
 シミュレーションベースのCVC挿入教育は、
 結果としてICUにおけるCRBSIを減少させる。
by otowelt | 2009-08-12 08:37 | 感染症全般

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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