関節リウマチに対しての雷公藤はサラゾスルファピリジンより優れる
2009年 08月 19日

the Treatment of Rheumatoid Arthritis
A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2009;151:229-240.
リウマチに対する、アザルフィジンと漢方薬の一騎打ち。
膠原病界では有名な話のようだ。
サラゾスルファピリジン(アザルフィジンetc)のRAにおける有用性は多くの試験や
メタ分析で確認されており、特に早期で比較的軽症のRAでの有用性が強調されている。
効果の強さはヒドロキシクロロキンに優っており、注射金剤および
D─ペニシラミンとほぼ同等とされる。
Arthritis Rheum 1988;31:702-13.
Scand J Rheumatol 1995;24:330-5.
Br Med J 1983;287:1099-102.
SASPの抗リウマチ薬としての特徴は速効性にあると考えられ、
比較的早期で軽症~中等症のRAがよい適応と考えられる。
方法:
アメリカの活動性RA(関節リウマチ)患者121人をランダムに2群に分け、
一方(60人)に漢方薬の雷公藤(Tripterygium wilfordii Hook F)抽出物を
一日180mg、もう一方(61人)に免疫調節薬のサラゾスルファピリジンを
一日2g投与。免疫を抑える経口ステロイドと、非ステロイド性抗炎症薬の
安定用量での服用は認めた。
結果:
24週後、関節の疼痛や腫脹が20%以上改善した患者割合は、
雷公藤群では65.0%で、サラゾスルファピリジン群の32.8%より有意に高かった。
有害作用を呈した者の割合は、雷公藤群(88.3%)と
サラゾスルファピリジン群(90.2%)で有意差なし。
有害作用の60%が消化器症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛など)。
本試験では中途の脱落が多かった。有害作用が原因と考えられたのは、
雷公藤群が7人に対して、サラゾスルファピリジン群は17人と有意に高かった。

結論:
関節リウマチに対しての雷公藤はサラゾスルファピリジンより優れる。
by otowelt
| 2009-08-19 13:37
| 内科一般